商品番号:1544304
(税込)
【 仕入れ担当 中村より 】
沖縄の芭蕉布(ばしょうふ)、静岡の葛布(くずふ)と共に…
日本三大古代布のひとつに数えられる織物、科布(しなふ)。
※正式には「木へん」に「品」と書いて「しな」と呼ぶ字を用います。
ご存知の通り本当に本当に創作数の限られる、幻の織物をご紹介いたします。
通の織物好きにはたまらない創作品でございます。
さらに今作は、津軽の伝統工芸「つがるこぎん」を施した
またとない工芸品です!
夏の上布など、力強い織のお着物と合わせての
涼やかなコーディネートに大変お薦めです。
本当に数がございません。
糸が作れないため、年々希少になっております。
おきもの通の方にも、自信を持っておすすめいたします。
どうぞお見逃しなさいませんようにお願いいたします。
【色・柄】
山里の暮らしの中で受け継がれてきた伝統と、
根気のいる作業を経て生み出される素朴な風合いの布には、
力強い生命感が溢れています。
今作は、科の自然なお色味をベースにして
お太鼓に白と茶色の綿糸を用いて「つがるこぎん」の刺し子刺繍を施しました。
「絹科布」や「科布風」のお品とは、もちろんのこと風合いが全く異なります。
あふれだすような生命力を感じとっていただけることでしょう。
【 科布について 】
シナノキ(科の木)の樹皮を細かく裂いて績まれる科糸。
それを用いて織り上げた布が「科布」です。
その歴史は縄文・弥生時代にまでさかのぼり、
9・10・13世紀には文献にも登場、かつてはかなりの量が生産され、
衣類として需要があったものと考えられております。
山間の村々で織られていた科布。
大麻布や苧麻布の普及によって織り上げ数が少なくなり、
江戸時代に木綿栽培が始まるとより一層生産地が減少、
さらに第一次世界大戦後には風前の灯火、
もはや新潟県と山形県の一部にしか残らなくなりました。
その織り上げは、一年がかり。
木を切り、皮をはぎ、水につけ、煮る、洗う、裂く、績む、撚りをかける、織る。
20以上の工程を経て、はじめて布になります。
丹精込めた手仕事で作られますので、大変希少価値の高い織物と言えましょう。
市場にもほとんど出回りません。
その特徴は、ざっくりとした素朴な手触り、自然な色合い。
大変軽くて通気性に優れ、水に強く、陽射しによる変色の心配もございません。
使い込むほどに木肌の艶がでてまいります。
その強靱さ、耐水性、通気性、織り目の美しさと素朴さ。
人の心の通ったあたたかさは、現代の人々の感性に訴えるものがございます。
≪科糸織帯の取り扱い≫
科の木の芯皮を糸に紡いで原料にしており、自然の樹木の香りがいたします。
また、織機が明治以前のいざり機なので、織る時に
タテ糸・ヨコ糸ともに水に濡らして織りますので、耳巾が不揃いになります。
このように原始的な織布ですから独特な自然の風合いと色彩になり貴重な商品です。
お召しの際には、乾燥しておりますと硬い風合いになる場合がありますので、
前の日に霧吹きをして掛けておきますと柔らかくなります。
ご使用後も同じように霧吹きして掛けてからシワを延ばして陰干ししてください。
【 つがるこぎんについて 】
こぎん刺しの発祥は、青森・津軽の寒い地方です。
お百姓さんが麻の着物しか着用を許されなかった江戸時代。
寒さをしのぐために麻の生地に、木綿の糸で刺し子をあしらい、
保温と補強にしたことが始まりといわれております。
現在では、その刺し子の美しさは、伝統工芸のアートとして愛されております。
科糸100% 長さ3.7m(仕立て上がり時)
◇お太鼓柄
◆最適な着用時期 6月下旬~9月上旬の盛夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 女子会、街着など
◆あわせる着物 夏の小紋、麻着物、織のお着物
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