商品番号:1470046
【 仕入れ担当 中村より 】
こっくりと深い泥染のいろ…。
今回は泥とティカチとグールで地色を染め、
絣糸にはヤマモモ・グール・クルボーで染め上げた糸を使用した
歴史と革新が合わさった一枚でございます。
今回たまたま産地から上がってきたお品のご紹介が叶いました。
特に泥染めは産地でも少なくなっていると聞きます。
まだお品のあるうちに…
ぜひこの機会をお見逃しなくお願い致します。
【 お色柄 】
豊かな奥行き、
黒と茶で織り分けれられた紬地。
意匠には一玉の花合わせジンダマの模様を表現して。
また本品は琉球の織物の絣文様の中でも最も格式の高い『一玉』の絣の柄づけによるもの。
「玉」は絣の単位。
琉球王朝時代は身分の高い者ほど大きな構成の絣文様を着用しておりました。
身分が下がっていくほど着用できる絣の構成単位数は多くなります。
本品は反物の巾のうち、絣の構成が一つの一玉。
ぜひお手に取っていただきたいお品です。
【 久米島紬について 】
平成16年7月16日、久米島紬が国指定の重要無形文化財に指定されました。
同9月2日には、文部科学省からの告示があり、
無形文化財の指定要件として四つの要件が定められました。
(1)糸は紬糸または引き糸を使用すること、
(2)天然染料を使用すること、
(3)絣糸は手括りであること、
(4)手織りであること、
「久米島紬」は、15世紀後半に「堂之比屋」という人物が中国に留学し、
養蚕の技術を修めて絹織物を織り始めたのがそのはじまりです。
以降日本の紬絣技法は、久米島を起点に発達・伝播したとされております。
久米島紬の特色は、分業しないこと。
意匠、糸括り、染料づくり、染め、織り…
すべての工程を一人の織り手さんがこなしていきます。
一反出来あがるまで約3ヶ月間、織りだけでも約1ヶ月といわれます。
それだけの時間と手間ひまかけて制作された一枚だからこそ、
ふんわりと豊かな風合いと天然素材からなる柔らかなお色合いが生まれます。
【 久米島紬について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1975年2月17日指定)
沖縄県無形文化財指定(1977年)
製作技術が重要無形文化財に指定(2004年)
久米島紬保持団体が重要無形文化財保持団体に認定
その技術が琉球王国時代以来の伝統を保つ、
製法は手作業による織物。14世紀末頃、久米島の
「堂の比屋(堂集落の長)」が明に渡り、養蚕の
技術などを学んだ事が始まりとされる。
糸は真綿からひいた手紡ぎの糸、染料は島内で採れる
主に車輪梅(ティカチ)、サルトリイバラ(グール)、
泥(媒染)、ナカハラクロキ(グルボー)、フクギ、
ヤマモモ、オオハマボウ(ユウナ)。
製織は手投杼を用いた手織である。
久米島紬の色の系統は以下
・黒褐色、茶系:グール(サルトリイバラ)とテイカチ(車輪梅)、泥
・青灰色、白灰系:ユウナ(オオハマボウ)を燃やした灰
・青丹、薄鶸系:ウージ(サトウキビ)
・濃青色、濃紺系:琉球藍
の彩りが最も多く、稀な彩りとしてはヤマモモとクルボー
(ナカハラクロキ)を用いた黄色系、媒染液によっては
ミョウバン媒染の赤味をおびた深みの黄色、泥による
鉄媒染の鶯色があり、近年は上記の他に椎の木、月橘、
月桃の植物染料を用いたもの、鉱業が盛んだった久米島の、
多彩な土を使っての新しい染色方法である千枚岩
(せんまいがん:フィライト)を用いた大地染などがある。
絹100%
長さ12.7m 内巾38cm(裄最長約72cm)
沖縄織物検査済之証、沖縄県伝統工芸品之証、久米島紬事業協同組合証標がついております。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる帯 お洒落袋帯、九寸名古屋帯、八寸名古屋帯、半巾帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
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