【 仕入れ担当 中村より 】
紬織物の女王、大島紬。
伝統の龍郷柄を一面に織り出した…特選品。
白大島を織ることのできる織り手さんの減少によって
現在では創作自体が本当に少なくなりました。
絣合せの見づらい白大島は製作を毛嫌いされるとも言われます。
白大島の一元式龍郷柄を織ることのできる織元としては3件だけほどしか残っていないとか…。
さらに2023年の奄美大島紬の生産反数は2,600反ほど。
全盛期は年間30万反を超えていたことを考えると
これがどれだけ少なくなっているかお分かりいただけると思います。
生産反数が減る一方で、近年では再注目を浴びる龍郷柄、
特に白のお品は需要の高まるばかり。
問屋さんでも上がり待ち、入荷があってもすぐ売れてしまうそうで、
きもの市場でも中々入荷ができません…
そんな中、龍郷柄の絣のお色も一味違う一枚を仕入れて参りました。
憧れの白大島を買うならこの一枚を自信を持っておすすめ致します。
今後、どんどんと希少になっていく奄美の白大島。
いつかは白大島を…とお思いになっていた皆様、
ぜひこの機会をお見逃しなくお願い致します。
【 お色柄 】
まろみのある白地。
伝統の龍郷柄が織り上げられております。
黒ではない、泥染の茶色の絣糸が味わい深い一枚。
もとは郷愁を誘う明治のお柄でありながら、
それはかえって新鮮に、かつモダンな面持ちを感じさせて…
良きものはいつの世も変わらないということを、改めて実感させてくれます。
【 技法について 】
大島ファンの方はご存知かと思いますが、
マルキとは、経糸の総数(1240本)に占める経(たて)絣糸の割合のこと。
つまり、マルキの数値が上がるほど経絣糸が多く入り、
経緯(たてよこ)の絣合わせが難しくなります。
9マルキ、7マルキ、5マルキなどがあり、
その数が上がるほど、より手間隙のかかったお品となります。
また絣にも、「カタス式」と「一元(ひともと)式」がございます。
「カタス式」の倍の絣糸を使う「一元式」。
ひとつひとつの十字絣が柄行を表現し、
一つでも絣がつぶれていたりすると検査不合格となりますので、
熟練の匠にしかなしえない高度な技法が必要とされています。
相場としましては、一元はカタスの1.6~1.8倍の仕入れ価格。
「7マルキ一元式」が「9マルキカタス式」よりも高値になる場合もございます。
そのような意味合いで…
本品は、本当に手間隙のかけられたお品でございます。
【 大島紬について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1975年2月17日指定)
鹿児島県の奄美大島を中心に作られている織物。
世界三大織物にも数えられ、織る前に糸を染める先染、
手織りの平織、絣合わせをして織上げたものは
「本場大島紬」の名で伝統工芸品に指定されている。
しなやかで軽く、シワになりにくいという特徴がある。
手紡ぎの糸を、「テーチ木」(車輪梅)という
奄美エリアに生息する植物の煎汁液と、
鉄分を含む泥土でこげ茶色に発色させ、
手織りする伝統的技法が主だった染色方法。
藍、白、色大島などもある。
大島紬は独特の絣使い(細い点)と先染め、製法等限られた
条件の中で約84種類があり、染色別が6種類、糸の配列による
組織別14種類をかけ合わせて作る
絹100%
長さ約13m 内巾約37cm(裄最長約70cm)
経済産業大臣指定伝統的工芸品の証紙、
本場奄美大島紬共同組合の証紙が付いております。
◆最適な着用時期 9月~翌年6月の袷・単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる帯 お洒落袋帯、九寸名古屋帯、八寸名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
地入れ3,300円+※胴裏7,260円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て28,600円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)
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