商品番号:1523805
【 仕入れ担当 中村より 】
生地から別格の一条を仕入れて参りました。
皆様ご存知、城間栄順氏の九寸帯のご紹介でございます。
栄順氏らしさと琉球紅型の力強さが感じられる素晴らしい染めあがりです。
ご年齢を問わずその紅型の美しさを永くご堪能頂ける逸品でございます。
なかなか染めることが難しい真綿紬を
帯地に使用しておりますが、さすがは名匠、
見事な技をその作品の中に魅せております。
紅型帯ならではの風情をお楽しみ下さいませ。
【 お色柄 】
ほっこりとした紬地は触れていただくとすぐにその質の良さをおわかりいただけることでしょう。
経緯に節感のある紬地を紺色に染め上げて、
お柄には芭蕉と糸車が回る、
のどかな情景意匠が描き出されました。
琉球紅型の美しい彩りの世界。
豊かな彩りがみずみずしく、ふんわりと水分を含んだような、
絶妙ないろどりが意匠に奥行きを感じさせます。
【 伊那紬について 】
中央アルプスと南アルプスの間に深く刻まれた伊那谷。
伊那地方に唄い継がれる伊那節の一節にもあるように、この地では
古くから養蚕が盛んで、『飯田紬(いいだつむぎ)』や『上田紬』と
ならぶ信州紬の一つ、『伊那紬(いなつむぎ)』が織り継がれてまいりました。
大正から昭和の初期にかけて―
百有余の製糸工場が、天竜川の豊富な水で水車を回し、製糸産業が
栄えておりましたが、時代の流れとともに減少、伊那紬もそれにあわせ減産の一途をたどりました。
その灯をたやしてはいけない。
21世紀に、それ以降に受け継がなければいけない。
伊那谷の誇るべき地域産業である伊那紬を今に受け継ぎ、
織つづけておられるのが「久保田織染」さんでございます。
軽くてやわらかく、ほっこりとした風合い。
吟味された玉糸、真綿からの手紡糸、希少な天蚕糸などを丹念に
撚り合わせた国産の絹糸を、山野に自生する小梨、りんご、白樺など、
豊富な草木の樹皮や幹材から煎じ出した染液につけ、様々な媒染材を
使って多彩な色を引き出し、高機にて、1本1本丹精込めて手織する…
1キログラムの糸に対して、同量の1キログラムの染材。
お色ごとに染料にくぐらせる時間、回数を調整し、手間隙かけて
染め上げられた先染の糸を用いて、お着物を一反織り上げるのにおよそ2週間。
そうしてやっと、しなやかで強く、シワになりにくい伊那紬が完成いたします。
【 城間栄順(しろまえいじゅん)について 】
紅型三宗家城間家15代
日本工芸会正会員
沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者
城間びんがた工房代表
1934年沖縄県・那覇市生まれ。
琉球王朝時代から続く紅型の三大宗家のひとつ、
城間家の15代目。戦後の混乱の中、紅型の復興に
尽力した城間栄喜の長男として生まれ、父より
城間家の伝統技術を継承。
魚や海、沖縄の大自然をモチーフにした
独自の世界観を織りなす作品をつくりだしている。
【 経歴 】
1934年 沖縄県首里市(現在・那覇市)に生れる
1959年 首里高等学校を卒業 家業の紅型に専念
1963年 沖縄美術展覧会(通称沖展)染織部門奨励賞受賞
1965年 沖展準会員に推挙
1966年 沖展準会員賞を受賞
1987年 城間栄順紅型展(青砂工芸館)
1997年 沖縄県指定無形文化財「びん型」保持者認定
「現代の名工」表彰
2006年 城間栄順紅型作品展「宝布に華咲かち」
(那覇市民ギャラリー、時事通信ホール・東京)
2015年 城間びんがた三代継承展(沖縄県立博物館・美術館)
2022年 城間栄順米寿記念「紅(いろ)の衣」展
(沖縄県立博物館・美術館)
【 琉球紅型について 】
経済大臣指定伝統的工芸品(1984年5月31日指定)
早くは13世紀から起源を持つと言われる、
独自の染技で育まれてきた沖縄の染物の総称。
鮮明な色彩、大胆な配色、図形の素朴さが特徴。
「紅型(びんがた)」の呼称は昭和に入ってからで
それまでは「型附(カタチキ)」と呼ばれた。
階級によって使用できる色と模様が異なり、黄色地は
王族以外は使用不可、図柄が大きく肩と裾に模様がある
二段肩付は王族を示す柄である。
大部分は首里で作られ、知念・沢岻・城間の三家が
御用紅型師であった。
琉球紅型には下記の種類がある
紅型:「琉球びんがた」のビンは「色彩」の意があり、
白地紅型、染地紅型、返し型、朧型、手附紅に分類される。
これらは型附(カタチキ)と呼ばれる糊置防染手法による
型染めで、型紙を当てて生地に糊を塗り、そのあとで
取り去った型紙の模様の部分に色を差す染め方で、
さらに地染めが施されるものもある。
藍型:藍の濃淡や墨で染められた紅型。
えーがたと呼ばれ、白地藍型、黒花出し、白花出し、
浅地花取り、藍朧(えーうぶるー)などに分類される。
型紙は染地(線彫り)型を使う。
濃藍から各種の藍の変化と地の白とで、大きめの模様で表現する。
筒描き:糊引(ヌイビチ)と呼ばれ、紙を使用せずに
防染糊を入れた円錐状の糊袋の先から糊を絞り出しながら
生地に模様を描き、そのあとで模様の部分に色を差す方法。
技法的にも難しく、均一に絞り出すために布面に垂直に置き、
進行方向に傾けながら一気に線を引かなければならない。
絹100%
長さ約3.6~7m(お仕立て上がり時)
おすすめの綿芯:突起毛綿芯
六通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
5月下旬~6月、9月~10月上旬の単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、ランチ、お出掛け、ご旅行など
◆あわせる着物 小紋、御召、紬
※仕立て上がり時のたれ先は無地となります(メーカー推奨)。たれ先柄あり仕立てをご希望の場合はご指示ください。
★名古屋仕立て(税込10,450円※綿芯「突起毛芯」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込13,750円※綿芯「突起毛芯」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込13,750円※綿芯「突起毛芯」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+1,650円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。
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