読谷山花織

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読谷山花織は、沖縄本島の中部にある読谷村で作られる花織です。花織とは浮織の一種で、模様の部分に糸を浮かせて、立体感のある花のような模様を作ります。沖縄の他地域の花織と比べると、南方色を感じるおおらかな意匠が特徴です。
最も代表的な技法は、緯糸を浮かせて模様を表す「緯浮花織」です。他に、経糸を浮かせて模様を表す「経浮花織」、刺繍をしたように糸を織り込んで模様を表す「手花織」、畔織と花織を併用した「グーシ花織」の技法があります。織り技法の特性上、布裏に柄を構成する糸が渡るため、裏地を付けて袷として着るのが一般的です。
読谷山花織では、銭花、風車、扇花と呼ぶ3つの基本柄があり、それを組み合わせて模様を表します。
銭花 (ジンバナ) お金をかたどった模様で、裕福になるようにという願いを込めて。
扇花 (オージバナ) 末広がりの扇形を写した扇花で、子孫繁栄の願いを込めて。
風車花 (カジマヤーバナ) 97歳になると風車を配る習慣から、長寿の願いを込めて。
これを基本に組み合わせた30余種の幾何学柄があり、さらに絣や縞、格子などを加えた模様があります。
素材は絹糸や綿糸で、福木、車輪梅、琉球藍などの植物染料を主に用いています。

歴史
14~15世紀、中国や東南アジア諸国との交易と共に、読谷山花織のルーツとなる絣や浮織の技法が伝わったといわれます。琉球王国時代、読谷山花織は、王府の保護のもと御用布に指定され、着用は士族と読谷の人々しか許されなかったといいます。明治36年貢納布制度が廃止され、本土から安い織物が導入されると、手間がかかり高い技術が必要な花織は、しだいに織られなくなってしまいました。読谷山花織が復興を遂げたのは戦後になってから。家庭に花織の布が残っているのに気が付いた当時の村長は、この織物を読谷村の特産品にしたいと考えました。与那嶺貞氏を中心にした地元の有志たちは、戦前に花織を織ったことのある高齢者の記憶を頼りに、残っている花織をほどくなどして研究を続け、1964年、読谷山花織は復活を遂げました。1976年には経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定。1999年に与那嶺貞氏は重要無形文化財「読谷山花織」保持者(人間国宝)に認定されました。
読谷山花織の和装品には、着物と名古屋帯があります。薄手に作られた夏用もあります。沖縄の多様な花織の中でもエキゾチックな印象が魅力で、柄に立体感があり華やかな印象を受けます。カジュアルにもエレガントにも着こなせます。
比較的帯の流通が多く、読谷山花織の名古屋帯は紬や織物などの着物によく似合います。パーティ、食事会、お出かけや観劇など、おしゃれに見せたい時、個性的に装いたい場所などに最適です。
京都きもの市場では、幅広いラインナップで読谷山花織を取り扱っております。
ご予算やお好みに応じたご提案をいたします。
また、イメージに合った読谷山花織の作品をお探ししてご提案することも可能です。
お気に入りの特別なお求め品となるよう、一生懸命にご対応させていただきます。
読谷山花織の商品に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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