【 仕入れ担当 田渕より 】
古代織の再興に努め、
「経錦」と「羅」の二つにおいて重要無形文化財保持者、
いわゆる人間国宝の認定を受けている北村武資氏。
残念ながら2022年3月31日、その実り多き人生に幕を下ろされました。
そんな折、偶然にも氏のお着物を仕入れる機会がございました。
氏が創るお着物は生地端に落款が織り込まれますが、
本品は残布がない状態で入荷しております。
経錦の組織、付属の色紙、意匠から
第30回日本伝統工芸展(昭和58年度)
『亀甲花文経錦着物地』と同デザインでございますので北村武資氏の作品で間違いないかと存じ上げます。
基本的には個展などでしか拝見できない、
まさに雲の上の存在…まさに一期一会の傑作品…
ここまで状態の良いお品にあと何度出逢えるのでしょうか…
何卒お見逃しなきようお願い申し上げます。
【 お色柄 】
ほのかに節を感じる…その手触りは本当にしなやか…
ややくすみのある桜鼠色を基調として、
大変細やかに織り上げられた美しい花亀甲文様。
シンプルながら現代の空間に溶け合う…立体感ある表情。
最小限の色使いで創作されておりますので、合わせていただく帯の地色も選ばず重宝していただけることでしょう。
末永くご愛顧いただける方にお届けさせていただければと願っております。
母娘受け継ぐ美術品としてお求めいただければ幸いでございます。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
洗いに出されたと見られるしつけ糸がついており、
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 北村武資(重要無形文化財保持者)について 】
【 生年・認定年 】
1935年(昭和10年)8月18日生。
1995年(平成7年)重要無形文化財保持者「羅」保持者に認定
2000年(平成12年)重要無形文化財保持者「経錦」保持者に認定
2022年(令和4年)3月31日没 享年86歳
早くに父を亡くし、15歳から西陣の機屋に働きに出て、
そこで基本となる技術を習得、1959年には
初代・龍村平蔵の織の世界を継承する
龍村美術織物に入社。
1960年に京都市北区紫野に小さな機場を借りて
独立後は『織とはなにか』を研究、高度な製織技術を
精力的に探求し、裂の復元や再現、織の技術の発展に
尽力している。
【 略歴 】
1951年 京都西陣で織物業に従事
1962年 法衣金襴制作技術者として独立
1965年 第12回日本伝統工芸展入選
1968年 第15回日本伝統工芸展 NHK会長賞受賞・日本工芸会正会員
1971年 京都国立近代美術館「染織の新世代展」
1983年 「亀甲花葉文経錦」文化庁買上
1987年 「忍冬花文羅」京都府立総合資料館買上
1990年 京都府指定無形文化財保持者「羅」「経錦」認定
MOA美術館岡田茂吉賞工芸部門大賞受賞・日本工芸会理事
1994年 第41回日本伝統工芸展 日本工芸会保持者賞受賞
1995年 重要無形文化財保持者「羅」認定
日本伝統工芸展等の鑑・審査員を歴任[2]
1996年 紫綬褒章受章
2000年 重要無形文化財保持者「経錦」認定
2005年 旭日中綬章受章
2022年 3月31日没 享年86歳
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
◆八掛の色:洗柿色
身丈(背より) | 160cm (適応身長165cm~155cm) (4尺2寸2分) |
---|---|
裄丈 | 69cm(1尺8寸2分) |
袖巾 | 34.5cm(0尺9寸1分) |
袖丈 | 49cm(1尺2寸9分) |
前巾 | 25cm(6寸6分) |
後巾 | 30.5cm(8寸1分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈71cm(1尺8寸7分) 袖巾35.5cm(9寸4分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、お食事、芸術鑑賞、観劇、お出かけ、趣味のお集まりなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。
この商品を見た人はこんな商品も見ています