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八重山上布は、沖縄本島の南西約430キロに位置する石垣島を中心として、八重山列島で作られている麻織物です。白地に赤茶色の絣模様の「白上布」、括り染めで多色の「色上布」など、多様な色柄があります。現在は、経糸は苧麻の紡績糸、緯糸は苧麻の手績み糸が使われています。すべて植物染で、沖縄伝統の絣模様を中心とした柄を、高機を使って手織りします。布を海に浸して色止めをする「海晒し」を行うのも特徴です。
亜熱帯の石垣島では苧麻は年に4~5回収穫できます。収穫した苧麻の表皮の内側の繊維を乾燥させた元苧を、指で細く裂き、撚りを掛けながら繋いで糸にします。絣作りは、摺り込みと手括りがあります。糸染め後、八重山独特の高機で手織りし、布を海に数時間ほど浸す「海晒し」を行うと、余分な染料が抜けて、絣模様が鮮やかになります。仕上げに布を杵で叩いて整えます。基本的には全工程をひとりで制作します。
白上布の絣模様に見られる独特の赤茶色は、「紅露(くーる)」と呼ぶ植物の根茎から得た液で染めます。絣を作るときは、「綾頭(あやつぶる)」と呼ぶ木枠に糸を掛けて、絵図を下敷きに、染液を竹筆で糸に摺り込みます。捺染後はそのまま綾頭を織機に掛けて織ります。
歴史
15世紀後半に苧麻織物が作られた記録や、17世紀初めには貢納布として琉球王府に納められた記録が残っています。女性は人頭税として布を作って納めることを厳しく課せられたことから、高い技術を要する繊細な織物に発展しました。琉球王国時代には、貢納布の図案帳「御絵図帳」にならい、括り染めで絣が作られていました。また、琉球が薩摩藩の支配下にあったため、琉球の麻織物が薩摩経由で「薩摩上布」の名で本土に販売され、茶絣は「薩摩白絣」「錆絣」と呼ばれて人気を博したといいます。
明治後期、貢納布制度の廃止後は産業化がスタート。明治後期に、コンパクトで扱いやすい高機が考案され、大正時代には絣の捺染をする「綾頭」を組み込んだ、独特の八重山式高機に改良され、効率化と品質向上を実現。大正時代以降は白地に赤茶色の絣模様が主流になり、八重山の一大産業となりました。明治後期以後、手間の掛かる手括りの絣は衰退してしまいます。
琉球時代の上布に魅せられた新垣幸子氏が、1973年に手括りによる八重山上布を復活。手括りの絣模様と島の植物染料を使った多色の作品作りに取り組み、伝統に新たな風を吹き込みました。このことが評価され、2024年に「八重山上布」で国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。
軽く薄手で、サラリとした肌に涼しい着心地の八重山上布。見た目にもとても涼しげで、盛夏のおしゃれ着にぴったりです。着物の他にも帯があります。パーティ、食事会、観劇、お洒落をしたいシーン、各種のお出掛けなどにおすすめです。沖縄らしさの薫る着物の個性を生かして自由な装いを楽しみましょう。
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