商品番号:1551283
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【 仕入れ担当 田渕より 】
古来、最も高貴な色とされてきた紫。
その中でも、紫根――ムラサキ草の根から採られる天然染料によって染め上げられた
「紫根染」は、奈良時代から王朝の色として重用されてきた由緒ある染めです。
本品は、その紫根染を絞り染めの技法と融合させた逸品。
伝統を受け継ぎながら、現代の感性にも響く意匠美が光ります。
思わずため息の出る様に…美しい紫根のお色。
是非ともじっくりとご覧くださいませ。
【 お色柄 】
ふうわり軽やかな地風の紬地。
その地を深い深い濃紫色に染めなし、規則正しく並んだ絞り染による菱模様。
中心から滲むような濃淡が、まるで万華鏡のような奥行きを感じさせます。
染めムラやかすれも紫根染ならではの自然な風合いであり、ひと柄ひと柄が唯一無二の美しさ。
全体に落ち着きと気品が漂いながら、どこか芯のある強さも感じさせる文様構成です。
年を経るごとに一段と味わい増す…
まさに、「共に成長するお着物」とも言えるおひとつです。
純草木染めの深い深いお色の魅力…どうぞご堪能くださいませ。
【 紫根染について 】
天平時代の「古代紫」、平安時代の「京紫」、江戸時代の「江戸紫」。
これらの染料として用いられていたのが、「紫草」の根でした。
かつては日本各地の野山に自生し、大切に栽培されてきた紫草。
江戸時代末期を最後に、現在は日本の絶滅危惧植物50種の中に入れられるほど、
数を減らしています。植物園などで栽培されていることはございますが、
自然の中で目にすることは不可能、≪幻の草≫と言われております。
また紫草は、染料に用いられるほか、外傷の薬としても使われていました。
時代劇でお殿様が病気のときにする鉢巻も紫根染めであり、
決して迷信ではなく、紫根の色素は昇華性を持っているため、
染め上がった後も数年間は外に飛び出してくるのだそうです。
(頭痛・胃腸病・皮膚病にも良いとされ、現在は化粧品にも用いられます。)
※摩擦堅牢度を向上してありますが、完全な色落ち防止とはなりません。
その特質上、摩擦や湿気による色落ちが生じやすくなっております。
色止め加工をいたしましても、色が落ち着くまでに汗や摩擦で
色が移る場合がございますのでその点ご留意くださいませ。
絹100%
長さ約12.5m 内巾37cm (最長裄丈約70cmまで 最長肩巾35cmまで)
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、お出かけ、お食事、行楽など
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
地入れ3,300円+※胴裏8,250円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て28,600円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)