商品番号:1497960
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【仕入れ担当 吉岡より】
琉球の染織作品の中、とくに自然布の中で、
最も有名なるものでございましょう…
平良敏子氏の手掛けた芭蕉布の帯。
大自然をそのまま布にしたかのような…
恵みの布に、ざっくりとした味わい。
現在では京都・室町の問屋間でもなかなか出会えない
希少な工芸品のご紹介です!
御目に留まりました是非お見逃しなく!
【色・柄】
八寸帯ならではの程よい厚みを感じる芭蕉布の風合い。
ナチュラルな生成り色をベースに、
薄茶色と黒に近いほどの濃紺色を込めて
全通に渡って間道柄が込められており、
お太鼓と前柄には茶色と緑色のトビ横段柄が織り成されました。
もちろん全て手結いの芭蕉糸、手織りで作られております。
いつかは芭蕉布をとお考えの方、
本物の芭蕉布をお探しの方に持っていただきたく存じます。
お締めになる方の傍で、末永く大切にご愛用いただけたなら、
これほど嬉しいことはございません。
どうかこの機会をお見逃しなくお願いいたします。
【商品の状態】
中古品として仕入れて参りましたが良好です。
お手元に届いてすぐにお召し頂ける状態でございます。
【喜如嘉の芭蕉布について】
若夏がなれば 心うかされて でかよ真肌苧よ 引きやり遊ば…
(若夏の季節になると心がうきだって、じっとしていられない、
さあ、乙女の柔肌のような芭蕉苧から糸をひいて遊ぼう)
琉球の美しい風と、やさしい大地。
そこに育まれ生まれた織物、芭蕉布。
沖縄手織りの中でも最古のひとつと言われており、
その名の通り、植物の糸芭蕉を原料として織り上げられます。
亜熱帯から熱帯地方に生育する糸芭蕉ですが、適度な寒暖があり、
細かい繊維がとれる奄美・沖縄の糸芭蕉が最も良いとされています。
芭蕉布の大きな特徴は、
麻より繊維が堅いため軽く張りがあり風通しが非常に良く、
衣類が肌にまとわり付くこと無く、一層さらりとした肌触りがあることです。
猛暑で夏の長い、亜熱帯気候の沖縄に最適な織物として、
王族から農民にいたるまで夏の衣類として広く愛用されていました。
また近世から第二次大戦まで、農村では屋敷の裏庭や畑に糸芭蕉を栽培し、
自給自足の生産体制が続いておりました。
しかし、かの大戦により…
芭蕉布は、造る人も材料も廃れ、途絶える寸前に。
その芭蕉布を復興させ、伝統の技術と美を今に伝えてくださったのが、平良敏子氏でございます。
柳宗悦の『芭蕉布物語』に感銘を受けた平良氏は、
倉敷で大原総一郎・外村吉之介両氏に激励されながら、
倉敷で学んだ織りの知識を活かし、さまざまな技術改良を加えて、
芭蕉布を「重要無形文化財」にまで復興させました。
一枚の芭蕉布ができあがるまでには、
気が遠くなるほどの工程を経なければなりません。
それは、原木を栽培することから始まります。
野生のものでは硬くて使用できないので、
繊維を柔らかくするための工夫をしながら育てるのです。
そこから、皮を剥ぎ、木灰汁で煮、しごいて不純物を取り除き、水に浸し、
用途に合わせた細さに裂き、結び繋げる…
これでようやく糸ができます。
簡単なようですが、大変な労力と時間が必要で、重要な工程です。
それから撚りをかけ、整経。染色用や絣用でそれぞれ異なる処理をし、
やっと織る作業へと入ります。
乾燥に弱い芭蕉が切れないように、絶えず湿気を与えながら織ります。
5、6月の梅雨の時期が最適だそうです。
最後に織り上がった反を木灰汁で炊き、洗濯をして仕上げます。
ここまでしてやっと一枚の布が織り上がるのですから、
芭蕉布の希少性をわかって頂けるのではないでしょうか。
その手触りは例えようがございません。
心地良いシャリ感に、自然の恵みを感じる節の感触…
まさしく命を織り込んだ至極の布といえるましょう。
手績み芭蕉糸100% 長さ約3.7m
柄付け:お太鼓柄
喜如嘉の芭蕉布保存会・喜如嘉芭蕉布事業共同組合の割り印付き
◆最適な着用時期 6月下旬~9月上旬の盛夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご年齢は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、観劇、おでかけ、お食事など
◆あわせるお着物 上布、夏の織のお着物
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。
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