商品番号:1558090
(税込)
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【 仕入れ担当 田渕より 】
紅型三宗家を継ぎ、日本工芸会正会員として活躍する氏の作品は、
沖縄の自然や精神性を色彩と構図に昇華させた唯一無二の存在。
琉球紅型の第一人者としてその名を刻む、
紅型三宗家城間家15代・城間栄順氏。
とりわけ訪問着という形で世に出る作は限られておりますが、
ご縁が重ねり…極めて希少な作品を仕入れて参りました。
歴史・技・色彩。
そのすべてが結晶した逸品でございます。
ごゆっくりとご覧下さいませ。
【 お色柄 】
しなやかで、張り感も持たせた白鼠色の紬地。
丁寧に暈し染められた藍の濃淡で描かれた花々が大胆に咲き誇ります。
構図は全体に流麗で、線描と挿し色のバランスが非常に洗練されており、
伝統的な紅型の技法を用いながらも、どこかモダンで軽やかな印象を与えます。
ぶどう蔓のような線は踊るように画面を駆け、花弁にはグラデーションが施され、
光と影が織りなす立体感をも表現。
藍の深さと余白が共鳴し、夏の陽光や海風を想起させるような透明感と開放感を帯びています。
栄順氏の紅型の精華を纏うということ。
それは単なる着装ではなく、染織文化への共鳴であり、日常に芸術を取り込むという贅沢でもあります。
沖縄の空気、自然、伝統を一身に纏いながら、
現代の感性にも寄り添う希少な作品。
この出会いを、どうぞ永くお手元でご愛用下さいませ。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
洗いに出されたと見られるしつけ糸がついており、
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 城間栄順(しろまえいじゅん)について 】
紅型三宗家城間家15代
日本工芸会正会員
沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者
城間びんがた工房代表
1934年沖縄県・那覇市生まれ。
琉球王朝時代から続く紅型の三大宗家のひとつ、
城間家の15代目。戦後の混乱の中、紅型の復興に
尽力した城間栄喜の長男として生まれ、父より
城間家の伝統技術を継承。
魚や海、沖縄の大自然をモチーフにした
独自の世界観を織りなす作品をつくりだしている。
【 経歴 】
1934年 沖縄県首里市(現在・那覇市)に生れる
1959年 首里高等学校を卒業 家業の紅型に専念
1963年 沖縄美術展覧会(通称沖展)染織部門奨励賞受賞
1965年 沖展準会員に推挙
1966年 沖展準会員賞を受賞
1987年 城間栄順紅型展(青砂工芸館)
1997年 沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者認定
「現代の名工」表彰
2006年 城間栄順紅型作品展「宝布に華咲かち」
(那覇市民ギャラリー、時事通信ホール・東京)
2015年 城間びんがた三代継承展(沖縄県立博物館・美術館)
2022年 城間栄順米寿記念「紅(いろ)の衣」展
(沖縄県立博物館・美術館)
【 琉球紅型について 】
経済大臣指定伝統的工芸品(1984年5月31日指定)
早くは13世紀から起源を持つと言われる、
独自の染技で育まれてきた沖縄の染物の総称。
鮮明な色彩、大胆な配色、図形の素朴さが特徴。
「紅型(びんがた)」の呼称は昭和に入ってからで
それまでは「型附(カタチキ)」と呼ばれた。
階級によって使用できる色と模様が異なり、黄色地は
王族以外は使用不可、図柄が大きく肩と裾に模様がある
二段肩付は王族を示す柄である。
大部分は首里で作られ、知念・沢岻・城間の三家が
御用紅型師であった。
琉球紅型には下記の種類がある
紅型:「琉球びんがた」のビンは「色彩」の意があり、
白地紅型、染地紅型、返し型、朧型、手附紅に分類される。
これらは型附(カタチキ)と呼ばれる糊置防染手法による
型染めで、型紙を当てて生地に糊を塗り、そのあとで
取り去った型紙の模様の部分に色を差す染め方で、
さらに地染めが施されるものもある。
藍型:藍の濃淡や墨で染められた紅型。
えーがたと呼ばれ、白地藍型、黒花出し、白花出し、
浅地花取り、藍朧(えーうぶるー)などに分類される。
型紙は染地(線彫り)型を使う。
濃藍から各種の藍の変化と地の白とで、大きめの模様で表現する。
筒描き:糊引(ヌイビチ)と呼ばれ、紙を使用せずに
防染糊を入れた円錐状の糊袋の先から糊を絞り出しながら
生地に模様を描き、そのあとで模様の部分に色を差す方法。
技法的にも難しく、均一に絞り出すために布面に垂直に置き、
進行方向に傾けながら一気に線を引かなければならない。
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
◆八掛の色:白色
身丈(背より) | 155cm (適応身長160cm~150cm) (4尺0寸9分) |
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裄丈 | 66cm(1尺7寸4分) |
袖巾 | 35cm(0尺9寸2分) |
袖丈 | 49.5cm(1尺3寸1分) |
前巾 | 23.5cm(6寸2分) |
後巾 | 28.5cm(7寸5分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈68cm(1尺8寸0分) 袖巾35cm(9寸2分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齡は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、観劇、お食事、趣味のお集りなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、九寸名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。