商品番号:1555509
パッと映える紅型の世界…。
本場琉球紅型の九寸名古屋帯、【城間栄順】氏の作品をご紹介いたします。
【仕入れ担当 吉岡より】
琉球紅型の大家、城間栄順氏によって描かれた城間家を代表するデザインの美しさと
帯地に芭蕉布を用いたその希少性に惹かれて仕入れて参りました!
気に入ったお色柄は、二度三度と出会うことがなかなか難しいものでございます。
高度な技術と卓抜したセンスが見事に融合した、おしゃれな染帯です。
琉球紅型の力強さと郷愁の想いが感じられる素晴らしい染めあがりです。
ご年齢を問わずその紅型の美しさを永くご堪能頂ける逸品でございます。
紬や御召と合わせて、着姿の印象をグッと琉球テイストに魅せてくれる
紅型帯ならではの風情をお楽しみ下さいませ。
【色・柄】
独特のハリのある帯地は、沖縄の伝統工芸品でもある芭蕉布。
染めの生地に用いると、非常にその後の染め加工も難しく、
生地自体も希少なため作品数も大変少ない沖縄の工芸品です。
地色は芭蕉布らしいナチュラルな生成りを基調として、
意匠には、栄順氏の父・栄喜氏から受け継がれた「石垣に芭蕉家風景」の柄を描きました。
ひとつひとつの丁寧な手作業と、刺繍や金箔などを使わずに、
顔料の発色の鮮やかさと型のデザイン性だけで勝負した紅型。
しっとりとした彩り、印象に残る大胆なデザイン性。
染めへの歴史をひしひしと感じさせてくれる逸品でございます。
【 芭蕉布について 】
喜如嘉の芭蕉布
文部科学大臣指定重要無形文化財(1974年4月20日指定)
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1988年6月9日指定)
糸芭蕉から採取した繊維を使って織られた布。
日本の別名は「蕉紗」。
沖縄手織りの中でも最古の1つと言われており、
その名の通り植物の糸芭蕉を原料として
織り上げられ、沖縄本島の北部に位置する
大宜味 (おおぎみ) 村の喜如嘉 (きじょか)が
主な産地である。
1972年、沖縄が日本に復帰すると同時に、
芭蕉布は県の無形文化財に指定され、かの平良敏子氏が
その保持者としての認定をうけた。
1974年には大宜味村喜如嘉の芭蕉布が
国の重要無形文化財に指定された。
糸芭蕉の繊維は麻より繊維が堅いため軽く張りがあり、
風通しが非常に良く、衣類が肌にまとわり付くこと無く、
一層さらりとした肌触りとなるため、猛暑で夏の長い、
亜熱帯気候の沖縄に最適な織物である。
芭蕉布の原料となる糸芭蕉は、3年ほどかけて
人の背丈を超える大きさになったところで
やっと採取可能な状態となり、1本の糸芭蕉から
20グラム程度という極僅かな採取量である。
1反の布を織るには200本の糸芭蕉が必要とされる。
【 城間栄順(しろまえいじゅん)について 】
紅型三宗家城間家15代
日本工芸会正会員
沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者
城間びんがた工房代表
1934年沖縄県・那覇市生まれ。
琉球王朝時代から続く紅型の三大宗家のひとつ、
城間家の15代目。戦後の混乱の中、紅型の復興に
尽力した城間栄喜の長男として生まれ、父より
城間家の伝統技術を継承。
魚や海、沖縄の大自然をモチーフにした
独自の世界観を織りなす作品をつくりだしている。
【 経歴 】
1934年 沖縄県首里市(現在・那覇市)に生れる
1959年 首里高等学校を卒業 家業の紅型に専念
1963年 沖縄美術展覧会(通称沖展)染織部門奨励賞受賞
1965年 沖展準会員に推挙
1966年 沖展準会員賞を受賞
1987年 城間栄順紅型展(青砂工芸館)
1997年 沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者認定
「現代の名工」表彰
2006年 城間栄順紅型作品展「宝布に華咲かち」
(那覇市民ギャラリー、時事通信ホール・東京)
2015年 城間びんがた三代継承展(沖縄県立博物館・美術館)
2022年 城間栄順米寿記念「紅(いろ)の衣」展
(沖縄県立博物館・美術館)
【 琉球紅型について 】
経済大臣指定伝統的工芸品(1984年5月31日指定)
早くは13世紀から起源を持つと言われる、
独自の染技で育まれてきた沖縄の染物の総称。
鮮明な色彩、大胆な配色、図形の素朴さが特徴。
「紅型(びんがた)」の呼称は昭和に入ってからで
それまでは「型附(カタチキ)」と呼ばれた。
階級によって使用できる色と模様が異なり、黄色地は
王族以外は使用不可、図柄が大きく肩と裾に模様がある
二段肩付は王族を示す柄である。
大部分は首里で作られ、知念・沢岻・城間の三家が
御用紅型師であった。
琉球紅型には下記の種類がある
紅型:「琉球びんがた」のビンは「色彩」の意があり、
白地紅型、染地紅型、返し型、朧型、手附紅に分類される。
これらは型附(カタチキ)と呼ばれる糊置防染手法による
型染めで、型紙を当てて生地に糊を塗り、そのあとで
取り去った型紙の模様の部分に色を差す染め方で、
さらに地染めが施されるものもある。
藍型:藍の濃淡や墨で染められた紅型。
えーがたと呼ばれ、白地藍型、黒花出し、白花出し、
浅地花取り、藍朧(えーうぶるー)などに分類される。
型紙は染地(線彫り)型を使う。
濃藍から各種の藍の変化と地の白とで、大きめの模様で表現する。
筒描き:糊引(ヌイビチ)と呼ばれ、紙を使用せずに
防染糊を入れた円錐状の糊袋の先から糊を絞り出しながら
生地に模様を描き、そのあとで模様の部分に色を差す方法。
技法的にも難しく、均一に絞り出すために布面に垂直に置き、
進行方向に傾けながら一気に線を引かなければならない。
絹100% 長さ3.6~3.7m(お仕立て上り時)
白生地には、芭蕉布地を用いております。
※おすすめ帯芯:突起毛綿芯
◇六通柄
◆最適な着用時期 9月~翌5月(秋単衣から袷に)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 街着、お食事、ショッピング、行楽などのカジュアルシーンに。
◆あわせる着物 小紋、色無地、御召、紬
※帯地の特性上、手縫い仕立てのみとさせて頂きます。
また撥水加工はおすすめしておりません。
★名古屋仕立て(税込13,750円※帯芯代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込17,050円※帯芯代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込17,050円※帯芯代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態ですが、
裏地は付けないことをおすすめ致します。