商品番号:1534492
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【 仕入れ担当 中村より 】
彩り清雅に、そして雅やかに広がる古典意匠…
友禅の味わい、醍醐味がひしひしと伝わってくる
羽田工房『羽田登』氏による本手加工友禅九寸帯をご紹介致します。
「羽田友禅」とも呼ばれる世界を確立した、重要無形文化財「友禅」保持者、
人間国宝「故:羽田登喜男」氏。
生前の登喜男氏と共に創作に携わってきたご子息の登氏が、
現在でも氏の技術、感性そして精神を受け継ぎ、気品に満ち溢れた
「羽田友禅」の世界を表現し続けております。
今回のお品は登氏による意匠がそえられた一条。
どうぞお見逃しのなきようお願いいたします。
【 お色柄 】
さらりとしなやかな駒無地。
その地を深い黒色に染め、
ふわりと叩き染めを施し、
紅白梅の意匠が鮮やかな彩りで描きあらわされました。
無地場とお柄との対比が素晴らしい、計算され尽くした意匠構成、
一柄一柄に息を吹き込むかのような、繊細な配色センス…
羽田氏の鴛鴦を真似た類似品も数多くございますが、
やはり、全てが相まった際の存在感は他を寄せ付けず、
独特の堂々とした世界観が感じられます。
【 羽田登について 】
京友禅作家
日本工芸会正会員
京都府無形文化財保持者
人間国宝・羽田登喜男の長男として生まれ、
幼少期より工房に寝起きし、家業の手描き友禅を
学ぶ。
父・登喜男より京友禅、加賀友禅の伝承を
受けるほか、染色を岸田竹史に師事。
糸目友禅や堰だし友禅による明快な表現で、
具象・抽象それぞれに京都の自然をさりげなく
取り入れた作品を多く発表している。
【 経歴 】
1938年 9月10日 羽田登喜男の長男として京都に生まれる
1958年 京都市立日吉ヶ丘高校美術コース
(現銅駝美術工芸高校)日本画科卒業
1963年 第15回京展に日本画で初入選
第6回日展に日本画「岩礁」で初入選
1964年 京都市立美術大学(現京都市立芸術大学)日本画科卒業
岸田竹史先生に師事
以降、パネル、屏風を日展、日本現代美術出品
父・羽田登喜男に京友禅と加賀友禅の伝承を受ける
1965年 第4回日本現代工芸美術展に染色パネルを初出品、初入選
1969年 京都工芸美術展覧会、優秀賞京都府買い上げ
関西総合美術展 染色屏風関展賞
1971年 京展染色屏風 読売新聞社賞
以後本伝統工芸展への出品を目指し、
8年間公募展の出品を休止
技法、感覚、構成力の研鑽に励む
1979年 初めて友禅の作品を公募展に出品
第26回日本伝統工芸展において
訪問着「夕東風」を出品初入選
活躍の場を「日本伝統工芸展」に移す
1980年 第17回伝統工芸日本染織展、訪問着「桃里」文化庁長官賞
1981年 第10回日本工芸会近畿支部展、訪問着「親潮」大阪府教育委員会賞
1982年 京都工芸美術展、訪問着「潮音」新人賞、京都府買い上げ
1983年 京都府から海外研修として、イタリアを中心に欧州へ派遣
1984年 日本工芸会正会員
1985年 第14回日本工芸会近畿支部展、訪問着「ただよう」大阪府教育委員会賞
1986年 第4回京都美術工芸選抜展。訪問着「ただよい」京都府買い上げ
1987年 日本工芸会近畿支部展鑑査員
1988年 第40回京展、訪問着「桃花流水」京都市長賞
京都工芸美術作家協会理事
1989年 第18回日本工芸会近畿展、訪問着「曙」京都府教育長賞
1990年 第42回京展 訪問着「薫風」あかね賞
第37回日本伝統工芸展
訪問着「古都随想」日本工芸会総裁賞(最高賞)
1991年 第43回京展、出品委嘱作家に選定
ドイツ・ケルンのケルン日本文化会館において
「京都工芸2人展」開催
1996年 第48回京展、審査員
仏リヨンのリヨン染織美術館
同館主催の特別展「羽田家のキモノ展」
2001年 京都市立銅駝美術工芸高校評議員制度発足と同時に評議員就任
スコットランド「京都の工芸inエディンバラ展」選抜出品
第38回日本伝統工芸染織展審査員
2004年 祇園祭・蟷螂山の後掛「瑞兆遊泳之図」の制作、献納に協力する
2006年 京都府指定無形文化財「友禅」保持者に認定
社団法人日本工芸会理事に就任(2010年まで)
2008年 京都工芸美術作家協会 副理事長に就任
2011年 京都府文化賞功労賞受賞
2013年 旭日双光章受章
京都工芸美術作家協会 理事長に就任
【 羽田登喜男(重要無形文化財保持者)について 】
【 生年・認定年・享年 】
1911年(明治44年) 1月14日生。
1988年(昭和63年) 重要無形文化財「友禅」の保持者に認定。
2008年(平成20年) 2月10日没。肺炎のため死去、97歳
金沢で加賀友禅の下絵、糊置き、色挿し等一連の作業の
基礎を習得、京都に移った後には京友禅のみならず、
美術工芸品の鑑賞など文化に触れることの重要性を学んだ。
一般的に京友禅は工程が分業されているが、
羽田はすべての工程を自身で行う制作態度をとり
京友禅の世界に、加賀友禅を融合させた独自の
境地を開く。
京都の庭園や自然を愛し、花鳥風月に材を求め
完成された図案のうち、『鴛鴦』は代名詞的なお柄。
京都府民を代表してダイアナ妃に送られた振袖、
祇園祭蟷螂山の懸装品は有名。
【 経歴 】
1911年 石川県金沢市に造園師・羽田栄太郎の三男として生まれる
1925年 隣家の南野耕月に加賀友禅を学ぶ
1931年 京都にて同郷の曲子光峰(まげしこうほう)に京友禅を学ぶ
以降、羽田は生涯にわたり京都で制作を行う
1943年 政府認定の京都友禅技術保存資格者となり、戦中も作品を制作
1955年 第2回日本伝統工芸展において訪問着「孔雀」が初入選
1957年 社団法人日本工芸会正会員
1962年 日本工芸会理事に就任
1971年 日本伝統工芸展審査員に就任
1976年 第23回日本伝統工芸展で「白夜」が東京都教育委員会賞を受賞。
藍綬褒章受章。
1978年 京都府美術工芸功労者表彰を受ける
1979年 紺綬褒章受章
1982年 勲四等瑞宝章を受章
祇園祭蟷螂山の前掛「瑞祥鶴浴之図」を制作
1984年 祇園祭蟷螂山の胴掛2面「瑞光孔雀之図」
「瑞苑浮遊之図」を制作
1986年 京都府より英国王室ダイアナ皇太子妃に贈られた振袖
「瑞祥鶴浴文様」を制作
1988年 友禅の重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受ける
社団法人日本工芸会参与
1990年 京都府文化功労賞特別賞受賞、京都市文化功労者表彰を受ける
1991年 祇園祭蟷螂山見送り「瑞苑飛翔之図」を制作
1992年~「友禅 人間国宝 羽田登喜男」展を石川県立美術館
京都市美術館にて開催
1996年 フランスのリヨン染織美術館にて「羽田家のキモノ」展開催
1999年 祇園祭蟷螂山水引「吉祥橘蟷螂図」を制作、献納
2004年 祇園祭蟷螂山後掛「瑞兆遊泳之図」を献納し全懸装品を制作
完納※制作には後継者である息子羽田登も携わり、
その技術伝承に努める。
2007年10月10日 高齢のため制作活動を終了。
【 京友禅について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1976年6月2日指定)
京都府知事指定伝統工芸品
京都の伝統工芸品の1つで古来の染色技法を
扇絵師の宮崎友禅斎が大成したもの。
元禄時代に京都で生み出された友禅技法で
日本三大友禅(京友禅、加賀友禅、
江戸(東京)友禅)の1つ。
「糸目糊」という糊を用い、筆で色付けする際に
滲んで色移りすることを防ぐ防染技術が用いられており、
基調の色が決まっておらず、当時の公家や大名好みの
デザインに多彩かつ鮮やかな色合いや金銀箔、刺繍などが
用いられた絢爛豪華、かつひときわ華やかな印象のものが多い。
明治時代には化学染料と糊で色糊を作り
型紙によって友禅模様を写し染める「写し友禅染め」が
友禅染めの中興の祖と称えられる廣瀬治助によって
発明され、「型友禅」として大量生産が可能となった。
量産できるようになった友禅染めは一気に普及し
飛躍的な発展を遂げ、昭和51年6月(1976年)には、
経済産業省指定伝統的工芸品として指定を受け、
現在も世界中から高い評価を得ている。
絹100%
長さ約3.6m
お太鼓柄
おすすめの帯芯:突起毛芯
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、音楽鑑賞、お出かけ、お食事、お稽古など
◆あわせる着物 付下げ、色無地、小紋、織の着物など
★名古屋仕立て(税込10,450円※綿芯「突起毛芯」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込13,750円※綿芯「突起毛芯」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込13,750円※綿芯「突起毛芯」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+1,650円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。
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