商品番号:1483215
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
奇跡と呼ぶに相応しい出逢いを果たしました…
私も幾度か初代一竹氏の作品をご紹介させて頂きましたが、
何度その経験を重ねても、出会うたびに感嘆の吐息がこぼれてしまうのは、
これらが歴史というものを目で、肌で感じさせてくれるからでしょう…
故・初代久保田一竹氏の生前の作品で、
初代の作品にこそ言える事でございますが、
最も顕著な特徴がその絞りの畝の深さにカチンの墨の彩り…
その素晴らしき匠技をなんと全面に込めた逸品。
おそらく衣裳か展示品として制作されたものかと存じます。
唯一無二の世界観のもと、染料と素材の間に起こる現象を
知り尽くしたその知識と染の技術。
色彩の魅力、染の加工、気の遠くなるほどに
緻密で正確な絞りの針通しなどによって生み出されるもので、
一竹氏の技なくしては、表現できない極致。
探そうと思って見つかるお品ではございません。
究極のお着物をお探しの方へ…
どうぞお見逃しないようご覧下さいませ。
【 お色柄 】
上品と華やかを極限まで高めたような、
しっとりとした奥深さの中に、優雅な華やぎを込めた作品。
一面に込められた贅沢極まりない辻ヶ花の世界…
地色は牡丹鼠色から曙色、葡萄鼠色へと暈し染め、
幻想的な表情に仕上がっております。
懐秋(秋懐)との銘の通り、秋から冬へと移り変わる様子を
彩りの変化で秋を懐かしむ心の機微をあらわしております。
これほどの意匠…文章ではなく
実際に画像をご覧いただく方がこの素晴らしさを理解いただけるでしょう。
言葉多くはございません。
ただただ素晴らしいの一言です。
しっかりと重口に上げられており、着姿の美しさも、格別のもの。
洗練されたお柄付けと構図、色彩は、
お年を重ねていくごとにしっくりと身に寄り添ってくれることと思います。
同じものはもちろんご用意はかないません。
どうぞ時代を経ても風格を失わぬ、本物の美をご堪能くださいませ。
母娘代々受け継ぐ美術品として末永くご愛顧いただければと願っております。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りました。
うっすらと保管香がございますのでお届け前に消臭加工をサービスいたします。
【 初代 久保田一竹について(1916年~2003年)】
染色工芸作家(辻ヶ花)
20歳のときに出会った東京国立博物館の
室町時代辻が花染めの小裂の美に魅了され、
過去の模倣でなく現代に息づく染色として、
独自の辻が花研究を志すも、時制は戦争に突入。
召集、敗戦、シベリアへの抑留。
シベリア抑留中は研究はもちろん生活さえも
満足に出来ぬ日々を過ごし、1948年31歳で無事復員。
復員後は生活のために従来手懸けていた手描友禅で
生計をたてつつ、40歳にしてやっと本格的に
辻が花の研究に取り組み始めることが可能に。
しかしながら、研究を開始したはよいものの、
毎日が失敗の連続で、数年後には時間が惜しいばかりに
生活の基盤であった手描友禅さえも捨て、家族を極貧に
耐えさせ、20年間の辛酸をなめ尽くした研究の末、
60歳にして初めて「一竹辻ヶ花」の完成を迎えた。
デザインごとに技法を変え、複雑な染色工程を経て
生み出された作品群の中には理想とするイメージの
着物に仕上がるまでに一年を要したものさえある。
【 経歴 】
1916年 10月7日 神田に生れる
1931年 友禅師小林清師に入門
1948年 辻が花の研究に着手
1961年 独自の染色法一竹染を創業
1983年 パリ・チェルニスキー美術館にて「一竹辻が花展」
1984年 ニューヨーク・ダラスにて「一竹辻が花 光・風・音展」
1985年 ベルギー・ブリュッセルにて「一竹辻が花 光・風・音展」
1988年 バチカン宮殿にて上演された創作能「イエズスの洗礼」の衣装制作
1989年 ヨーロッパ主要都市にて個展
1990年 フランスよりフランス芸術文化勲章シェヴァリエ章を受賞
1993年 文化庁長官賞受賞
1994年 久保田一竹美術館(河口湖町)開館
1996年 ワシントンD.C.スミソニアン国立自然史博物館にて個展
2003年 死去・享年85歳
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
身丈(背より) | 170cm (適応身長175cm~165cm) (4尺4寸9分) |
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裄丈 | 62.5cm(1尺6寸5分) |
袖巾 | 32.5cm(0尺8寸6分) |
袖丈 | 56.5cm(1尺4寸9分) |
前巾 | 23cm(6寸1分) |
後巾 | 28cm(7寸4分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈64.5cm(1尺7寸0分) 袖巾32.5cm(8寸6分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 結婚式、式典、パーティー、芸術鑑賞、観劇、お食事会など
◆あわせる帯 袋帯、綴れ名古屋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。
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