商品番号:1501380
(税込)
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【 仕入れ担当 中村より 】
結城紬の歴史を語る中で、其の名を聞かぬ事はないでしょう…
戦中、奢侈禁止令の元で結城紬を守り続け、
結城紬に生涯を捧げた…生粋の職人。
『結城紬』自体が国の重要無形文化財として認定を受けられるよう奔走、
個人での認定要請を断り続けた…
そんな逸話の残る傑物、野村半平氏。
中でも…織物通ならば、喉から手が出るほど欲しい…
その希少性は数年で1反ともいえる…レア中のレア。
真綿糸を用いながらも軽く、心地よい。
夏、単衣のシーズンにさらりとお召いただける
最高峰の本場夏結城のご紹介です。
今回その特別なお品の中でもさらに希少な絣入りの逸品が
御仕立て上がりで入荷しました。
わずかに訳ありではございますが、
その分本当にお値打ち。
未仕立て新品のお値段を考えると
本当にありえない特別価格でお届けさせていただきます。
この機会をどうぞお見逃しなくお願い致します。
【 お色柄 】
驚く程軽い…
下記にも説明がございますが、160山亀甲絣と変わらぬこの軽さ…
地色はまろみのある白色を基調として、
絣くくりを施し、
80山亀甲に格子模様を飛びで織りあらわしました。
見ればみるほど、どれだけの労力がこの反物に費やされたのでしょうか。
繊維と繊維の合間の絶妙な間。
夏素材に多く見受けられる、絽や紗といった、もじり織による
明らかな空間とは異なる、繊維と繊維の揺らぎのやさしい透け感。
これこそが、野村半平の夏結城。
その名を結城紬の世界で不動のものとした作品。
織り上げの反数がほぼ皆無であることも頷けます。
【 状態について 】
中古品として仕入れて参りました。
わずかに黄変がございますのでお届け前にきれいにさせていただきます。
(矢印の巾は約1㎝です)
お届けまで1週間ほど頂戴致します。
【 野村半平と夏結城について】
昭和18年(1943年)、戦時中の贅沢品禁止の動きの中で、結城の技術を後世に伝えることを目的とし、国が三人の技術伝承者を認定いたしました。
半平氏は、国から認定されたその三人の結城織物技術伝承者の中の一人でいらっしゃいます。
明治37年に結城市で生まれた野村半平氏は、高等小学校卒業後に結城紬職人の道へ。
『結城紬』自体が国の重要無形文化財として認定を受けられるよう奔走、個人での認定要請を断り続けた…
そんな逸話も伝わるほど稀有な職人さんでございます。
そんな半平氏と同様に結城紬に生涯を捧げてきた、ご子息の福一氏、妻のキミ氏は、「230亀甲」という結城紬史上最も細かな絣を完成させました。
現在では希少性の高い、本当に良質な結城紬の中においても、
最高の絣くくりの技術で、空気をはおる様な素晴らしい風合いの結城にくっきりと色挿しを行えるのも、
氏の技術があってこそでございます。
結城紬の中でも本場夏結城は1930年(昭和5年)頃、
半平氏によって創作されたのが始まり。
暖かさが特徴である、手つむぎ糸でつくられる結城紬を
夏に快適に着るためにはどうすればよいのか。
半平氏のみならず、ご子息・野村福一氏とその妻・野村キミ氏の
たゆまぬ努力と創意工夫により、緯糸に極細の苧麻糸を2割、
残りの8割は同じくらいの細さの真綿の手紬糸・手括りの絣糸を
用いる事で、羽の如き軽やかさを実現のものとしました。
ただ、簡単に書き連ねましたが、この苧麻糸と真綿糸を用い
1反を織り上げる事がどれほどの難易度であることか。
苧麻糸と同等の細さを有する真綿糸。
それは160山亀甲以上の本結城に用いられる糸と同義。
すなわち、それほどの細さの糸を袋真綿より引く、
高度な技術を持つ糸取りの職人がいなければまず成り立ちません。
実質、高齢化の進む産地では、160山以上の亀甲細工の
本結城自体の織り上げがすでに無く、良質の糸の確保すら
難しい状態なのです。
替えのきかぬ糸の確保。
さらに…その難易度を上げる、地機による製織。
高機と地機の違いはその筬(おさ)の大きさ。
筬が大きく、緯糸を打ち込む強さの強い地機は、
力加減を間違えば緯糸の密度が上がってしまい、
織り目が詰まることで夏物らしい軽さ、
やわらかな透け感は失われてしまう。
また右手と左手の打ち込む力の配分も重要。
バランスが崩れれば、織り目はたちまち歪み、
絣や縞などはお柄も曲がって織り上がってしまいます。
糸の確保も難しい、細い糸がゆえに打ち込む力も加減せねばならぬ。
さらに、当たり前のように絣(柄)にも気を配り…
何という、至難の技。
そんな過程を経て織り上がって参りました。
表:経糸絹100%、緯糸絹50~60%、麻40~50%
裏:絹100% (縫製:手縫い)
絣つくり:野村福一
織り:野村キミ
※居敷当なし・背伏あり
身丈(背より) | 155cm (適応身長160cm~150cm) (4尺0寸9分) |
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裄丈 | 64.5cm(1尺7寸0分) |
袖巾 | 32cm(0尺8寸4分) |
袖丈 | 49.1cm(1尺3寸0分) |
前巾 | 24cm(6寸3分) |
後巾 | 26.5cm(7寸0分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈69cm(1尺8寸2分) 袖巾34.5cm(9寸1分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 単衣・盛夏(5月下旬~10月上旬)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、お食事、お出かけ、カジュアルパーティー、行楽など
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯、半巾帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。
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