商品番号:1559770
(税込)
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
沖縄の豊かな自然と風土に育まれ、千年の歴史を受け継ぐ八重山上布。
その中でも、昔からの手括りによる染色を復興させた八重山上布作家、
日本工芸会正会員であり、2024年7月に重要無形文化財の保持者、いわゆる人間国宝に認定された
新垣幸子さんの逸品を仕入れて参りました。
草木から抽出した天然染料の深みある色合いと、
透き通るように軽やかな質感は、八重山の風や光をそのまま映し取ったかのよう…
織り手の魂と自然の恵みが交わり生まれた一条は、
まさに島の宝布と呼ぶにふさわしい存在です。
まずこれまでにご用意出来なかった完品でのご紹介、
お目に留まりましたらどうぞご覧下さいませ。
【 お色柄 】
上布ならではの張りと涼感。
地色は柔らかな水色を基調とし、
矢羽根が織り込まれた縞模様がすっきりと伸びやかに走ります。
染料には八重山藍、福木、楊梅、椎木を用いて、
自然そのものの色調が呼吸するように布に溶け込んで…
八重山上布特有の透明感と清涼感を湛え、
夏の光を受けると涼やかに透ける風合いが格別です。
時代を超えて受け継がれる八重山の伝統と、
自然の色彩を纏う歓びを…ぜひご堪能ください。
【 商品の状態 】
未着用の新古品として仕入れてまいりました。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 新垣幸子について 】
手仕事の織りに強い志と誇りを持っていらっしゃる「現代の名工」。
首里織の第一人者であった大城志津子さんに師事し、
沖縄染織物の世界に生涯を通してできる仕事を求めた新垣幸子さん。
幻の織物といわれた括染の八重山上布を独自の研究により復活させた功績は、
琉球の染織史に残るものと言えましょう。
【 八重山上布について 】
文部科学大臣指定重要無形文化財(2024年7月19日指定)
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1989年4月11日指定)
沖縄県指定伝統工芸品(1974年6月11日指定)
沖縄県指定無形文化財(1978年指定)
沖縄県八重山郡周辺で作られている織物。
苧麻(ちょま/からむし)の手紡ぎ糸を使って織られ、
古くは琉球王朝時代に貢布としても利用された。
沖縄地方の織り物の中で唯一「刷込捺染技法」
を用いて作られる織物。
八重山の自然から得られるヤマイモ科の「紅露」(クール)
などの草木を主染料に、苧麻から作られる繊維を染めあげ
織り上げる。織り上げられた後、八重山地方の強い
日差しのもとで日晒しを行うことで色合いに深みをもたせ、
さらに海水につけることで地色が白く晒され絣模様がより
鮮やかになる。
苧麻から1反の着尺を織るための糸づくりには経糸約50日、
緯糸約40日程度かかる。非常に根気のいる作業であるため、
近年ではラミー糸(手紡ぎではない苧麻の糸)を経糸に
使用したものも増加している。
経糸:苧麻
緯糸:苧麻(手績み)
長さ約3.8m
全通柄
◆最適な着用時期 盛夏(6月末~9月上旬)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、観劇、お出かけ、趣味のお集まり、行楽など
◆あわせる着物 小紋、織の着物、上布など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。