商品番号:1534977
経糸緯糸ともに手績み芋麻100%使用、
宮古上布の特選夏九寸帯をご紹介いたします。
【仕入れ担当 吉岡より】
夏の贅沢「宮古上布」の中でも、苧麻糸本来の風合いを活かした
砂川美恵子氏による、宮古上布帯をご紹介いたします。
砂川美恵子さんの作品には強烈な個性が宿ります。
独創的な発想と周囲をうならせる大胆さ、
自在な色づかいを支えるのは、宮古上布への強いこだわりがございます。
「 自分の生き甲斐は宮古上布を織ること 」
そう考えた恵美子さんは、大卒業後、約9年もの間上布について修行され、
31歳の時に沖縄・宮古島に工房「相思樹」を設立されました。
30年以上にもわたり宮古上布を織ることに携わっておられます。
自然の染めを大切にしたい。その手法を後継者にも伝えていきたい。
そう語る美恵子さんは現在数名の後継者を育成されているそうです。
私もこの美しい宮古上布がなくなってしまわないよう、心から願っております。
夏結城や夏大島などの力強い織物にも、琉球の夏きものにも、
越後や八重山、能登などの上布のお着物にも、自然と合わせやすい無地帯として…
どうぞ末長くご愛用下さいませ。
【色・柄】
今回ご紹介のお品は、手績みの苧麻糸を100%用いた紛れもない「宮古上布」。
植物である麻から、手仕事で極細の糸を一本一本績んでいく作業。
その糸を、手織りで一枚の布とする。
さらに砧打ちをすることによって、布はよりしなやかになります。
貢納布としての厳しい歴史、生業としての宮古上布づくりの難しさ。
職人の死亡や高齢化によって、年々「幻」となっていくその織技。
心を込めて創作されたものであることを感じ取っていただければと思います。
草から績まれた一本の糸が人の手と手をつなぎ、
心と心を織り成してうまれた布。
芋麻の栽培、糸績み、織り、砧打ち、悠久の時をこえた伝承のいとなみ。
草木に染まり、風をはらみ、光を宿す大地の布だ。
陽の光を閉じ込めたようなナチュラルな生成り色を基調として
草木で染めた茶、黒緑、黒紫、早苗色などを用いて
全通に渡って縞柄を込めて、お太鼓と前柄には格子柄を浮かべた一条。
手績みの苧麻糸ならではの風合い、宮古島の自然を写し取ったようなその彩りを
ぜひお手元にてご堪能下さいませ。
【 宮古上布について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1975年2月17日指定)
文部科学大臣指定重要無形文化財(1978年4月26日指定)
2003年には宮古上布の原料となる苧麻糸の製造技術である
「苧麻糸手績み」が国の選定保存技術に選定された。
沖縄県宮古島市の宮古島で生産される、イラクサ科の
多年草である苧麻(ちょま:標準和名はカラムシ)の
茎の表皮の繊維から作った糸を主原料とする麻織物。
手績みの苧麻糸を経緯に用い、高機で製織される。
風当たりのない陽当たりの良い場所に植え、
有機肥料のみを与えて育てた苧麻を茎の根元からから刈り、
表皮を剥いで表皮の裏側にアワビの貝殻(ミミ貝)を
当ててしごいて繊維のみを採取。
採取した苧麻の繊維(生ブー)を指や爪で細く裂き、
結び目をつくらずに指先で撚りつなぐ手績みによって
経緯の糸を得る。
経糸は2本撚り、緯糸は1本撚りでそれぞれ専門化されており、
撚りつないだ糸は10算(ヨミ)くらいになると(長さにして
6000m)糸車で撚りかけをして仕上げる。
着尺1反分に必要となる糸は50算で、経、緯それぞれ
専門の績み手が1人で績むと半年を要する。
「東の越後、西の宮古」と呼ばれ、日本を代表する
上布である。
宮古上布の発祥は苧麻の原料に染色を施し、長さ11.4m、
幅40cm、19ヨミの綾錆布と呼ばれる細目布で大名縞の
紺細上布であった。
後に、この麻織物と同じ技術で織り上げた織物を
宮古上布と呼び、以後二十数年間琉球王府へ献上された。
大正時代には高機等の大島紬の技術も導入され、
この時代に宮古上布は歴代で最高の技術を誇る。
その生産が第二次世界大戦により一時中断されたものの、
1948年には再開。戦後の生産量は1952年の2064反をピークに
減少を続け、2002年には10反にまで落ちこんだが、2006年には
約20反まで回復した。
現在の宮古上布は年間生産反数約20反で組合員は92名(H21年9月時点)
2000年に宮古織物事業協同組合が新規格を設け、これまでの
十字絣紺上布だけでなく草木染や太い苧麻糸を使った帯地なども
宮古上布に加え、組合において検査を実施し検査証の添付を行っている。
手績み芋麻100% 長さ3.6~3.7m(お仕立て上がり時)
お太鼓柄
※おすすめ帯芯:夏綿芯(手縫いお仕立て)
◆最適な着用時期 7月・8月(盛夏)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 夏のお出かけ、ショッピング、お食事、行楽など。
◆あわせる着物 夏の紬、小紋、御召
※帯地の特性上、手縫い仕立てのみとさせて頂きます。
また撥水加工はおすすめしておりません。
★名古屋仕立て(税込13,750円※帯芯代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込17,050円※帯芯代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込17,050円※帯芯代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態ですが、
裏地は付けないことをおすすめ致します。
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