商品番号:1522049
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
沖縄の風と光が織りなす、きらめくように美しいひと品。
やわらかな抑揚のウチナーグチでそれらは、清ら布(ちゅらぬぬ)と呼ばれます。
その技術は口承されているだけという、「喜屋武(きゃん)」の花織をご紹介致します。
本当に数人の織り手さんしかおらず、
1998年に、沖縄県から伝統工芸製品の指定を受けた、
非常に高度な手織技法を必要とする、八枚綜絖の「喜屋武八枚(きゃんはちまい)」。
中でも問屋間でも取り合いとなる、極上の彩りの逸品を仕入れて参りました!
お目に留まりましたら是非ともお見逃しなく!
【 お色柄 】
一見シンプルなように見えます。
ですが、どうぞじっくりとご覧いただきたく思います。
絹本来の美しい光沢を放つ二色の糸が経緯ともに交互に織り込まれ、
一糸の乱れもなく、実に規則正しく、繊細細緻な浮き織りとなっております。
お色は墨黒色を用いて大小の格子模様を織りなして。
軽やかなシャリ感を持たせた、柔らかな光沢感のあるしなやかな織りあがりの一枚です。
光の所作で色味の印象が変わり、着姿となればその色彩変化は本当に美しいもの。
お色目は飽きのこない本当に良いお色かと存じます。
表だけではなく裏も美しく、多色を用いた花織とはまた別の…
感性に響くような高貴さと、洗練されたハイセンスが見事に表現されております。
「んじゃりがな 分かち布なする女 花んやしらみん織どさびる」
もつれた糸を切らずに一本の糸に解きほぐして、布にしてみせましょう
女ですもの、難しい花織でもやしらみ織(紋織)でも織ってみせましょう
どんなにもつれた糸でも解きほぐす位の忍耐と辛抱強さ。
花織の織り手さんには、心の強さがございます。
沖縄人の強くあたたかな精神とともに…
美しく花開いた布を、豊かな心で楽しみたく思います。
まさに織りの宝。
琉球紅型の帯なども、美しく映えることでしょう。
その他無地紬と同様に着こなしていただけ、帯合わせも本当に楽しくなります。
本場琉球の力ある織りもの、しかも、ざっくり真綿系というよりも、
ほのかな光沢感を備えたしなやか系のお品ですので、高級なお洒落袋帯を合わせて、ちょっとしたパーティなどにも素敵です。
本当に、ため息がこぼれます。
なかなかご紹介の機会もございませんので…
織りのおきものファンの方には、どうぞお見逃しなきようにお願いいたします。
お手元でご覧いただければ、一層その美しさを実感いただけることでしょう。
自信と責任を持って、大切に大切にお届けさせていただきます。
【 商品の状態 】
未着用の新古品として仕入れてまいりました。
仕付け糸もついたままの美品でお手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 喜屋武八枚について 】
『喜屋武』とは南風原町内の地域の名称で、
『喜屋武』でおられた八枚綜絖の花織をさします。
喜屋武八枚は別名ヤシラミ織とも呼ばれ、
文様が鑢(やすり)の目に似ていることからこの名がつきました。
経糸2本一組、その2本の糸が色違いで入っており、
緯糸も2本の色違いの糸が交互に並ぶため、
細かい縞のような模様に見える織の表情となります。
その表現を可能にしたのが八枚綜絖。
織物の場合緯糸を通す杼道をつくるために、経糸を上下させますが、
その道具を『綜絖(そうこう)』といいます。
綜絖には平織りのための地綜絖と、花織のための花綜絖があり、
南風原花織では、仕事をしやすくするために、
既成のものではなく、独自に創作した綜絖が用いられております。
花織は文様によって花綜絖の枚数が変わり、
文様が複雑になればなるほど、花綜絖の枚数が増え、
作業が複雑になるため絣は1ヶ月平均2反程の織り上げが可能なところ、
花織は月平均1反織れるかどうか…それほどの手間暇がかかってまいります。
その中でも熟練の技術、手間隙を必要とするのが
この『喜屋武八枚』の織技法となっております。
【 南風原花織について 】
経済大臣指定伝統的工芸品指定(2017年1月26日指定)
沖縄県伝統工芸品(1998年認定)
沖縄県島尻郡南風原町を中心に生産されている工芸品。
裏表のない「両面浮花織」が主流で、ヤシラミ花織、
クワアンクワアン織り、タッチリーなど、産地独特の
名称があり、多彩な花糸で表現されるその模様は
美しく、図柄に立体感があり華やかな印象。
南風原花織では8枚ほど(多いものは10枚)もの
綜絖を順番に操作、図柄を浮かび上がらせるため
大変複雑で職人の腕が問われる。
喜屋武八織、照屋花織など独自の花織、
浮織の技法を確立している。
南風原花織の染色は、県内で採取される琉球藍、
福木、テカチ染等の植物染料を、化学染料については、
絹は酸性染料、木綿はスレン染料、反応染料、
直接染料が用いられる。
表裏:絹100%(縫製:手縫い)
◆八掛の色:墨黒色
※衿裏は引き紐の付いたお仕立てです。
身丈(背より) | 163cm (適応身長168cm~158cm) (4尺3寸0分) |
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裄丈 | 69cm(1尺8寸2分) |
袖巾 | 34.5cm(0尺9寸1分) |
袖丈 | 49cm(1尺2寸9分) |
前巾 | 25cm(6寸6分) |
後巾 | 30cm(7寸9分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 現状が最大寸法です。
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけ、趣味のお集まりなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。
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