【 仕入れ担当 田渕より 】
感性溢れる異国の古典美。
西陣の中でも高級帯ばかりを織り上げられる老舗の名機屋、
勝山織物より、本漆箔と二丁箔を用いた手織りの逸品を仕入れて参りました。
問屋間でも、おきもの通の方にも永く定評の高い、
勝山の中でもハイクラスのひと品。
どうぞお手元でご堪能下さいませ。
【 お色柄 】
締め心地の良さを決める斜め方向への伸縮性は、
丁寧に創作された手織り帯でしか味わうことのできないもの。
しなやかな生地風からは想像もできないほど、
しっかりとした織くちは何度締められても丈夫で、何度も確かめていただきたい自信の仕上がりです。
しっとり深みのある漆の光沢感をほのかに感じる引箔地。
黒色と深緑色の濃淡を基調として、
古代ペルシャ王家伝来のムード豊かなペルシャ人馬文を織り上げました。
馬に乗る男女は王と王妃。
広い草原を自由に駆ける様子は国の平和を思わせ、草木が生い茂る様子からも
繁栄が続き豊かであることを意味しております。
織は二丁箔を駆使した名門ならではの匠技。
手漉き和紙に漆を乗せて箔を創作し、それぞれ0.1mmに
裁断した後、竹のへらで一越一越織り込んでゆきます。
通常経1本に対して、緯糸1本、箔糸1本ですが
本品は箔糸を2本用いた二丁箔。
打ち込みの緻密な素材感はしなやかで、
薄手の織り味は帯に通の方にもきっと喜んでいただけることでしょう。
プロの方が見られても、良いお品と一目でわかる本当に素敵な仕上がりです。
終生お手元でご愛用いただければと願いつつ、
大切にお届けさせていただきます。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 勝山織物について 】
西陣織工業組合所属
西陣織工業組合証紙はNo.93
1891年(明治24年)創業
初代勝山又吉氏が、呉服商を始めたのが発祥。
二代目より、家内工業的に帯を作り始め、
三代目の実夫氏が家業を継ぎ、勝山機業店となる。
四代目の勝山嘉夫氏がその意志を引き継ぎ、
周山に工房を設立。
「手機で帯を織る」という、自らが職人だった
先代の頃と同じやり方のモノ作りを開始。
現在五代目勝山健史氏が今も当時とかわることない
モノ作りの姿勢を貫いている。
【 西陣織について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1976年2月26日指定)
多品種少量生産が特徴の京都(西陣)で
生産される先染の紋織物の総称。
起源は5〜6世紀にかけて豪族の秦氏が
行っていた養蚕と織物とされ、応仁の乱を期に
大きく発展した。
18世紀初頭の元禄~享保年間に
最盛期を迎えたが、享保15年(1730年)の
大火により職人が離散し大きく衰退。
明治期になりフランスのリヨンよりジャカード織機を
導入した事でこれまで使用されてきた空引機
(高機)では出来なかった幾多の織物が
産み出され量産が可能となった。
織機はおもに綴機、手機、力織機の3種類で
企画・図案から意匠紋紙、糸染、整経、綜絖、
金銀糸、絣加工等多くの工程があり、これらの
一つひとつの工程で熟練した技術者が丹念に
作業を行っている。
西陣織には手の爪をノコギリの歯のように
ギザギザに削って図柄を見ながら織り上げる
「爪掻本綴織」、「経錦(たてにしき)」、
「緯錦(ぬきにしき)」、「緞子(どんす)」、
「朱珍(しゅちん)」、「紹巴(しょうは)」
「風通(ふうつう)」、「綟り織(もじりおり)」、
「本しぼ織」、「ビロード」、「絣織」、「紬」など、
国に指定されているだけでも12種類の品種がある。
「西陣」および「西陣織」は西陣織工業組合の
登録商標である。
絹100%(金属糸風繊維除く)
長さ約4.4m
本袋縫い
お太鼓柄
※関西仕立て
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン パーティー、音楽鑑賞、観劇、お食事会、ご趣味の集まりなど
◆あわせる着物 訪問着・付下げ、色無地、小紋など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。
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