結城紬

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結城紬は、茨城県と栃木県の鬼怒川流域で織られてきた絹織物です。軽くふっくらとした風合いと、精緻な絣模様が特徴です。大別して2種類があり、撚りのない手つむぎ糸を使って織られた「本場結城紬」と、それ以外の「結城紬」で、後者は「石毛結城紬」、「いしげ結城紬」とも称されます。
本場結城紬は、経糸緯糸ともに、真綿から手で引き出してつむいだ、撚りのない手つむぎ糸を使うのが大きな特徴です。この糸を地機または高機で織ります。高機で織るのは無地、格子、縞のみです。絣は手括りや手摺り込みで、現在はほとんどが化学染料で染められます。撚りのない糸で織る「平織」と、撚りを掛けた糸で織る「縮織」があります。手作業による糸作りは大変手間が掛かるため、生産が少なくなってきています。
模様を構成する基本は亀甲または十字です。主流は亀甲で、一面に並べたり、地抜きにする他、亀甲と十字の組み合わせて多様な模様が表されます。よく「〇〇亀甲」といわれるように、亀甲の数が絣の大きさの単位として使われます。亀甲絣の数は、80、100、120、160というように区分され、数字は反物ひと幅に並ぶ亀甲の数を表します。現在一般的なのは百亀甲で、亀甲の数が多くなれば絣は小さくなり、技術的に難しく、価格も高価になります。
石毛結城紬は、かつては木綿と絹との交織もありましたが、現在はすべて絹の紬です。真綿から動力で紡いだ糸を使い、手括り、摺り込み、型紙捺染で絣を染め、力織機で織ります。緻密な蚊絣や亀甲絣、現代的な抽象柄など多様な色柄が作られています。一部に動力を用いても、熟練が必要な手間のかかる手作業を経て作られます。現在では本場結城紬と共通のメーカーからの注文で制作されており、本場結城紬に比べると手頃な価格で楽しめるのが魅力です。
歴史
鬼怒川沿いの地域は古くから養蚕や織物が盛んでした。鎌倉時代から領主となった結城氏が、紬を朝廷への献上品に用いたことから「結城紬」と呼ばれるようになったといわれます。江戸初期には、信州上田から職人を招いて、縞の技術を導入するなど改良に努めて、江戸中期には各種の文献に登場するなど、広く知られるようになりました。明治中期頃から単純な絣が広く織られるようになり、大正時代からは緯絣を取り入れて、従来の男物中心の生産から女性物に進出します。大正から昭和初期には大きな緯総絣が流行しました。明治後期に縮織が開発されると、女性用の単衣物に好まれて広く普及し、それ以後、昭和の30代頃までは、縮織の生産がほとんどになり、一時は平織の消滅が危ぶまれるほどになります。1956年に平織の「手つむぎ糸の使用」「手括りの絣」「地機織り」の技術が国の重要無形文化財に指定されて、平織が徐々に増加します。1977年には経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定(平織、縮織)。現在は平織が主流で、縮織は少量になっています。2010年にユネスコ無形文化遺産リストに登録されました。
結城紬の和装品には、着物や帯があります。紬の訪問着も作られています。着用場所には、パーティ、食事会、観劇、お洒落をしたいシーン、各種のお出掛けなどにおすすめです。
京都きもの市場では、幅広いラインナップで結城紬を取り扱っております。
ご予算やお好みに応じたご提案をいたします。
また、イメージに合った結城紬の作品をお探ししてご提案することも可能です。
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結城紬の商品に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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