着物・和・京都に関する情報ならきものと

ふらりと楽しむ!新宿高島屋『和菓子魂』のススメ「きものと編集部のおすすめ」vol.16

ふらりと楽しむ!新宿高島屋『和菓子魂』のススメ「きものと編集部のおすすめ」vol.16

記事を共有する

新宿高島屋がこの秋、開店30周年を迎えます。それを記念して10月1日から6日まで開催されるのが「和菓子魂」。実はきもの好きにこそ見てほしい仕掛けが隠れています。会期中、和菓子の意匠を落とし込んだ帯の展示も用意されているのだとか。ガチ和菓子勢でなくても気軽に楽しめるポイントを、きものと編集部がご紹介します。

2026.07.31

ファッション

きものと編集部のおすすめ

和菓子好きだけじゃない。きもの好きも必見の「和菓子魂」

新宿高島屋がこの秋、開店30周年を迎えます。

それを記念して10月1日から6日まで開催されるのが「和菓子魂」。
全国47都道府県から150店が集結する、和菓子好きにはたまらない催事ですが、実はきもの好きにこそ見てほしい仕掛けが隠れています。

会期中、和菓子の意匠を落とし込んだ帯の展示も用意されているのだとか。
ガチ和菓子勢でなくても気軽に楽しめるポイントを、きものと編集部がご紹介します。

「和菓子魂」ってどんなイベント?

47都道府県のマップと和菓子

47都道府県全てから出店のある和菓子イベントは今回のみかも?!

新宿高島屋の30周年(10月4日)と、高島屋の名物和菓子バイヤー・畑 主税はた ちからさんのバイヤー歴20周年が重なる節目に開催される今回の企画。

畑 主税さん

畑 主税はた ちから
高島屋MD本部 和菓子バイヤー

1980年バレンタイン生まれ。入社4年目の2006年より和菓子担当となる。京都で朝一番の出来立ての上生菓子を自ら新幹線で運び、夕方までに新宿タカシマヤの店頭に並べて売るという画期的な販売方法をヒットさせる。

航空便で人気の和菓子を運ぶ「京都航空便」や、次代を担う老舗和菓子店の若主人を集めたチーム〈ワカタク=若き匠たち〉の挑戦と称した催事をはじめ、血の通った企画の数々で和菓子愛好家からの信任厚き名物和菓子バイヤー。

構想はおよそ5年前からスタートし、1年半前の春から本格的に準備が進められてきたそうです。新宿高島屋に集うのは、全国47都道府県・約150軒の和菓子店の商品……!

これは、和菓子界のフジロックとでもいうべき歴史的・文化的な催事です。いや、アクセスの良さも加味するならサマーソニックか、はたまた動員見込みや幅広い支持層に応えるラインナップならロッキンジャパンか……と、日本最高峰の音楽フェスに例えたくなるほどの空前絶後のお祭りなのです。

メイン会場は11階の催事場ですが、そのほか地下1階、2階、4階、10階と全館あげての総力祭となっています。

いちじくを使った和菓子

いちじくの使い方、魅せ方も全国各地のお店によって様々

今回のテーマ食材は、ちょうど食べごろを迎える「いちじく」。

平安時代から親しまれてきた身近な果物でありながら、和菓子の素材としてはあまり使われてこなかった、という新しさも秘めていることが採用の決め手だったとか。

シニア世代には近所の木から捥いで食べた記憶が懐かしく思い出され、若い世代には洋菓子やドライフルーツで馴染みがある一方、畑さん世代の40代には案外遠い存在であるなど、世代によって果物との距離感が異なるのも面白いところです。

当日販売されるお菓子

できたてを味わえる和菓子の一つ、和歌山の〈串本儀平〉の「うすかわ饅頭」は餡に生地をまとわせ蒸し立てを提供

会期中は、蒸す・搗く・焼く・詰めるという和菓子づくりの工程を、ゼロから見て、味わうことができる和菓子が数多く用意されているほか、菓子ジャンルごとのトークショーも連日開催されます。

単純に売って、買って、というお祭りで終わらせず、ここから生まれるお菓子を30年後の銘菓に育てたい、という畑さんの想いが込められた企画です。

京都の名店も参加。和菓子と着物、通じる手仕事

今回、京都からは全都道府県中最多の21店が参加するとのこと。

亀屋良長、鍵善良房、塩芳軒、聚洸といった、以前「きものと」でもご紹介した名店も揃い踏みです。

2025.07.07

京都をめぐる

京都・京菓子司 亀屋良長 豊穣の秋を味わう『山の幸』 「京都・和の菓子めぐり」vol.5

一つひとつの意匠に込められた季節感や、代々受け継がれる手仕事は、着物文化ともどこか通じるもの。

会場を歩きながら、和菓子と着物、それぞれの世界で大切にされてきたものの共通点に、ふと気づかされる瞬間があるかもしれません。

京都から出店予定の和菓子盛り合わせ

京都の老舗の代表銘菓も揃い踏み

数ある出店の中から、まずは馴染みのある京都の名店を目印に会場を巡ってみるのもおすすめです。いつもの定番はもちろん、一捻り加えた「和菓子魂」バージョンの新しい魅力も発見できることでしょう。

2025.07.06

カルチャー

鍵善良房 『菊寿糖』の“かいらしさ” 「和菓子のデザインから」vol.5

47都道府県のマップと和菓子

6日間通えば、全国制覇も夢じゃないかも!

2025.07.07

京都をめぐる

御菓子司 塩芳軒 本店留めの『聚楽』 「京都・和の菓子めぐり」vol.11

2025.07.07

カルチャー

御菓子司 聚洸 秋の足音『萩』「和菓子のデザインから」vol.9

畑さん直伝!14時からがゆったり楽しめるってホント?

開場は連日10時30分から19時30分(11階特設会場のみ最終日は18時閉場)。イートインのラストオーダーは19時、最終日は17時までとなっています。

開店ダッシュで並ぶガチ勢は別として、畑さんのおすすめは、お買い物の波が一段落する14時頃からの来場だそう。

和菓子づくりの道具

木型や菓子見本帖の展示は和柄好きの方にもぴったり

「今回の催事では、実演系のお菓子が充実しています。会場内で職人さんたちが一日中作り続けてくださるので、ふらりと立ち寄っていただいても完売の心配は少なめです。

また、イートインは事前予約ではなく、当日の整理券制ですので、順番を待つ間に2階で木型や菓子見本帖を眺めたり、上映中の映画「和菓子」を覗いてみたりされてはいかがでしょうか」

と畑さんが太鼓判を押すのには理由があるようで……。

「実は、僕も催事で声を張ってヘトヘトになった頃に半被を脱いで休憩をとらせてもらうのですが、それがちょうど14時〜16時頃になることが多いんです。

意外と並ばずに買えますし、イートイン席にもすんなり座れるという実感があるんですよね!」とニヤリ。

混雑に気後れして足が遠のいてしまいがちな人にこそ、平日の"午後からゆったり作戦"を試してみてほしいです。

イートインコーナーで提供のデセール

イートインコーナーの和菓子職人×人気シェフのスペシャルコラボデセールは提供日がそれぞれ2〜3日ずつなので、事前チェックをお忘れなく!

いちじくにインスパイア、この秋のコーディネート

せっかくなので、いちじくをテーマにした和の装いでお出かけされてみてはいかがでしょうか。

いちじく柄のアイテムなんて持っていないわ!という方も、深い紫や熟れた果肉を思わせる赤紫を、帯締めや半衿の差し色に取り入れるだけで、会場での気分もぐっと上がるはず。

各人各様、秋の実りをコーデにひそませて新宿へと参りましょう。

湊酒田の飾り菓子

山形県酒田市・小松屋さんの伝統菓子「雛の飾り菓子」は、お菓子の展示のほか、箸置きなどのグッズとして登場

2階のグッズ販売コーナーに並ぶ雛菓子の技法から生まれた「箸まくら(箸置き)」は、帯留めに転用できそうな愛らしい佇まいで必見です。

寺島響水氏による書

「東風吹けば」「里の秋」と書かれた札と並ぶのはどんなお菓子か、期待が高まります!

また、1月から12月まで、和歌などにちなんだテーマで代表店が手がけたお菓子に菓銘と屋号を、寺島響水てらしまきょうすい氏の揮毫で綴った書を添えて並べた、4階の展示も要チェック。

寺島氏といえば、日本の三大菓子処の一つ、金沢のホテル「香林居」のロゴや、記憶に新しいところでは野田秀樹氏の舞台『華氏マイナス320°』の題字も手がけた人気書家。

一年を通じた和菓子の世界を流麗な文字に宿して手元に置けるとは嬉しい限り。

寺島響水氏による書

「水無月」や「きんつば」の文字が踊るポストカードは、余白部分にお菓子を置いて使っても素敵!

きもの好き必見、和菓子職人×機屋コラボ帯の展示・受注販売

実は今回、きもの好きのテンションが一番上がるのはここかもしれません。

〈引網香月堂〉のご主人

「即興オーダーメイド上生菓子」で知られる富山〈引網香月堂〉と、京都西陣の機屋〈織楽浅野〉がタッグを組んで生まれた名古屋帯が2点、2階会場に実物展示されるほか、受注製作の受付も行われるとのこと。

お道具の帯
和菓子づくりの道具を持つ職人とコラボ帯

お太鼓部分に〈引網香月堂〉のご主人が愛用するお道具と上生菓子の名意匠「千代見草」をあしらった名古屋帯

和菓子そのものの意匠と、職人の道具を帯の柄に落とし込む、という異色のコラボレーション。実物を見られる稀少な機会、きもの好きはぜひ会場で確かめてみてください。

お気に召した方は、ご自身の一本として仕立てられるのも贅沢なポイントです。

魅力満載の6日間をお見逃しなく

ありとあらゆるものを取り込みながら続いてきた日本の菓子、和する菓子——その魂に触れる6日間。

甘党でなくても、きもの好きなら存分に楽しめる仕掛けが詰まった「和菓子魂」に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。

会期中の様子は、後日レポート記事でお届けします。

2024.09.25

着物でお出かけ

京都・和の菓子めぐり

2024.08.31

カルチャー

和菓子のデザインから

2024.10.11

カルチャー

京のつくり手語り

シェア

BACK NUMBERバックナンバー

LATEST最新記事

すべての記事

RANKINGランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • マンスリー

HOT KEYWORDS急上昇キーワード

記事を共有する