【仕入れ担当 田渕より】
親子ともに重要無形文化財保持者(人間国宝)である、
小川規三郎氏による特選品をご紹介させていただきます。
美術品として以外、対面するのは難しいかと思っておりました。
博多で拝見させていただいたお品も当然のごとく「非売品」。
このように『未仕立て』の状態で出会えたことは奇跡としか言いようがありません…
今回は問屋さんが大切にお持ちされていた作品を頼みこみご紹介が叶いました。
次のご紹介は本当にお約束出来ませんので、
どうぞこのご縁をお見逃しなきようお願い申し上げます。
【お色柄】
手織りならではの打ち込みから生まれるしなやかさ、
ほどよく張りのある、博多らしい密な織りくちの帯地。
地色は鮮やかな薄縹色。
意匠には同系色にて、花皿、独鈷の献上模様が織りなされました。
伝統が極上の織りの地風に溶け込むように感じられます
極めた匠にのみ成し得る技。
みなさまの心にも届きますよう願いまして、大切にお届けさせていただきます。
【小川規三郎氏について】
2003年、父・善三郎に次いで重要無形文化財保持者となった小川規三郎氏。
大好評を博したNHKドラマ「博多はたおと」のモデルとしても知られており、
2015年に終了されます博多織デベロップメントカレッジ学長、
九州産業大学大学院客員教授でもあられます。
著書「献上博多織の技と心」では、
父・善三郎氏の元での想像を絶する厳しい修行から、
新しい伝統を築き上げようとするまでの道程が綴られております。
厳格な父・善三郎氏が亡くなる直前、
突然「何かほしいものはあるか」と聞かれた時に、
「お父さんの手がほしい」と答えたというエピソード…
伝統工芸を発展・継承させる方の真摯な思いに胸がつまります。
機音は腕前の音。
その音を聞くだけで、
どういう帯を織っているかが分かる、と規三郎氏は語ります。
芯の芯で習得した機織の手ごたえ、身体に響く感触。
一本の帯を織りあげるために、蚕の餌となる桑の木を探る。
室内の作業だけにとどまらない、幅広い自然との調和の伝統工芸。
まさに…心の帯を創作していらっしゃいます。
1936年 福岡市に生まれる
1986年 日本伝統工芸展に初入選
1994年 日本伝統工芸染色展での「縞献上浮織帯」で日本経済新聞社賞受賞
1995年 博多織献上研究会による「五色献上帯」復元に参加
2003年 重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される
2006年 博多織デベロップメントカレッジ学長に就任
現在九州産業大学大学院客員教授
絹100%
長さ約3.6m(お仕立て上がり時)
全通柄
※桐箱に破損がございます。
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、芸術鑑賞、お出かけ、お食事など
◆あわせる着物 色無地、小紋、織の着物など
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