【 仕入れ担当 田渕より 】
人間国宝『北村武資』氏による経錦袋帯をご紹介いたします。
京都西陣で製織業に携わった所から始まった氏の糸道。
24歳で初代・龍村平蔵展を見て感銘を受け、
同日に龍村美術織物に入社し、その後独立、
伝統工芸日本染織展を始め、数々の受賞を果たします。
重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝の保持者数109名の中で唯一、
2種類の指定条件を満たしているのが「北村武資」氏。
ご存知「経錦」と「羅」の二つにおいて、
重要無形文化財保持者の認定をうけています。
今回は経錦のお品のご紹介でございます。
白の地に映える正倉院華文の美しさが見事な一条。
あえて煌びやかな金糸の使用を控えた上品さが目を引く至極の一条でございます。
私見ではございますが、過去ご紹介してきた氏の作品の中でトップクラスの良きお色柄と存じます。
どうぞこの機会お見逃しなくお願いいたします!
【 お色柄 】
少しのハリ感のある見事な帯地。
その地は優しきアイボリーを呈し、
意匠には正倉院紋様の美しい華文を表しました。
見事な織り味…
自然なやわらかいお色味で統一された一条は見る方を澄んだ清らかな世界へと誘います。
金糸使いを抑えた非常に淑やかな帯地が、
麗しくも品良い至極の世界観を生み出しております。
見事なまでの美しさを映し出した氏の経錦。
手技の見事さもさることながら、その磨き抜かれた感性、人間性に人はもっとも感動いたします。
まさに人間国宝の逸品。
ぜひお手元にてご堪能くださいませ。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 北村武資について 】
「経錦」と「羅」の二つにおいて、
重要無形文化財保持者の認定をうけている北村武資氏。
その作品はいずれも、伝統的な織物を構成する要素に変化を加え、
現代の美として甦らせることを意図して生み出されたものです。
古代技術の復元に留まらず、「現代に生きる織」を志向。
新たな織物美の創出を志すその作風は、国内外で高い評価を得ています。
< 経歴 >
昭和10年(1935) 京都市に生まれる
昭和40年(1965) 日本伝統工芸染織展にて優秀賞
昭和42年(1967) 日本伝統工芸染織展にて奨励賞
昭和43年(1968) 日本伝統工芸展にてNHK会長賞
昭和44年(1969) 日本伝統工芸染織展にて奨励賞
昭和49年(1974) 日本伝統工芸展にて奨励賞
昭和50年(1975) 日本伝統工芸近畿展にて特別賞
昭和51年(1976) 日本伝統工芸染織展にて東京都教育委員会賞
昭和53年(1978) 日本伝統工芸染織展にて奨励賞
昭和55年(1980) NHK文化シリーズ「古代の紋織」に出演
昭和58年(1983) 日本伝統工芸染織展にて奨励賞
昭和60年(1985) 個展(銀座 和光)
平成02年(1990) 日本伝統工芸展にて保持者撰賞
平成04年(1992) 京都府無形文化財「羅」「紋織」保持者に認定
平成06年(1994) 個展(銀座 和光)
平成07年(1995) 重要無形文化財「羅」保持者に認定
平成08年(1996) 紫綬褒章
平成12年(2000) 重要無形文化財「経錦」保持者に認定
令和4年(2022) 永眠
絹100%(金属糸風繊維除く)
長さ約4.35m
耳の縫製:かがり縫い
六通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式・披露宴へのご参列、式典、パーティー、芸術鑑賞、音楽鑑賞、観劇、お食事会など
◆合わせる着物 訪問着、付下げ、色無地など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。
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