商品番号:1534868
(税込)
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【 仕入れ担当 中村より 】
四季を感じ、植物の息吹を感じ、生きる草木の本当の色を求める…
織物通でしたらご存知、染織作家で国画会の会員であった本郷孝文 氏。
その本郷氏の工房、本郷織物工房(現:本郷織物研究所)より…
かなりレアな紬着物のご紹介でございます。
掘り出しでお値打ちに入荷しました。
今回は大変希少な【紫根絞り染め】の九寸帯とのコーディネートセットをご紹介。
どうぞお見逃しなさいませんようお願いいたします。
【 お色柄 】
[着物]
ふっくら、やわらかな地風の紬地。
触れると暖かく、軽やかで心地よい紬地に広がる豊かな織の文様。
ベースとなったお色は藍色の濃淡。
緯糸には黒を織り込み、深い色彩に、
奥ゆかしく落ちつきがありつつも…
女性の美しさを引き立てる、本当に良きお色使いでございます。
その地に間道に絣を織りなして…
今の作風ではございませんが、本郷氏の作品の根底にある、
織物に対するひたむきなこころが伝わってくるお品。
[帯]
さらりと軽やかな風合いの紬地。
お柄には丁寧な手絞り染にて創作性溢れる
六花模様が染め上げられております。
この手絞りによる微妙なかすれや濃淡も、
紫根のお色の魅力を存分に感じさせてくれるもの。
もちろんのこと、唯一無二。
全く同じお品というのは、作りようがございません。
【 紫根染・紫草について 】
天平の「古代紫」、平安の「京紫」、
江戸の「江戸紫」と紫の表現に染料として
用いられてきた「紫草」の根が紫根。
かつては日本各地の野山に自生し、栽培されてきたが
現在では日本の絶滅危惧植物50種の中に入るほど激減。
稀に植物園などで栽培されているが、自然の中で
自生している姿を目にすることは不可能な幻の草。
染料はもとより、古来より皮膚病や外傷、さらには頭痛、
胃腸病の薬としても用いられた希少品である。
※時代劇のワンシーンなどでお見かけする、
病床で身分の高い人物が頭に巻いてある紫の
鉢巻も紫根染によるもの。
【 本郷孝文について 】
父、本郷大二氏の元で織の世界に入り、柳悦博氏から織を学んだ氏。
この二人の影響と、独自に文献などを研究して織を学び、
その結果、 20種類ほどは織ることが出来きるそうです。。
「綾織」「ロートン織」「摸紗織」「花織」「しず機織」「吉野織」「浮織」「織十字絣」「菱織」…
数え切れないほど多くの織物を手織りによって織り成しています。
氏の作品へのこだわりは染から織の各工程に至ります。
ご自身で織る糸は全てご自分で染められるそうです。
草木からの自然な色を大切にしつつ、色の変化を生み出すために細い糸を重ねて織り上げ、色の相乗効果を発揮させます。
自然の色に近付く色を出す事を考え、
雑木の灰汁を使って草木の力が糸に入るように工夫しておられます。
「蘇芳・茜」「刈安」「藍」から三原色を作り、
あとは組み合わせることでで自由自在に色を作り出しておられます。
また機械引きの糸は用いず、座繰糸を用いてふっくらとした風合いを大切にされています。
手引き糸の凹凸豊かな風合いの為、
光が乱反射して立体感のある仕上がりになります。
織に用いる糸は風合いを大切にする為、あまり撚りをかけずにふんわりと仕上げています。
ただ、あまり撚り弱いと丈夫さが損なわれるため、風合いを損なわない限界線まで撚りをかけて織り上げます。
そして糸はふんわりとさせながら、織は打ち込みを強くしっかりとし、丈夫な織物に織り上げます。
図案も全て、本郷氏ご自身で書き上げ、
シンプルで植物染料の力の生きた図案を心がけておられます。
[着物]
絹100%
長さ12.2m 内幅35.5cm(最大裄丈67cm)
[帯]
絹100% 長さ3.6m(お仕立て上がり時)
柄付け:全通柄
おすすめ帯芯:染帯用綿芯
使用漢方:紫根(ムラサキ科)
※色やけ防止のため、紫根の媒染液と化学染料とを併用しております。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン お稽古事、音楽鑑賞、観劇、お食事会など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
地入れ3,300円+※胴裏8,250円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て28,600円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)
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