商品番号:1524877
(税込)
【 仕入れ担当 岡田より 】
連綿と受け継がれるその永い歴史…
長きにわたり継承された技術でありながら、
存続が危ぶまれて久しい幻の織物、【 宮古上布 】。
着物好きが「いつかは」と憧れる、織りの至宝。
そんな宮古上布の特選九寸名古屋帯のご紹介です。
はやりすたりの無い、すっきりとしたお柄でございますので、
お年に関係なくお使いいただけますし、こういう表情のお品は
飽きがこず、あわせやすいため末長くお使い頂けることでしょう。
年間に本当にわずかしか製作されないお品であり、
またお着物と同じ制作工程のお品ですから、九寸帯といえども
かなりの高級品となってしまいます。
夏の帯姿に、これ以上のものはございません。
お洒落帯としましては、まさに究極のお品と言えましょう。
経糸緯糸ともに手績み芋麻100%、宮古上布は
最近中々お見かけいたしませんから、お探しの方
是非この風合いをお手元でご堪能下さいませ。
【 お色柄 】
自然なフシ感と素材の濃淡が浮かぶ生成の
厚手の麻地に、辛子色、茶色、黝色(ゆうしょく:
青みを帯びた墨色)の彩りですっきりとした
間道が織りだされております。
【 商品の状態 】
着用済のお品として仕入れてまいりましたので
着用シワ、宮古上布独特の細かい糸の毛羽立ちや
たたみジワがございますが、着用時に気になるような
汚れなどはございません。
お手元で現品をご確認の上、存分にご活用くださいませ。
【 宮古上布について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1975年2月17日指定)
文部科学大臣指定重要無形文化財(1978年4月26日指定)
2003年には宮古上布の原料となる苧麻糸の製造技術である
「苧麻糸手績み」が国の選定保存技術に選定された。
沖縄県宮古島市の宮古島で生産される、イラクサ科の
多年草である苧麻(ちょま:標準和名はカラムシ)の
茎の表皮の繊維から作った糸を主原料とする麻織物。
手績みの苧麻糸を経緯に用い、高機で製織される。
風当たりのない陽当たりの良い場所に植え、
有機肥料のみを与えて育てた苧麻を茎の根元からから刈り、
表皮を剥いで表皮の裏側にアワビの貝殻(ミミ貝)を
当ててしごいて繊維のみを採取。
採取した苧麻の繊維(生ブー)を指や爪で細く裂き、
結び目をつくらずに指先で撚りつなぐ手績みによって
経緯の糸を得る。
経糸は2本撚り、緯糸は1本撚りでそれぞれ専門化されており、
撚りつないだ糸は10算(ヨミ)くらいになると(長さにして
6000m)糸車で撚りかけをして仕上げる。
着尺1反分に必要となる糸は50算で、経、緯それぞれ
専門の績み手が1人で績むと半年を要する。
「東の越後、西の宮古」と呼ばれ、日本を代表する
上布である。
宮古上布の発祥は苧麻の原料に染色を施し、長さ11.4m、
幅40cm、19ヨミの綾錆布と呼ばれる細目布で大名縞の
紺細上布であった。
後に、この麻織物と同じ技術で織り上げた織物を
宮古上布と呼び、以後二十数年間琉球王府へ献上された。
大正時代には高機等の大島紬の技術も導入され、
この時代に宮古上布は歴代で最高の技術を誇る。
その生産が第二次世界大戦により一時中断されたものの、
1948年には再開。戦後の生産量は1952年の2064反をピークに
減少を続け、2002年には10反にまで落ちこんだが、2006年には
約20反まで回復した。
現在の宮古上布は年間生産反数約20反で組合員は92名(H21年9月時点)
2000年に宮古織物事業協同組合が新規格を設け、これまでの
十字絣紺上布だけでなく草木染や太い苧麻糸を使った帯地なども
宮古上布に加え、組合において検査を実施し検査証の添付を行っている。
手績み芋麻:100%
長さ約4.1m(お仕立て上がり)
柄付け:お太鼓柄
※腹柄は柄づけの関係上、腹側が無地となっております。
※素材の性質上、フシによる凹凸組織の変化、色の濃淡などございます。
風合いであって難ではございませんので、その点ご了承くださいませ。
◆最適な着用時期 7月、8月の盛夏の時期
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、観劇、おでかけ、お食事、お稽古など
◆あわせる着物 上布、夏の織のお着物、小紋 など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。
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