【 仕入れ担当 田渕より 】
この奥行きと深みある綾織の表情…
菊池洋守氏による、
他では類を見ない美しき八丈織。
弊社では初となる、綾織まるまなこの逸品をご紹介致します。
残念ながら2019年にその実り多き人生に幕を下ろされ
今後新たな作品が作り出されることがなくなり、
あとは世に残る作品だけになりました。
証紙も残ったここまで状態の良いお品は
今後幾度ご紹介出来るかは分かりません。
どうぞお見逃しないようにご覧下さいませ。
【 お色柄 】
ほのかに光沢を携えた絹布。
凛と深い黒色を基調に綾織によってまるまなこ模様を織りなし
飽きのこない仕上がり。
黄八丈特有の草木染めの黄も素敵ですが…
シンプルだからこそ伝わる、織の風情は
味わい深く風情豊かな仕上がりとなっております。
代々受け継ぐおきものとして、自信をもっておすすめいたします。
この度、偶然出会うことができました希少な逸品、
お手元で末永くご愛用いただけましたら幸いです。
【 商品の状態 】
未着用の新古品として仕入れてまいりました。
仕付け糸もついたままの美品でお手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
素材の性質上、フシによる凹凸組織の変化がございます。
風合いであって難ではございませんので、その点ご了承くださいませ。
【 黄八丈について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1977年10月14日指定)
八丈島に伝わる草木染めの絹織物
その歴史は古く800年以前から納税品として納められ、
八丈島の名は「八丈織」から取られたとも言われる。
現在では後継者が少なく、黄八丈技術保存会が発足され
その技術者の保護にあたっている。
代表格である黄色の黄八丈の他に、黒を主にした
「黒八丈」、樺色を主とした「鳶八丈(とびはちじょう)」
がある。「ふしづけ」や「あくつけ」、「泥つけ」と
呼ばれる染めが特徴的で、糸染めに使う色は八丈刈安
(学名:コブナグサ)の黄、マダミ(学名:タブの木)の樺、
椎の木と泥染めを用いた黒の三色が主だった色で、八丈島の
厳しい自然の中で得られる染料が三色に限られた事に由来する。
製織には地機(じばた)が使われたが、現在はほぼ
高機(たかはた)による製織である。
伝統的な技術・技法
・先染めの平織り又は綾織りとする。
・よこ糸の打ち込みには、手投げ杼(てなげひ)を用いる。
・染色は、手作業による浸染とする。
※この場合において、染料は、コブナグサ、タブノキ又は
シイを原料とする植物性染料とし、媒染剤は木炭又は泥土とする。
他の地方で織られた類似品に米沢八丈、秋田八丈がある。
孤島で織られる着物好きの終着点。
表裏:絹100%(縫製:手縫い)
◆八掛の色:黒色
※衿裏は引き紐の付いたお仕立てです。
身丈(背より) | 163cm (適応身長168cm~158cm) (4尺3寸0分) |
---|---|
裄丈 | 68cm(1尺8寸0分) |
袖巾 | 34.5cm(0尺9寸1分) |
袖丈 | 49cm(1尺2寸9分) |
前巾 | 24.5cm(6寸5分) |
後巾 | 30.5cm(8寸1分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈69cm(1尺8寸2分) 袖巾34.5cm(9寸1分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、観劇、お食事、お出かけ、カジュアルパーティーなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。
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