商品番号:1550464
(税込)
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【 仕入れ担当 田渕より 】
京都市内の北方、北山の麓に位置する西加茂。
貴船、鞍馬の山間部から
京都市中に清水を運ぶ賀茂川を挟んで西に位置するこの地域に
アトリエを構える『齋藤織物』。
祇園町の芸妓、舞妓の花柳界をはじめ、料亭の女将や茶道・華道などの世界でも
多数のご贔屓を抱えていることで知られる一流の呉服店『ぎをん 齋藤』の多種多彩な帯の制作を
女性の織手さんのみで、手機にて請け負っております。
今回はその齋藤織物へ私、田渕が伺い配色を別注させて頂きました。
透明感と静けさを纏う、経節紬糸を用いた特別な九寸名古屋帯。
薄氷を思わせる地に引箔糸が静かに交差し、全体に水面の揺らぎのような織りの表情が広がります。
織の中に溶け込むように浮かび上がる意匠は、
和装における引き算の美を体現した一条であり、着る人の品格を静かに際立たせてくれます。
お目に留まりましたらどうぞご覧下さいませ。
【 お色柄 】
浮かぶ経節が味わい深い…
ごく淡い白藍色を基調とした紬地。
光にかざせばそっと透け感をみせる…まるで羽衣のような手触り。
お柄には銀の引箔を用いて、一面に菊に牡丹が織りなされました。
遠目には霞のように映り、近づくと花意匠がゆるやかに現れ、
光の角度で色味と柄の立ち上がりが変化し、静かな輝きをたたえる仕上がりとなっています。
控えめな付下げや色無地などに合わせて、
主張しすぎず、装いに上質な余白を与える帯として、知的で洗練された着姿に導きます。
この佇まい、言葉だけではお伝えしきれません。
是非お手元で、その目で、その手で確かめていただきたく思います。
時代を越えて継承される伝統工芸の真髄。
終生お手元でご愛用いただければと願いつつ、
大切にお届けさせていただきます。
【 齋藤織物について 】
創業は天保年間、
百七十年の歴史をもつ祇園を代表する高級呉服店『ぎをん齋藤』。
祇園町の芸妓、舞妓の花柳界をはじめ、
料亭の女将や茶道・華道などの世界でも多数のご贔屓を抱えていることで知られる一流の呉服店です。
そのぎをん齋藤のイメージを形にし、
帯制作として自社製造織元で生み出してらっしゃるのが、齋藤織物。
斎藤織物の物づくりの根底には、徹底的に素材にこだわり、
人間の手のぬくもりが感じられる技術が流れています。
おいしい料理には新鮮な食材が必要なように、
帯作りにもいい素材が必要です。
かなりのこだわりを持ったグルメが増えていますが、
着物通の方でも、 帯の素材にまで
こだわりを持つ方は少ないのではないでしょうか。
斎藤織物の素材へのこだわりは、
世界中どこへでも探しに行くほどの徹底ぶりです。
例えば、中国やブラジルで養蚕された繭をブレンドし、
機械で製糸した絹糸と、滋賀県浅井町で手製糸した絹糸では、
風合いや発色においても大変大きな差が生まれるなど、
徹底的に素材を研究し、最高の帯を作り上げることを使命としています。
【 西陣織について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1976年2月26日指定)
多品種少量生産が特徴の京都(西陣)で
生産される先染の紋織物の総称。
起源は5〜6世紀にかけて豪族の秦氏が
行っていた養蚕と織物とされ、応仁の乱を期に
大きく発展した。
18世紀初頭の元禄~享保年間に
最盛期を迎えたが、享保15年(1730年)の
大火により職人が離散し大きく衰退。
明治期になりフランスのリヨンよりジャカード織機を
導入した事でこれまで使用されてきた空引機
(高機)では出来なかった幾多の織物が
産み出され量産が可能となった。
織機はおもに綴機、手機、力織機の3種類で
企画・図案から意匠紋紙、糸染、整経、綜絖、
金銀糸、絣加工等多くの工程があり、これらの
一つひとつの工程で熟練した技術者が丹念に
作業を行っている。
西陣織には手の爪をノコギリの歯のように
ギザギザに削って図柄を見ながら織り上げる
「爪掻本綴織」、「経錦(たてにしき)」、
「緯錦(ぬきにしき)」、「緞子(どんす)」、
「朱珍(しゅちん)」、「紹巴(しょうは)」
「風通(ふうつう)」、「綟り織(もじりおり)」、
「本しぼ織」、「ビロード」、「絣織」、「紬」など、
国に指定されているだけでも12種類の品種がある。
「西陣」および「西陣織」は西陣織工業組合の登録商標である。
絹100%(金属糸風繊維除く)
長さ約3.6m(お仕立て上がり時)
西陣織工業組合証紙No.2550 齋藤織物謹製
おすすめの帯芯:綿芯「松」
六通柄
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン パーティー、お付き添い、観劇、音楽鑑賞、お食事、趣味のお集りなど
◆あわせる着物 付下げ、色無地、小紋など
★名古屋仕立て(税込9,350円※綿芯「松」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込12,650円※綿芯「松」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込12,650円※綿芯「松」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+1,650円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。