商品番号:1517762
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
希少、織のお着物ファン垂涎の…
ざざんざ織ともうひとつ静岡県の工芸品、
工芸手織・伊兵衛織。
柳宗悦の民芸運動を共に推し進めた
静岡県浜松市の庄屋であった高林兵衛氏によって興された伊兵衛織。
残念ながら生産が終了した今、中古市場においては
問屋間で取り合いになるほどその評価は年々高まっております。
こだわりの紬や綿のお着物に合わせていただきまして、
その工藝的な面持ちをぜひともご堪能頂きたく存じ上げます。
【 お色柄 】
厳選された玉繭から一般の製品の約4倍の太さに紡がれた上質でしなやかな糸は、
ゆっくりと引き紡ぐため空気を多く含み、太さも均一にはならず、
そのため独特の光沢と重み、またしなやかで身体に馴染む風合いを持ちます。
糸のゆとり、布のゆとりで空気が自然に出し入れされ、
お使い頂くうちに、徐々に体や動作に添っていきます。
5年、10年と時を経過するに従って一般の紬と比べ、
その着心地は格段に違い、使うほどに魅力が増してきます。
地厚な帯地は、しっかりとした打ち込みで
くすみのある桃花色で入子菱が織りなされました。
手織りで綾なされるそのほっこりとした表情が絶妙の工藝味を醸し出した織り上がり。
終生お手元でご愛用いただければと願いつつ、
大切にお届けさせていただきます。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
【 伊兵衛織について 】
伊兵衛織とは、民芸の根本「用の美」をコンセプトに
浜松の郊外にある屋敷内で染織、 織られていた絹織物です。
昔、昔浜松に200ほど庄屋があった中で、お殿様とお話ができた4軒の庄屋の一軒で、当主が代々継ぐ名「伊兵衛」から由来しています。
先代の当主は柳宗悦と共に民芸運動をすすめた人で、
昭和6年敷地内に日本民芸館(現在は東京駒場)を作りました。
和時計の収集家で知られ、文化人、茶人とも交流が深い趣味人でした。
第二次大戦後、庄屋制度がなくなり先代から
手織の仕事に本格的に携わる様にりました。
~伊兵衛織の糸について~
2匹のさなぎが寄りあって一つの繭を作り上げた玉繭から手紡ぎした玉糸を、
一般の紬糸と比べ4倍ほどの太さに拠りあわせた糸を使用しております。
90年半ばに供給を受けていた愛知県豊橋市の最後の玉糸工場が、
閉鎖という危機が訪れます。
すなわち玉糸の生産中止は伊兵衛織の危機でもあります。
水野日出夫さんが全国で唯一、
手工業で生糸を作っている宮坂製糸所を訪れ糸の制作をお願いし、
廃業した豊橋市の工場から機械を譲り受けて指導を仰ぎ製作されておりました。
しかし現在ではこの国産手紡ぎの玉糸の生産ができなくなったことで、
伊兵衛織の生産は終了し、市場にあるお品が全てになっております。
絹100%
長さ約4m(長尺)
全通柄
※開き仕立て
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、お出かけ、お食事、行楽など
◆あわせる着物 小紋、織の着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。
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