商品番号:1558469
【 仕入れ担当 中村より 】
約100年の時を越え―
現在によみがえった技術。
数少ない資料をもとに小倉織を復元された、
日本工芸会正会員【 築城則子 】氏による、
小倉縞九寸帯のご紹介でございます。
未仕立て新品でも数がなく、
もちろんリユース品でも、
室町でも見かけることはまずない希少な作品でございます。
おきもの通の方にお届け致します。
お目に留まりましたら是非ご検討くださいませ。
【色・柄】
銘「陽」
自然の草木の彩りを用い、
多彩に染めた木綿糸を蜜に織り成した繊細な縞模様。
暖かな陽の光の中に包まれるよう....
小倉縞らしくしっかりとした織口、地厚な印象の木綿帯地。
滅多とお目にかかる機会もない、まさしく傑作工芸品です。
【 築城則子氏について 】
小倉織は江戸時代に豊前小倉の綿織物として栄えた織物。
蚕糸ほどの細さにつむいだ綿糸を3-4本撚りあわせ、密に織り上げることで、
丈夫さと滑らかさを兼ね備えた風合いを生み出しています。
古くは徳川家康も愛用したとされ、洗うごとに光沢が増し安価であったため、
江戸中期には庶民のキモノとしてその需要は全国に広まりました。
生産の多くは小倉藩士の婦女子の内職としてまかなわれ
嘉永年間(1843-53)に最盛期をむかえます。
その後、幕末における長州藩との戦争や専売制度の失敗などにより
急速に衰え、明治以後もかろうじて残った織家により細々と
生産されておりましたが、日清戦争、金融恐慌などで
小倉織は消滅したとされています。
築城氏は、ご自身が出会われたこの小倉織の袴地(端切れ)に魅せられ、
古い資料や生地端を元に、小倉織を復元されました。
その10年後には夏物である小倉縮を復元されております。
福岡県北九州市の山間部にある工房で、
繊細な色を生み出す草木染めによって、
一つ一つの糸から丁寧に時間をかけて染めておられます。
【 築城則子 略歴 】
日本工芸会正会員
福岡県北九州市 遊生(ゆう)染織工房 主宰
1952年 福岡県北九州市生まれ
1974年 早稲田大学文学部中退
染織研究所、久米島、信州で紬織について学ぶ
1984年 小倉織復元
1994年 小倉縮復元
1996年 北村武資氏による文化庁伝承者養成研修者に選出
北九州市立美術館にて個展「築城則子染織展」
1999年 東京銀座 和光ホールにて個展「築城則子染織展」
※1999年・2003年・2013年
2004年 東京国立近代美術館「非情のオブジェ-現代工芸の11人」に出品
2005年 第25回伝統文化ポーラ賞 優秀賞 受賞
「Wings Of Cicada 織の挑戦者たち」(ロンドン)に出品
2007年 文化庁芸術家海外派遣 ロンドンにて研修
2008年 第42回日本伝統工芸染織展 文化庁長官賞 受賞
京都 堺町画廊「築城則子染織展」
2009年 九州国立博物館 特別展「工芸のいま 伝統と創造」
-九州・沖縄の作家たち-に出品
財団法人民族衣裳文化普及協会よりきもの文化賞受賞
2012年 文化庁主催海外展「日本のわざと美:近現代工芸の精華」
(フィレンツエ)に出品
2014年 北九州市立美術館分館 「築城則子―縞の今―」
2015年 菊池寛実記念 智美術館「工芸の現在」展
第一回菊池寛実賞受賞
2016年 ミラノデザインウィーク2016 ミラノ大学「Parabolic Stripes」出展
綿100%
長さ3.8m
全通柄
松葉仕立て・裏地あり
◆最適な着用時期 9月~5月(袷の時期と秋単衣に)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン カジュアルなパーティー、お食事会、観劇、コンサートなど。
◆あわせる着物 色無地、小紋、御召、紬
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。