商品番号:1313534
(税込)
【 仕入れ担当 吉岡より 】
これぞ手織の真髄…
それは思わず息を呑むほど。
最高級と冠するにふさわしい究極の帯。
このぬき糸使い、帯地の繊細な織、醸し出される埋め機が生み出した風格…
ひと目で魅了される仕上がりを、どうぞご堪能くださいませ。
「盡政」という名をご存知の方はきっと、
本当にヨキモノのみを愛し、見続けていらっしゃる方でしょう。
変わらぬ湿度と温度の「自然の恵み」と、心のこもった「職人の力」…
織り機を地中に据えることで、
年間を通して一定の湿度と温度を得る事ができ、
同時に、緯糸を一本一本打ち込んで行く力も均一となります。
ただ、埋め機は…
物を大量に作ることを良しとした時代に適応できませんでした。
土間を掘り下げて機織り機を据える、
それはひとつの工場に置ける機織り機の数をおのずと少なくし、
限りなく効率化を図る現代では消えゆく貴重な技術なのです。
大量生産のものでは絶対に味わえない、
肌が感じる品質、身につける事の満足感。
それは他の追随を許さない、
お召しになられる方ただお一人のために織られるもの――
湿度の高い、冷えの来る場所での仕事場、
職人さんには決して快適な環境とは言いがたい場所で織り上げられた、
手織りにこだわるからこその渾身の作品でございます。
「唐錦」と呼ばれる技法が用いられております。
これはまず、厳選した極細の生経(経糸)に、
さらに極細の生緯(緯糸)を用いて織り上げられます。
その錦地には高雅な本銀箔が引かれ、お柄には、
日本古来の能衣裳に伝えられる唐織の特色を生かし、
一越一越経糸を潜らせて織り分けてゆかれると聞きます。
画面上からでも、ひと目でご覧いただけるでしょう。
高度な技法によってお柄を浮き立たせ、刺繍のような立体感や光沢をかもし出し、
また裏に糸がわたらないため非常に軽やかな…
さらりとした肌触りに、ほどよいシャリ感とハリ。
密に織り成された帯地は、シックな黒鳶色を基調に、
高雅な古典意匠が、艷やかな金糸を用いて
ボリュームたっぷりに表現されております。
【 色柄 】
【松菱彩華文】と銘打たれた一本。
大小合わさった菱の構図に、細やかな銀の引箔を施し
そこへ実に繊細な織によって松葉や華の柄を込めました。
古典の放つ確かな風格、繊細な織による奥行き…
織り上げるのに、一体どれほどを要するのでしょう…。
語り尽くせぬほどのこだわりを感じさせながらも上品さを失わない、
計算され尽くした意匠の選択、その技術力。
美しいという言葉そのものをこの一条に込めたかのような仕上がり。
連綿と受け継がれる西陣の匠技の結晶。
自信と責任を持っておすすめいたします。
次世代へと遺したいひと品を…是非ともお手元でご照覧くださいませ。
【 織匠 盡政(じんせい)について 】
西陣織工業組合所属
西陣織工業組合証紙はNo.2448
西陣で修行をかさねた岡田陣が興した機屋。
15歳より西陣の名門河村織物で修行を開始、
その25年後の1993年に独立。
河村織物の先代、河村政夫への恩義の気持ちより
屋号に「政」文字を取り入れた。
創業としてはまだ若い機屋であるが、西陣でも屈指の
機屋として知られ、職人の手と心が織り成す手機に
頑固なまでに拘り、手機本来の味わいと、風合いを
兼ね備えた御絹(おきぬ)を織り上げる事に専念している。
その特徴は埋め機(うめばた)による製織で、
機場の土間を掘り下げ、機を地中に置くことで
年間通して湿度、温度を一定に保ち、緯糸の打ち込みを
均一にすること、素材に一切の妥協なく選びぬかれた
極細い生糸や昔ながらの技法で制作された箔を
惜しみなく用いて製織されている。
【 西陣織について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1976年2月26日指定)
多品種少量生産が特徴の京都(西陣)で
生産される先染の紋織物の総称。
起源は5〜6世紀にかけて豪族の秦氏が
行っていた養蚕と織物とされ、応仁の乱を期に
大きく発展した。
18世紀初頭の元禄~享保年間に
最盛期を迎えたが、享保15年(1730年)の
大火により職人が離散し大きく衰退。
明治期になりフランスのリヨンよりジャカード織機を
導入した事でこれまで使用されてきた空引機
(高機)では出来なかった幾多の織物が
産み出され量産が可能となった。
織機はおもに綴機、手機、力織機の3種類で
企画・図案から意匠紋紙、糸染、整経、綜絖、
金銀糸、絣加工等多くの工程があり、これらの
一つひとつの工程で熟練した技術者が丹念に
作業を行っている。
西陣織には手の爪をノコギリの歯のように
ギザギザに削って図柄を見ながら織り上げる
「爪掻本綴織」、「経錦(たてにしき)」、
「緯錦(ぬきにしき)」、「緞子(どんす)」、
「朱珍(しゅちん)」、「紹巴(しょうは)」
「風通(ふうつう)」、「綟り織(もじりおり)」、
「本しぼ織」、「ビロード」、「絣織」、「紬」など、
国に指定されているだけでも12種類の品種がある。
「西陣」および「西陣織」は西陣織工業組合の登録商標である。
絹70% ポリエステル、レーヨン:18% 指定外繊維(和紙):12%
長さ4.35m(お仕立て上がり時)
西陣織工業組合証紙NO.2448 盡政(じんせい)謹製
耳の縫製:袋縫い おすすめ帯芯:綿芯(薄め)
◇六通柄
◆最適な着用時期 10月から翌5月までの袷(あわせ)の時期
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン ご結婚式・式典へのご参列、初釜、結納、フォーマルのお席
◆あわせる着物 留袖、訪問着、付下げ、色無地
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
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