商品番号:1506876
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【仕入れ担当 吉岡より】
なんという手間のかかった作品でございましょう…
今回ご紹介のお品は、東京染の究極の江戸小紋でございます。
創業明治40年の老舗、松綱染工の作品。
滅多とご紹介の叶わない傑作品が入荷しました。
まさに一期一会。欲しいと思って手に入るお品ではございません。
究極の江戸小紋、お探しの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お仕立て上がりで大変お値打ちにご紹介が叶いました。
自信と責任を持って大切にお届けさせていただきます
【色・柄】
染め上がった繊細なその表情をご覧いただけますでしょうか。
落ち着きのある紺鼠色を基調に、
ごく細やかに白い「格子に通し」模様が染められました。
遠目には淡めの藍鼠色のような印象で、
近づいて見てようやく浮かび上がる細やかな模様は、
大人の粋な装いを演出致します。
申し上げるまでもなく、数あるお品ではございません。
一反を染め上げるのに、
数多くの職人が、長く厳しい修行の後、「道」と呼ぶまでに極められた
その心を、作品から感じ取っていただければ、
これほどうれしいことはございません。
一生をともにする最高級のきもの、その技の極致をご堪能くださいませ。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召しいただける状態でございます。
保管の際のたたみ皺がございますので、お届け前にプレス加工をサービス致します。
お届けまで1週間ほど頂きます。
【 江戸小紋・縞柄について 】
【玉縞】の型を用いて手付にて染め上げられた大変希少な作品でございます。
今現在生の伊勢型を使用してこの玉縞を染めることのできる職人が何人いるのでしょうか…。
縞柄は江戸小紋の中でも別格とされています。
ごくごく簡単にご説明致しますと、今回の【玉縞】は【万筋】を更に細かく細くした縞でございます。
縞の本数が、3cm幅に19本の【毛万筋】、23本の【万筋】
そして26本の【玉縞】、本品はこの玉縞の超逸品でございます。
また縞柄が別格とされる所以は「型継」の難しさにございます。
他の柄のように切れ目がないため、反物の端から端までずれなく、真っ直ぐに型を継いでいかなくてはなりません。
文章で表現致しますとただそれだけではございますが、
一反に込められたその神業の数々、お手元でご覧いただければその精密さにご納得いただけることでしょう。
昔より染めものは、柄師(デザインを施すもの)、彫師(柄を彫るもの)、染め師(染色をするもの)の手から成り立っております。
【伊勢型紙】はその中で、柄を彫る工程にあたります。
彫り師は、求められた柄を、渋紙(和紙に柿渋を塗っていぶし、強度を高めたもの)にあてて、その通りに小刀を走らせます。
数ある伊勢型小紋の中でも特に縞文様は数ミリのズレも許されないまさに職人芸。
一つの作品に一ヶ月かかることなど珍しくなく、孤独な作業にとり組みます。
だからこそ、彫師の魂がやどった、神がかり的な作品が生まれるのでしょうか…
そしてその絶大なる集中力で刻された型紙は、「糸入れ」という工程を経ます。
慎重に二枚にはがされ、上下の間に「二十一中」という細い糸をはさみいれ、
再び柿渋で寸分狂わずに元通りの型紙にするという神業的な作業…
玉縞ほどの細やかな縞になりますと糸入れは、これもまた熟練の匠でないとできません。
その様な工程を経て、
職人の魂とも呼べる型紙、たった一枚の伊勢型紙だけで糊伏せを行い染め上げる、
中でも「縞」の染めは、数ミリずれるだけで仕上がりの印象が変わるほどの繊細な型紙。
他の柄模様は、型をおけるけれども縞は出来ないとおっしゃる職人も少なく有りません。
更には一部でも破損すれば、永遠に同じものを製作することはできないその緊張感の中での糊伏せ・・・
しっかりとご覧いただくと縞模様に浮かび上がるかすかな横線、これが糸入れの跡でございます。
シンプルなものほど、最高のものを。
日本の文化と伝統を愛する方にこそお召しいただきたい芸術品です。
【 砂川健一氏について 】
創業明治40年の老舗、松綱染工の4代目として有名な伝統工芸士・砂川健一氏。
昭和14年東京浅草生まれで、30年代半ば、四代目になって以来
時代を見越し、伝統の技術・技法を継承しつつも創意工夫を重ね
独自の染色技術を確立されました。
昭和14年 東京浅草に生まれる。
昭和33年 早稲田実業から早稲田大学入学
昭和35年 同大学中退し厳父三代目松綱砂川勝馬の意志を継ぎ江戸小紋染色の道にはいり今日にいたる。
平成3年 通産大臣認定資格制度により伝統工芸士に認定される。
平成4年 新宿区長より江戸小紋染色伝統技能功労者として表彰される。
平成6年 伝統的工芸品産業振興会より伝統的産業功労者として表彰される。
平成10年 関東通商産業局長より伝統的工芸品産業振興に係わる特別功労者として表彰される。
平成12年 日本伝統工芸会より産地伝統工芸会の発展に対し多大の貢献を認められ
表彰される。
【 東京友禅について 】
東京で製作される友禅染。
徳川家康が江戸幕府を開設した際、大名の
お抱えの染め師や絵師などが京から移り住み、
各種技術・技法が伝承され発展したとされる。
京都の京友禅、金沢の加賀友禅と並んで
三大友禅の一つ。
江戸友禅とも呼ばれ、江戸時代の町人文化の粋や
侘びの影響が色濃く影響しており、雅な模様を
華やかな色づかいで表現する京友禅に比べて、
藍、茶、白などの渋くあっさりとした色彩が特徴。
制作工程は京友禅のように分業化されておらず、
1人の友禅師が構図、下絵、糸目置き、色挿しを行う。
表裏:絹100% 縫製:手縫い
八掛の色:錫色(ぼかし)
※ガード加工済
身丈(背より) | 150cm (適応身長155cm~145cm) (3尺9寸6分) |
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裄丈 | 66cm(1尺7寸4分) |
袖巾 | 33.5cm(0尺8寸8分) |
袖丈 | 47cm(1尺2寸4分) |
前巾 | 26cm(6寸9分) |
後巾 | 30cm(7寸9分) |
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈69cm(1尺8寸2分) 袖巾34.5cm(9寸1分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン お付き添い、お茶席、お稽古、芸術鑑賞、観劇、おでかけ、お食事など
◆あわせる帯 袋帯、名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。
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