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人気着物スタイリストが伝授!垢抜けコーデ術 コバヤシクミさん【YouTube連動】「着物沼Interview」vol.13

人気着物スタイリストが伝授!垢抜けコーデ術 コバヤシクミさん【YouTube連動】「着物沼Interview」vol.13

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着物沼住人の価値観や流儀から着物の魅力を深掘りする、YouTube連動連載「着物沼Interview」。今回は、5000人以上のスタイリングを手掛けてきた着物スタイリスト・コバヤシクミさんが教える“垢抜けコーデ術”についてご紹介します。

2026.03.09

ライフスタイル

“88点の個性派美人”なものづくりを目指して 貴久樹 糸川千尋さん【YouTube連動】「着物沼Interview」vol.12

お気に入りの泥大島紬をモダンに装う

今回の着物沼住人は、着物スタイリスト&きものlifeコンサルタントとして活躍されているコバヤシクミさん。東京藝術大学油画科卒業後、舞台美術を経て着物の世界へ。

独自の色彩感覚を活かし、女優をはじめ多くの著名人らのスタイリングを担当。コーディネートを通しての自己対話や新たな自己発見を促すスタイリングに定評があります。

コバヤシクミさん01

「(着物や小物を)選ぶ、コーディネートする、着付ける、おでかけする、大切にされる――その一連の行動がより女性の幸せを底上げしてくれる」

という想いから、“女性が幸せになる”サポートに尽力されている着物沼住人のひとりです。

この日のクミさんのコーディネートは――

「30代の頃に購入した泥大島紬です。泥大島って素敵だけれど着こなすが難しそう、なかなか好みの柄に出合えないと思っていたんですが……

この十字の中に青緑色のドットがポツポツと入っているのが可愛くて」

クミさん着姿

「それにピッタリだなと思った深緑の帯は、日本舞踊の大先生から譲り受けた洒落袋帯。生き物をデフォルメしたモダンな柄が大人ポップで、配色も楽しい一条です」

洒落袋帯

着物のコーディネートは、「絵画的3D」で考えるというクミさん。

「帯と帯締めのコントラストが強いと、全体が引き締まって見えます。なので、からし色の明るめの帯締めを合わせて、帯揚げはブルー系の落ち着いたカラーに」

コバヤシクミさん02

「全体の世界観をつくるのはトーン」と、クミさんは言います。

トーンを構成する要素は2つ。

ひとつは「明度」(明るさの度合い)
もうひとつは「彩度」(鮮やかさの度合)

ダークならダーク、パステルならパステルと、「近しいところのトーンでまとめるように心がけている」のがクミ流。ただ、

「今日の帯締めのように、メリハリをつけるためにあえてトーンをずらすこともありますよ」

2023.09.13

ファッション

コバヤシクミのパーソナルスタイリング

色相をヒントにコーデ幅を拡げよう!

5000人以上のパーソナル・スタイリングを手掛けてきたクミさん。今回は、数々のアドバイスをしてきた経験から、お悩みの声が最も多い3タイプの着物を用意してくれました。

エントリーno.1は、この日クミさんもお召しになっている「泥大島紬」。

no.2には、昭和の香りがする華やかな「総柄小紋」。

そしてno.3に、どこの家の箪笥にも一枚は眠っているであろう「色無地」です。

コーディネートの数々

それぞれにキャラクターを設定し、選んだ着物に合わせて、帯・帯締め・帯揚げを順にコーディネートしていきます。

コーデのポイントは、垢抜け感。

クミさん曰く、「全体を見たときに4つの色味を含んでいると華やかな、3つの色味でまとめるとすっきりした印象を与えます」とのこと。

クミさんと色相環

ちなみに、コーディネートを考える際に知っておきたいのが、色相環。補色・反対色・類似色などの配色パターンを理解するのに役立つ色の関係性を環状に表した図です。

「例えば、最も幅の広い赤みの着物を主役に、さっぱりとしたコーデに仕上げたい場合は、反対側のエリアの色を帯にもってくるといいですよ」

【お悩みno.1】「泥大島紬」をモダンに着こなす

まずは、泥大島紬のコーディネート例から。

「泥大島紬は地色が独特なので、どんな帯が合うのか分からないという声をよく聞きます。若々しく着こなしたいけれど難しいといった悩みが多いですね」

〈スタイリング設定〉
60代/寄席などのカジュアルな観劇コーディネート

墨で花などが描かれた一条

数ある帯の中からクミさんが選んだのは、こちらのベージュ地に扇子の柄が絞られ、墨で花などが描かれた一条

「大島紬の茶色は赤のグループに入ります。ですので、パーソナルカラーがブルーベースの方であれば、帯や小物で青みをプラスして似合うように寄せていくのもテクニックのひとつ。そういった色使いが難しいなら、ベージュがおすすめ。ベージュは土の色なので、大島の泥とも相性がいいんです」

青系が印象的な帯締め

帯に寄り添う青系が印象的な帯締めたち

合わせる帯締めは、「帯の色柄で面積が少ない青みのあるものがものがいいと思います」とクミさん。

帯と同化せず、メリハリのある一本を選びたいところです。

いろいろと合わせてみて、最終的にこちらの帯締めをチョイス。

「2色以上の色味が入った多色の帯締めがお洒落ポイントです」とクミさん。

「曲線的な図案の帯を合わせるのがコツ

「直線的な柄の着物には曲線的な図案の帯を合わせるのがコツ」だそう

帯揚げ

最後に、帯揚げを選びます。

全体を見て、面積率の少ない色味――この場合であれば、緑みを加えていきます。緑と一口に言っても濃淡は様々。いろんなタイプの緑を合わせてみて、一つひとつ確認していきます。同じ緑でも青みが強くなるとモダンに見えるから、色合わせは面白い!

これで完成!

これで完成!

「完成時のチェックポイントは、帯締めが手前に見えるかどうか、です。遠近法を意識しながら組み合わせを考えていくと、奥行きが生まれるコーディネートになりますよ」

2025.07.05

エッセイ

”着倒しきもの”に大島紬 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.45

【お悩みno.2】「昭和感ある総柄小紋」を大人フェミニンに

さあ、次は多色総柄の小紋の登場です。

〈スタイリング設定〉
40代/クラシック鑑賞のための華やかコーディネート

「具体柄が多い着物には、縞や幾何学模様など抽象柄の帯を合わせるといいですね。

着物から一色を取って無地の帯にする、という選択もあります」

昭和時代に流行した赤系の総柄小紋

昭和時代に流行した赤系の総柄小紋から、ピンク地の可愛らしい一枚を

帯選び

「今回はクラシック鑑賞が目的なので、ドレッシーなタイプの帯にしましょう。同じ織り帯でも、ざっくりよりは目の詰まった、光沢のある綴れの帯もいいと思います」

クミさん03

最終的にセレクトされたのはこちらのお洒落袋帯。

一見さりげなく控えめな印象ですが、織に表情があって絶妙なムード。彩り豊かな総柄の小紋に別アプローチで寄り添います。

「色味の多い着物に合わせる帯締めとしておすすめしているのが、多色の帯締め。

というのも、多色総柄の着物はインパクトが強いので、単色の帯締めでももちろんいいんですが、色数が増えると賑やかな小紋とバランスが取れるというか、その賑やかさを抑える効果があるんです」

数々の帯締め

青緑ならモダンに、ブルーのグラデーションはすっきりと。やさしいトーンならエレガントなイメージ……と、合わせる色味で印象をコントロールできるのも小物選びの醍醐味

「可愛いのがお好きであれば、赤みの中でも少し青みの入ったものを持ってくると甘口だけれどもすっきり見せますし、いつもワントーンコーデになっちゃうっていう方は、紫系でも帯と少し離れたトーンの紫を合わせてみては。

多色であれば動きというか……複雑さが出てくるので、『なんか垢抜けた人だな』っていう印象に演出しやすくなります」

帯揚げは、クミさんが大好きな輪出しに決定

シンプルな柄の帯には多色の帯揚げが相性よし。今回は、クミさんが大好きな輪出しに決定

帯締め選びで、「どっちもいいなぁ」と唸ったクミさん。

「悩んだら、着物から2mくらい離れて目を細めて見てみるようにしてるんです」

と、部屋の隅っこへ。

全体像のチェック中

街中で着姿を見られる状況を想定した全体像のチェックに余念がありません。

最後まで迷ったのはこちらの2本

最後まで迷ったのはこちらの2本

「上の帯締めだと、この赤紫のグラデーションが艶っぽさがあって、大人の女性感が出せますね」

ちなみに、下の帯締めならヘルシーな印象にまとめられます。

すべての小物を丁寧に、愛おしそうに手に取るクミさん

すべての小物を丁寧に、愛おしそうに手に取るクミさん

「色柄ともに賑やかな着物の場合、このように多色の帯締めを合わせることでビシッと引き締めてくれます。また、多色の着物に合わせる帯・小物は、着物の中にある色をセレクトするといいですね」

モダンにドレスアップされたコーデ

モダンにドレスアップされたコーデ

【お悩みno.3】「定番色無地」はコミュニケーションツールになる帯選びで

最後は、そういえば桐箪笥に何枚か入ったままだったかも? という方も多いであろう定番の色無地。

〈スタイリング設定〉
着付け教室を主宰する50代(今後、教室の海外展開も考えている)/生徒さんとのパーティに出席する際のコーディネート

3色の色無地から、パーティイメージで親しみやすいグリーンを選定

3色の色無地から、パーティイメージで親しみやすいグリーンを選定

「緑色は二次色といって、黄色と青色が入った色味です。いま何色の色無地を買おうか迷われているなら、コーディネートしやすい緑色、おすすめです!」

2025.07.08

コーディネート

思い出の色無地をアップデート! 「コバヤシクミのパーソナルスタイリング」 vol.3

「パーティではインパクトも大事。例えば、カラフルで大きめの柄ものもいいですが、落ち着いた色味でも少し他人と違うコーディネートを好む場合はモダンな意匠の帯と組み合わせても素敵です」

インパクトのある帯

「ふっくらした唐織でフォーマル感を表現しても。また、エレガントな洋風テイストの帯もパーティシーンには映えると思います」

すっきりとしてエレガント

「すっきりとしてエレガントで素敵だけれど、ちょっとおとなしい印象かな」とクミさん評

「緑一色なので、比較的どんな帯でも合うんですが……やはりパーティって存在感が重要ですよね。『また会ってみたいな』とか『連絡取ってみよう』など、“相手の記憶に残る自分になる”というのもポイントだと思います。それは、装いでつくっていけるんですね」

と、心強いお言葉。

「パーティで大切なのは、コミュニケーション。なので、何か語れるストーリー性のあるモチーフがいいのでは?」

と、クミさんが最終的に決めたのは、巻物や冊子が描かれた豪華な帯。

豪華な帯に決定

「小物合わせは、パーティという観点から帯留めをおすすめすることもあります。が、今回のように華やかで主張的な帯だと帯留めが埋もれてしまうので……、帯締めだけで合わせていきましょう」

個性的な帯に寄り添う多彩な帯締め

個性的な帯に寄り添う多彩な帯締め

「すっきりとまとめたい方なら、着物と同系色のグリーン系(写真一番上)がいいと思います。

もう少し変化が欲しいということであれば、金が入った2色の帯締め(写真下2本・色違い)でより華やかさをプラスするとお洒落感がアップしますね。金糸が入ると重厚感が増して、ゴージャスな印象になります。

逆に軽やかに合わせたい場合は、白×黄色の帯締め(写真上から4本目)で清潔感あるコーデにするのも素敵。

優しい印象を残したいなら、やわらかい青藤色の帯締め(写真上から3本目)も青緑の着物と相性がいいと思います。

存在感や重厚感をアピールするなら濃い紫(写真上から2本目)をもってくると引き締まりますよ」

と、お好み次第で選択肢はたくさん。同じ紫でも少し明るいトーン(写真下から4本目)を配せば、モダンな雰囲気にも早変わり。両端の白色と所々に入った金で輝きが増す一本です。

神秘的かつ高貴な紫色が効いたコーディネートに

神秘的かつ高貴な紫色が効いたコーディネートに

帯揚げは、刺繍でアクセントを添えたり、無地や段ぼかしなど脇役的な一枚で帯を際立たせたりと、こちらもたくさんの選択肢が。

最終的にクミさんが選んだのは、古典的な輪出し絞りの帯揚げ。ややカジュアルではあるものの、地色の白でフォーマル感を担保しつつ、絞りの色にインパクトがあるので、「華やかさと存在感が出ると思います」とのこと。

身に纏うものから、会話の糸口を見つけたり、人間関係を深めていけたり。特別な場に相応しい装いも、気負わず愉しんでみてください。

文章/椿屋
撮影/TADEAI 久野藍

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