商品番号:1558313
(税込)
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【 仕入れ担当 田渕より 】
100%藤蔓を原料とし、藤織りの伝承技術に基づいて創作された希少な工芸帯。
貴重な藤織り八寸帯をご紹介いたします。
原料である藤蔓の採取から機織りまで、
すべての工程をご自身でされております、
京都府伝統産業優秀技工者である、
芙留庵、藤織師・加畑兼四郎氏の希少な逸品でございます。
出品前に外しておりますが、
仕入れ時には小売り屋さんの上代札が付いており、
ここまで状態の良いお品は本当に稀かと存じます。
流通は非常に僅かですが、未仕立て新品の価格高騰が続き仕入れを諦めていましたが、
お仕立て上がりだからこそ…
現実的な価格でのご紹介が叶いました。
まずはじっくりとご覧くださいませ。
【 お色柄 】
自然をそのまま閉じ込めたような、深く渋みのある焦茶色の自然布らしい濃淡。
ハリもよくシンプルの究極、無地。
きゅっと締めやすい締め心地のよさ。
そして、香り。
森の中、木々に包み込まれ、すっと深呼吸した瞬間のような、心が澄み渡る感覚。
手にされる度、その工程を思い…
この帯が作られるまでの自然の力の育みと、
多くの人の手によって作り上げられたという喜びの気持ちが、
心の奥深くに感じていただけることでしょう。
夏織物に洒落味を添える植物素材の帯。
近年では冬以外の3シーズン着用される方もいらっしゃるようです。
自然に育まれた繊維のたくましさ。
力強く美しい、織り手の誠実さ。
末永く大切に、お召しくださいませ。
【 商品の状態 】
未着用の新古品として仕入れてまいりました。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 丹後藤布について 】
国の無形文化財記録保存・「丹後藤織り」(1983年)
京都府無形民俗文化財
京都府知事指定・京もの指定工芸品「丹後藤布」(2001年3月)
京都府与謝野町で製織されている
野山に自生する藤の花の蔓で糸を紡ぎ
この糸で織り上げた布のこと。
藤蔓の繊維は麻よりも太めで、それを手で裂いて糸に撚るため
細い糸を紡ぐことは難しいが、細い糸を紡ぐことができる
綿糸の工業糸に比べ布に織ったときに透き間が多くなり
通気性が良く、夏の衣料に適している。
古くより庶民の衣料として北海道と沖縄を除く
ほぼ全国の山村で織られていたが、麻や木綿の
普及にともなって徐々に製織数が減少し藤布は衰退、
一時は途絶えたとされたが、1962年(昭和37年)
京都府宮津市下世屋地区で藤織りが行われていることが
明らかとなり、伝統文化の保存運動の皮切りとして1983年
(昭和603)年、藤布の機織りの講習会が開かれ、
伝承に向けての取り組みが開始された。
以後全国的に古代布の調査が進み、
1989年(平成元年)には『丹後藤織り保存会』が発足。
1991年(平成3年)京都府無形民俗文化財に指定後、
2001年(平成13年)京都府伝統工芸品に指定を受け、
その後、2010年(平成22年)、国の重要有形民俗文化財に指定された。
現在は各地の保存会や伝承会によって技術の継承が図られている。
藤布に用いられる原料の藤糸には水に濡れると強度が上がる
性質があり、経年劣化することもほとんどないため、年間を通して
着用しても10年は着られるほど丈夫だと言われている。
藤蔓100%
長さ約3.9m(長尺)
全通柄
※開き仕立て
◆最適な着用時期 単衣(5月下旬~6月、9月~10月上旬)
10月~翌年5月の袷頃(真冬を除く)
おすすめは盛夏(7~8月)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お出かけ、お食事、行楽など
◆あわせる着物 上布、小紋、織の着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。