商品番号:1527734
【仕入れ担当 吉岡より】
究極の…幻と言われる紬。
手織りの高級品が並ぶ紬の中でも、
郡上紬はお品さえ滅多とお見かけすることのない希少紬でございます。
中でも本作品は、郡上紬を再興して「紬織」の重要無形文化財指定を受けられた、
かの宗廣力三氏ご本人の作品です!
郡上紬には、特にご本人作を証明するものは付いておりませんが、
実子の宗廣陽助氏よりお譲り頂いた作品ですので、間違いございません。
(お求め頂いた方には、専用桐箱や証明書をお届け致します。)
本来、美術館などに展示されていても不思議ではない希少な傑作品です。
「紬織」の分野で初めて人間国宝に認定された力三氏が生み出した織り、彩り…
どうぞお手元にてご堪能下さいませ。
【色・柄】
この宗廣力三氏が、まさにご自身の手で織り上げた作品。
まさか、本当に手元で作品に触れることができる日が来るとは…
夢にも思っておりませんでした。
品質の高い糸は、この地方に自生している植物で草木染めされます。
一度だけではなくて、何度も何度も染め返され、色彩の深い、
郡上紬独特の色目が生み出されます。
平凡な柄を非凡に。
一見さりげなく見えるのですが、大変に奥行き、深みのある織物です。
草木のナチュラルなお色を、何度も何度も染めこんで、
美しい緑色の濃淡を基調に織り上げました。
独特のリズムで込められた「丸文暈し絣」の模様は、
現在流通している郡上紬ではお見かけすることのない繊細な印象です。
厚地でふっくらあたたかい織り、どこか懐かしい意匠。
そして、着れば着るほど身体になじむ着心地。
生活から生まれた素朴な紬本来の姿が、その色彩と地風に感じられます。
紬ファンの憧れ多き逸品。
力三氏の作品となると、直接ご覧になられた方も少ないことと存じます。
色彩だけではない、そのものの存在にどこか力強さを感じさせる独自の魅力。
末永く大切に大切にお召しいただける方に、心を込めてお届けいたします。
どうぞお見逃しなさいませんよう。
【郡上紬と宗廣力三氏について】
水と踊りの町、郡上八幡。
澄んだ空気に、やさしい川のせせらぎ。
やがては長良川に流れ込む清流が寄り添い…山々の緑はどこまでも奥深い。
そんな美しい環境で、郡上紬は生まれます。
国産の厳選春まゆだけを使って織り上げられた絹織物。
着れば着るほどに光沢が増し、
三代に渡り着続けることのできる本物の紬きものと言われております。
郡上紬は、平家の落人が野生の繭から糸を紡ぎ、
植物染料で染めた糸で織った織物がその発祥とされております。
草根木皮などで着色され、手織り機で丹精に織り上げられたそれらに模様らしいものはなく、
様々な色糸が織り交じったものでした。
ところが江戸期に入ると郡上紬は急速に衰え…
その技術はかろうじて、細々と伝えられているのみになっておりました。
それを、戦後になってはじめて再興させたのが、故宗廣力三氏でした。
氏は昭和57年(1982)に、国の重要無形文化財技術保持者(人間国宝)に、
個人認定されました。
郡上紬の魅力は、草木染による素朴な色合いと光沢です。
特に、宗廣力三氏が創り上げ、郡上紬最大の特徴ともなっている≪どぼんこ染≫によるぼかしは、
他に類を見ません。
これは、染料液に糸を垂直に入れて染め上げる方法で、
糸の繊維が染料を自然に吸い上げる力を利用したものです。
糸を少しずつ引き上げたり、染料液を減らしたり…
ひとえに経験のみによる細やかな気配りが命の、本当に微妙な染め方です。
そうして染めた糸を組み合わせて生み出される美しい織りのぼかしは、
郡上紬にしか表現しえない、独特のものでございます。
糸、染料、意匠にこだわり、研究努力を重ねた宗廣氏。
生涯目指したのは、「技を感じさせない技」だったといいます。
郡上紬が堅牢で、着るほどに、洗うほどに、深みとつやを増す秘密の一つは、
ここにあるのでしょうか。
≪織五省≫
一、糸を経(たて)に 心を緯(よこ)に
一、常に技法の研鑚に務めむ
一、一すじの糸の命を大切に
一、正された仕事を美が追いかけてくる
一、自他一如
自らの仕事(作品)が永遠に生きる道なり (力三)
絹100%
たち切り身丈175cm(背より身丈163cmまで) 内巾36cm(裄丈68cmまで)
織り手:宗廣力三
◆最適な着用時期 10月~5月(袷の季節に)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン コンサート、カジュアルなパーティー、お食事会など。
◆あわせる帯 名古屋帯、カジュアル袋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
解地入れ6,050円+※胴裏8,250円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て35,200円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)
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