商品番号:1497337
(税込)
【 仕入れ担当 岡田より 】
柳宗悦に「静かな渋い布」と称されて愛された…
国の選択無形文化財【 丹波布 】―
今回ご紹介のお品は、その丹波布の
八寸帯名古屋帯のご紹介です。
畑で栽培した綿より糸を紡ぎ、野にある栗の皮や
こぶな草などの草木の天然染料を用い糸を染め上げ、
手織にて織り上げる。
明治末期まで丹波青垣町佐治の地で農家によって
盛んに織られ愛用されてきた丹波布ですが、
大正期には一時、衰退し消えかけた技法。
「京都を訪れる度に私の眼を引いた一種の布があった」
柳宗悦著:「工芸の道」
民芸の父とも呼ばれた、故:柳宗悦氏が京の朝市で
一片の布を見出し、復元のきっかけとなったそう。
柳氏から依頼を受けた、工芸研究家の上村六郎が昭和6年(1931年)に
産地(縞木綿が佐治村で織られていた佐治木綿)を特定、その後、
昭和28年に丹波布の再興第1号が織られました。
そして、丹波布技術保存協会が発足、今に至ります。
そんな丹波布の、綿織物ならではの素朴な表情と
自然素材由来のおだやかな彩りが味わい深い一品。
特に織のお着物との相性の良いお品で、袷の時期はもちろん
単衣の時期にもおすすめとなっております。
【 お色柄 】
緯糸に木綿だけでなく、屑繭から紡ぎ出した「つまみ糸」と
呼ばれる糸を織り込んだ落ち着いた木蘭色のやや薄手の綿地に、
黒に近い藍下黒(あいしたぐろ:濃藍の上から黒でそめたかのような
わずかに青紫みのかかった黒)とオフホワイトの変わり格子が
全通柄にて織りだされております。
【 丹波布(たんばふ・たんばぬの)について 】
兵庫県伝統工芸品
国指定選択無形文化財
かつて丹波国佐治村(現在の兵庫県丹波市青垣町佐治)で
織られていた手紡ぎの絹と木綿を交織にした平織の手織り布。
明治時代末期まで織られていた。
木綿平織で、藍と茶を基本色とし藍と茶と黄、
藍と黄を合わせた緑などで縞柄や格子柄が
織りだされた縞織物で、緯糸に木綿だけでなく
屑繭から紡ぎ出した「つまみ糸」が織り込まれている。
本来の呼び名は縞貫(しまぬき)もしくは
佐治木綿(さじもめん)。
1953年(昭和28年)に柳宗悦が『日本工芸』で
「丹波布」の名で紹介して以来、丹波布が通称となった。
丹波篠山に伝わる丹波木綿とは異なる。
文政年間に播州木綿の影響を受け野良着などとして
製作が始まったとされており、幕末から明治初頭に
最盛期をむかえた。しかし大正時代に入って衰退し
姿を消した。
その後、柳宗悦に産地特定の依頼を受けた工芸研究家
上村六郎が1931年(昭和6年)に特定。
1953年(昭和28年)には上村の指導により、丹波布の
再現が行われた。
1954年(昭和29年)には、上村と柳の後援の下
丹波布技術保存会が発足。
1957年(昭和32年)3月30日に国の選択無形文化財に選択された
【 選択無形文化財について 】
記録作成等の措置を講ずべき無形文化財とは、
重要無形文化財以外の無形文化財のうち、記録・保存
公開に関する経費の一部に公費による補助を充てることが
できるもの。
文化庁長官によって選択される。
選択無形文化財とも呼ばれる。
■選定基準
・芸能関係
音楽、舞踊、演劇その他の芸能及びこれらの芸能の成立
構成上重要な要素をなす技法のうち我が国の芸能の
変遷の過程を知る上に貴重なもの
・工芸技術関係
陶芸、染織、漆芸、金工その他の工芸技術のうち
我が国の工芸技術の変遷の過程を知る上に貴重なもの
手紡綿:100%※一部つまみ糸(絹)のぞく
長さ約3.6m(お仕立て上がり時)
こちらの帯は長尺ですので、仕立て上がりの長さを3.9mまでご指定いただけます。
※ご指定のない場合は弊社標準の約3.6m前後で仕立て上がります。
柄付け:全通柄
使用染料:藍・栗
※素材の性質上、フシによる凹凸組織の変化、色の濃淡などございます。
風合いであって難ではございませんので、その点ご了承くださいませ。
◆最適な着用時期 9月の単衣から翌6月までの単衣、袷(あわせ)の時期
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、ご友人との気軽なお食事、街歩き など
◆あわせる着物 小紋、織のお着物 など
この商品を見た人はこんな商品も見ています