商品番号:1503393
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
近代西陣唐織の黎明期より最高峰の技術を持って
世界に誇る織物を創作し続ける西陣の名門中の名門『山口織物』。
その偉業は織物を知る方でしたらご存知でない方はいらっしゃらないでしょう。
西陣においては伝説化しつつある名人の技術が受け継がれたお品。
山口織物の手織り唐織袋帯のご紹介でございます!
手織りのお品はもはや西陣でも大変貴重なものとなりました。
現品限りの特別仕入れ品、
どうかお見逃しなくお願い致します!
【 お色柄 】
この、しっかりとしたハリのある地風、
それでいてしなやかで締め易いのは手織りならでは…
清雅な白をベースとして、ふっくらとした緯糸使いで一面に梅の意匠を織りなして。
味わいあるお色の調和、確かな唐織技術。
実に格調高く、そして趣き深く表現されてございます。
決して華美に走ることなく、落ち着いたムードで上品な華やぎを。
軽やかでしなやか、帯地から語りかけてくるような表情の奥行き。
最高の素地と最高の技が組み合わされ、素晴らしいひと品に仕上がりました。
織りに励み…
織りを愛した方の魂を感じていただければと願い、
大切にお届けさせていただきます。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
うっすらと畳皺がございますのでお届け前にプレス加工をサービスいたします。
【 山口伊太郎・安次郎について 】
織物の町、西陣。
この町が世界に誇るご兄弟…
山口伊太郎翁(1901-2007)、山口安次郎翁(1904-2010)。
昨年秋の相国寺承天閣美術館における「能装束展」の際には、
特別イベント「相賀の能」に翁自身お越しになられており、
御歳を感じさせないその矍鑠(かくしゃく)とした佇まいに
連綿と受け継がれる西陣匠の風格を感じたものです。
その翁も…
2010年2月7日、惜しまれつつも永眠されました。
伊太郎氏は「源氏物語錦織絵巻展」を織り上げ105歳にてご逝去、
安次郎氏も、12歳で家業に従事されて以来、生涯現役でいらっしゃいました。
27歳に独立、太平洋戦争にて一時中断をよぎなくされるも43歳で再開、
昭和25年(1950年)にはGHQ最高司令官ダグラス・マッカーサー元帥に
能装束裂地を寄贈し、同時に金剛流能装束を復元。
55歳よりは事業を息子に譲り、江戸時代の能装束の復元に専念、
能楽宗家の依頼だけでも130領、総数では300領を超える能装束を手がけたという…
究極の表現技術を用い、織物による源氏物語の再現を目指した兄。
自ら製織し、能装束300領をも完成した弟。
それらはフランス・ギメ東洋美術館、英国・V&A美術館等をはじめ、 世界各地の美術館に収蔵されています。
一世紀の時を経て―
兄弟の偉業は、西陣の伝説になりつつあります。
本品は、その安次郎氏による特選品でございます。
次代に伝わる翁の織技や感性、美へのこだわりというものは、
安次郎氏創業による山口織物に、しっかりと伝えられております。
<経歴>
明治37年(1904年) - 京都・西陣で生まれる。
大正5年(1916年) - 12歳で家業に従事。
昭和6年(1931年) - 27歳で創業。その後、太平洋戦争開戦により一時中断。
昭和22年(1947年) - 43歳の時に再開。
昭和25年(1950年) - 連合国最高司令官マッカーサー元帥に能装束裂地を寄贈。
同時に、金剛流能装束を復元。
以来、能楽宗家の依頼により数々の能装束を手がける。
昭和59年(1984年) - スウェーデン国立民俗博物館で能装束展を開催。
イギリス・チャールズ皇太子夫妻の西陣見学の際に、
織の実演を行うと共に能装束を献上。
昭和60年(1985年) - デンマーク国立博物館で能装束展を開催。
平成11年(1999年) - フランス・リヨンで能装束展を開催。
平成12年(2000年) - 能装束「厚板立涌に牡丹文様」を
ヴィクトリア&アルバート博物館に寄贈。
平成14年(2002年) - 東京・大倉集古館にて
「山口伊太郎・山口安次郎兄弟二百歳記念 千年の織物 二百歳の夢」展を開催。
平成15年(2003年) - イギリス・ロンドンにて能装束展開催。
平成17年(2005年) - 静岡・佐野美術館にて「特別展
千年の伝統をつむぐ西陣の織物 山口伊太郎・山口安次郎の世界」展を開催。
平成21年(2009年) - 9月14日より京都 相国寺・承天閣美術館にて
「山口安次郎作 能装束展-心と技の饗宴-」を開催。
平成22年(2010年) - 老衰で死去。享年107(満105歳没)。
【 西陣織について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1976年2月26日指定)
多品種少量生産が特徴の京都(西陣)で
生産される先染の紋織物の総称。
起源は5〜6世紀にかけて豪族の秦氏が
行っていた養蚕と織物とされ、応仁の乱を期に
大きく発展した。
18世紀初頭の元禄~享保年間に
最盛期を迎えたが、享保15年(1730年)の
大火により職人が離散し大きく衰退。
明治期になりフランスのリヨンよりジャカード織機を
導入した事でこれまで使用されてきた空引機
(高機)では出来なかった幾多の織物が
産み出され量産が可能となった。
織機はおもに綴機、手機、力織機の3種類で
企画・図案から意匠紋紙、糸染、整経、綜絖、
金銀糸、絣加工等多くの工程があり、これらの
一つひとつの工程で熟練した技術者が丹念に
作業を行っている。
西陣織には手の爪をノコギリの歯のように
ギザギザに削って図柄を見ながら織り上げる
「爪掻本綴織」、「経錦(たてにしき)」、
「緯錦(ぬきにしき)」、「緞子(どんす)」、
「朱珍(しゅちん)」、「紹巴(しょうは)」
「風通(ふうつう)」、「綟り織(もじりおり)」、
「本しぼ織」、「ビロード」、「絣織」、「紬」など、
国に指定されているだけでも12種類の品種がある。
「西陣」および「西陣織」は西陣織工業組合の登録商標である。
絹100%(金属糸風繊維除く)
長さ約4.4m
西陣織工業組合証紙No.79 山口織物謹製
耳の縫製:かがり縫い
六通柄
三越扱い品
◆最適な着用時期 2月~4月頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式・披露宴、式典、パーティー、ご挨拶、お付き添い、音楽鑑賞、観劇など
◆あわせる着物 訪問着、付下げ、色無地など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。
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