【 仕入れ担当 田渕より 】
もうお亡くなりになられておりますから、
初代の作品がこうした販売ルートにのること自体、滅多とございません…
ご存知、初代・由水十久氏のお品。
帯としてのみならず、美術的価値ある作品でございますので、鑑賞品としても。
その価値は計り知れません。
まずはどうぞじっくりと、その世界観を堪能くださいませ。
【 お色柄 】
さらり肌触りの良いやわらかな地風の塩瀬地。
その地をごくごく淡い灰色のかかった緑色に染め上げ、
落ち着いた彩りで膝をかかえまどろむ
唐子の姿がすっきりと染め描き出しました。
【 商品の状態 】
お太鼓童の柄の上部にやけによる筋状の変色、
全体的に小さいシミと汚れがぽつぽつと
点在しております。
(※画像の黄色矢印の幅は1cmです。)
【 初代 由水十久について 】
加賀友禅作家
本名:由水徳男
加賀友禅の特集には必ずと言って良いほど
名前と作品が紹介される昭和を代表する加賀友禅作家。
幼少より日本画を能くし、日本国内はもちろん
海外でも個展を開くなど才能を発揮。
写実的な草花模様が中心の加賀友禅の中で、
模様としては最も扱いにくい題材とされる人物画を好み
能・歌舞伎・郷土芸能・あるいは古典文学などを題材に、
着物だけにとどまらず、染色による大画面の壁画装飾や
額装、軸などにも意欲的に取り組みその才能を発揮した。
1913年 石川県金沢市生まれ
1927年に京都に出て、紺谷静蕉のもとで
10年以上友禅染めの修行を行い1938年に独立。
1947年には、創作活動の場を故郷の金沢に移し、
金沢に戻った後も精力的に活動を続ける。
1966年ごろには、東京、大阪、金沢、仙台など
日本各地で個展を開催。
1975年には「加賀友禅由水十久作品集」を出版した。
1977年には伝統工芸士、1978年には石川県の
指定無形文化財加賀友禅技術保持者に認定される。
十久が好んで作品のモチーフに用いた
童子(小さい子供)の柄『うなゐ』が有名である。
【 経歴 】
1913年 金沢市加賀大野港(現在は金沢港)に生まれる
1927年 京都に出て紺谷静蕉の門に入り友禅染めの修行をはじめる
1938年 京都にて独立
1947年 故郷金沢に帰り仕事をはじめる
1966年 日本各地で個展を開催
(東京・大阪・神戸・金沢・仙台・高松など)
1973年 加賀染振興協会理事となる
1975年 「加賀友禅 由水十久 作品集」を出版
1977年 伝統工芸士に認定される
1978年 石川県指定無形文化財加賀友禅技術保存会会員に認定される
染め絵集「うなゐ」豪華本を出版
1982年 アメリカシアトル市より招待を受け、
シアトル市文化ホールにて個展を開催
染絵集「夢幻泡泛」を出版
1983年 第6回「石川テレビ賞」を受賞
1984年 ユニセフ1984年版「ユニセフ・グリーティングカード」の
デザインに、染絵集「うなゐ」より2点の作品が採用される
「続由水十久 作品集」が出版される
1988年 7月10日死去 享年74歳
7月15日「第8回 伝統文化ポーラ大賞」を受賞する
絹100%
長さ約3.54m(短尺)
お太鼓柄
※開き仕立て(裏地付き)
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン お茶席、お稽古、芸術鑑賞、観劇、ご友人との気軽なお食事、街歩きなど
◆あわせる着物 付下、色無地、小紋、織のお着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。
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