商品番号:1532468
(税込)
【仕入担当 竹中より】
遊絲舎作、丹後の藤蔓を意匠の一部に用いた名古屋帯のご紹介です。
夏の限られた季節に、極限られた数織り上げられる手織り藤蔓の帯、「丹後藤布」。
その希少性をご存知の方も多くおられる事でしょう。
今回ご紹介のお品は藤蔓を袷の季節にと考えられて創作された特撰京袋帯
心を込めてご紹介いたしますのでまずはじっくりとご覧くださいませ。
【商品の状態】
中古品として仕入れてまいりましたが、大切に保存されていたのでしょう、美品でございます!
お手元で現品を確認の上、お値打ちに御召くださいませ!
【お色柄】
100%藤蔓を原料とし、藤織りの伝承技術に基づいて創作された京都無形民俗文化財、丹後藤布。
その名の通り藤の中皮から繊維を取り出し糸にして織り上げたお品でございます。
藤布は、5月の中頃山々を美しく彩る藤つるの繊維を紡いで織り上げます。
丹後では、春の彼岸から秋の彼岸にかけて、蔓の皮はぎをして繊維をとり…
10月に、甘皮の繊維を乾かし長時間灰汁煮き、冷たい泥水でしごき洗います。
そうして雪に閉ざされた冬、赤々と燃える囲炉裏の傍らで一心に紡ぎ織り上げてやっと、
長い時を経て、ぬくもり満ちる作品が完成するのです。
さらりとしなやかな帯地は白茶色を基調にして銀糸を織り込んで…
意匠にはシンプルな横段模様が浮かびます。一部には藤蔓の糸を使用した贅沢なお品。
藤蔓の太い緯糸が繊細な意匠に深みのある表情を与え、
確かな工芸味を感じさせる至極の逸品でございます。
手にされる度、その工程を思い…
この帯が作られるまでの自然の力の育みと多くの人の手によって作り上げられた
という喜びの気持ちが、心の奥深くに感じていただけることでしょう。
自然に育まれた繊維のたくましさ。
力強く美しい、織り手の誠実さ。
末永く大切にお召いただけますと幸いでございます。
【 丹後藤布について 】
国の無形文化財記録保存・「丹後藤織り」(1983年)
京都府無形民俗文化財
京都府知事指定・京もの指定工芸品「丹後藤布」(2001年3月)
京都府与謝野町で製織されている
野山に自生する藤の花の蔓で糸を紡ぎ
この糸で織り上げた布のこと。
藤蔓の繊維は麻よりも太めで、それを手で裂いて糸に撚るため
細い糸を紡ぐことは難しいが、細い糸を紡ぐことができる
綿糸の工業糸に比べ布に織ったときに透き間が多くなり
通気性が良く、夏の衣料に適している。
古くより庶民の衣料として北海道と沖縄を除く
ほぼ全国の山村で織られていたが、麻や木綿の
普及にともなって徐々に製織数が減少し藤布は衰退、
一時は途絶えたとされたが、1962年(昭和37年)
京都府宮津市下世屋地区で藤織りが行われていることが
明らかとなり、伝統文化の保存運動の皮切りとして1983年
(昭和603)年、藤布の機織りの講習会が開かれ、
伝承に向けての取り組みが開始された。
以後全国的に古代布の調査が進み、
1989年(平成元年)には『丹後藤織り保存会』が発足。
1991年(平成3年)京都府無形民俗文化財に指定後、
2001年(平成13年)京都府伝統工芸品に指定を受け、
その後、2010年(平成22年)、国の重要有形民俗文化財に指定された。
現在は各地の保存会や伝承会によって技術の継承が図られている。
藤布に用いられる原料の藤糸には水に濡れると強度が上がる
性質があり、経年劣化することもほとんどないため、年間を通して
着用しても10年は着られるほど丈夫だと言われている。
絹70% 指定外繊維以外30%(内藤蔓20%)
長さ3.9m
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン観劇、お食事会、お稽古事、街着、ランチなど
◆あわせる着物 小紋、織りのお着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。
この商品を見た人はこんな商品も見ています