【 仕入れ担当 中村より 】
きもの雑誌などにも掲載されたことのある
小森草木染工房による、草木染八寸名古屋帯のご紹介です。
なかでも滅多とご紹介のない
ハイクラスの手織りによる作品でございます!
自然が作り出す色合いの美しさは、
人工的な技術を限界まで駆使しても、かなうものではありません。
四季折々の花、朝夕の空の色、色づく山の風情…
一瞬たりとも同じものはどれ一つとしてなく、
いかにしても、瞬時もとどめ置くことはできません。
留めておけない、一瞬の美しさを留めたいという思い。
そんな思いから生み出された草木染ならではの美しい糸を用いて
無形文化財技術保持者の徳田義成氏が一起一起手織した逸品。
未仕立てのご紹介はほとんど叶いませんので、
ぜひお見逃しなくお願い致します。
博多織の締め心地を是非ともお楽しみくださいませ。
【 お色柄 】
博多織ならではの密度の高いオフホワイトの地に、
紺鼠色、灰色、赤香色などの彩りの間道に
唐花などの模様が重ねて織りだされております。
袷にも単衣にも、様々に重宝していただけることでしょう。
大量生産される帯とは全く違います。
全通にわたり織り出された重なり合ういろどりの模様。
奥深く、どこか懐かしい風情を感じさせるお色のバランス。
【 小森久について 】
博多織の染織作家
小森草木染工房主宰
1928年 筑前秋月(福岡県甘木市)生まれ
父親がもともと博多織職人で久も父親と同じ道を歩む。
博多織職人として働いていたが、戦後着物織りの
需要がなくなり、一時は木炭を焼く仕事で生計を
立てていた。
その木炭制作の合間に感じた自然への思いを切欠に、
山などに自生する材料を用いた染色の研究を開始。
その後60年以上、自然由来の材料で生地を染める
草木染の研究と創作活動にその生涯を捧げる。
後に「本・草木染」と名付けられた技術は、
1975年に地元である甘木市の無形文化財に指定され、
全国各地の織物品評会でも数々の大賞を受賞した。
小森久の「本・草木染」で使用される植物は、
一般的な草木染でも用いられる藍・茜・山桜をはじめ、
その種類は160種類にのぼる。
【 博多織の手織りについて 】
最高級と言われる由縁は、
この復元力ももちろんですが、この手織り。
まず圧倒的に打ち込みの回数が違います。
織機であれば緯糸を通す器具、杼(シャトル)が一度通るごとに緯糸を筬で手前に打ち込み、織り上げていきます。
この筬で打ち込む回数が織機は一回に対し、
手織りの場合は、織機と織手が一体となり、
自ら杼を一度通すごとに緯糸を筬で約六回、
「カカン、カン、カン、カン、カン!」といったリズムで、実に力強く打ち込むのです。
【 博多織について 】
経済大臣指定伝統的工芸品(1976年6月14日指定)
鎌倉時代、中国(南宋)へ渡った商人の
満田弥三右衛門が考案し、その子孫が改良工夫して
博多に広めたとされる。
博多織による帯を筑前黒田藩の初代藩主・黒田長政が
江戸時代に幕府に献上したことで広く認知された。
これによりその図柄には献上柄と名がついた。
現在の博多織の献上柄には厄除け、子孫繁栄、
家内安全の願いが込められている。
1本の帯を作るのに7000~15000本もの経糸を使うため
柔らかくてコシのある地風である。
糸の密度が高いので締める時にキュッキュッという
「絹鳴り」と呼ばれる独特の音色がする。
絹100% 長さ約3.6m(御仕立て上がり時)
柄付け:全通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
5月下旬~6月、9月~10月上旬の単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 和のお稽古、芸術鑑賞、ご友人との気軽なお食事、街歩き など
◆あわせる着物 小紋、織のお着物 など
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