【 仕入れ担当 田渕より 】
纐纈(こうけつ)と聞かなくとも
シルクロードを通りできたのではと感じるその雰囲気…
洒落帯の名門、渡文より
40年以上にわたり、通の方に愛され、
織継がれてきた纐纈シリーズの一条をご紹介いたします。
お目に留まりましたらどうぞご覧くださいませ。
【 お色柄 】
アイボリーと淡いグレーを染め分けた裂地。
その地に、彩りを変えず異国風の花唐草が表現されました。
どこかの国の壁画のような印象をも持つ表情。
アンティークな装いや個性的な装いにも
お締めいただきたいひと品です。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 渡文の纐纈(こうけつ)について 】
正倉院宝物の中でも最も優れているとされる裂地、纐纈。
布地の一部をつまみ、糸や緒で強く括ったり、巻き締めたり、あるいは
紋様の輪郭を縫い取り、糸を引き締めて染める絞り染で、インド、中央アジア、
中国へ伝わり、随、唐文化とともに、わが国に飛鳥、奈良時代に伝わったとされる
染めの技法でございます。
その纐纈の風合を織り(撚り糸の工夫でふくれおりを表し)と染で表現した一品。
絹糸に強い撚りをかけ、『一本糊』という技法でその撚りが戻らぬよう
工夫した強撚糸をうまく織の技術とあわせ、自然なふくれ織の凹凸の風合い、
軽く、薄手で結びやすく、シワになりにくい地風に仕上げました。
【 渡文について 】
西陣織工業組合所属
西陣織工業組合証紙はNo.37
1906年(明治39年)創業
創業者・渡邉文七が15歳で西陣機屋に丁稚奉公の後、
20歳代半ばで独立、徐々に手織機、力織機の稼動を増やし、
今の地位を築き上げた。
「創造性あるもの作り」を理念に、
結びやすい帯を織り続けている。
有職文様の格調高い形式美の意匠「名物裂」、
真夏以外1年を通して使用できる手織の
「波衣(なみごろも)」、1本糊の技法を用いて
製織された、軽くてシワになりにくい
「纐纈(こうけつ)ST」などのシリーズがある。
【 沿革 】
1882年 創業者渡邉文七 京都府北桑田郡知井村に生まれる。
幼少にして父と死別。15歳で京都に出て、
西陣「山下槌之助機業店」に丁稚として奉公する。
文七は帯作りの修行に励み、その非凡な才能と努力を
認められ番頭に昇進。
1906年 独立を決意、山下家から別家を許され
「渡邉文七機業店」を創業。
1914年 手機20台を稼働させ紹紦、肩裏、絽丸帯などを製織
経営の基盤を固める。
1922年 力繊機を導入、広巾で織り上げた帯地を2つに裁断して、
単帯として売り出して好評をはくした。
1936年 手機100台、力織機10台をもって操業する西陣の中堅機業に成長。
絹100%
長さ約4.5m
耳の縫製:袋縫い
全通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、芸術鑑賞、街歩き、お食事など
◆合わせるお着物 洒落訪問着、付下げ、色無地、小紋、織りの着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。
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