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嶋原「太夫道中」東京駅を背景に蘇る、花街の美 日本最大級きもの展示会2026@東京丸の内 KITTE vol.8

嶋原「太夫道中」東京駅を背景に蘇る、花街の美 日本最大級きもの展示会2026@東京丸の内 KITTE vol.8

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2026年6月に東京・丸の内KITTEで開催された「日本最大級きもの展示会」。会場内イベントの中でも、即満席となった「島原太夫道中」をレポートいたします。現代の東京・丸の内で味わう、艶やかで格式高い和の世界とその魅力をお楽しみください。

2026.06.06

カルチャー

令和の芸舞妓図鑑

歴史と誇りを持つ嶋原太夫、貴重な鑑賞の機会

嶋原は、およそ600年前の室町時代にまで遡る日本最古の花街。公家文化から生まれた太夫は、十万石の大名に相当する「正五位」の別称を持ち、皇族や大名など地位の高い人々を相手にしてきた特別な存在です。

そんな歴史と誇りを持つ太夫道中。以下の流れすべてを間近で鑑賞できる貴重な機会でした。

・太夫道中
・かしの式
・舞
・琵琶の演奏

今回披露くださるのは葵太夫。

禿から修行後、母の司太夫が2014年に設立した「末廣屋」から誕生した太夫です。

葵太夫プロフィール写真

葵太夫Instagram:https://www.instagram.com/aoitayuu0119/?hl=ja
撮影:Daniel Kordan

葵太夫と禿

東京駅を一望できる大窓をバックに、太夫道中

東京・丸の内の「KITTE」内に設けた会場は、東京駅の美しい駅舎を一望できる大窓に囲まれたロケーション。今回のステージでは、あえて伝統的な金屏風ではなく、都市景観を背景に置きました。丸の内だからこその演出です。

いよいよ、葵太夫ご一行(※)の登場です。

嶋原道中の様子

一行は、葵太夫ご本人を中心に、2名の可愛らしい「禿かむろ」、大きな傘を掲げる男性「傘持かさもち」、そして介添えの女性「引船ひきふね」という編成です。

※お付きの人々の役割と名称
・禿(かむろ):太夫の身の回りの世話をする少女(2名ほど)が先頭を歩きます。
・傘持(かさもち):太夫に大きな道中傘(長柄傘)を差し掛ける役目です。
・引舟(ひきふね):太夫の身の回りの世話や外出時の付き添いなどを務める、お付きの人々です。

嶋原道中の様子

イベントスペースの袖からではなく、客席のすぐそばをまっすぐに通り抜けるように道中が組まれました。至近距離で豪華絢爛な一行が進む姿に、会場からは感嘆の声が上がります。

写真や動画の撮影もお許しをいただいており、お客様はカメラにその様子を収めて楽しまれていました。

道中では内八文字うちはじもんじという、太夫独特の歩き方で行列が進む様を鑑賞します。足先をゆっくり円を描くように差出し、交差させながらの足運び。道中ならではの所作を肉眼で見られるなんて!気高さと気品を感じる姿です。

葵太夫と禿2人

かしの式と豪華絢爛な衣装での舞

一尾袖に戻った後、再度壇上にあがった太夫が、顔見世の儀式であるかしの式と舞を執りおこないます。女将のマイク説明を聞きながら鑑賞できるのも贅沢です。

再度入場し、舞台に立つ葵太夫

後ろを振り返られた瞬間、ふわりと広がる打ち掛けには雄大な富士山が!その美しさたるや。会場からも息を呑む音が聞こえるようです。

舞台でくるりと回り、富士山の刺繍を披露する葵太夫

儀式の最中、太夫が言葉を発することは許されておらず、仕草やまなざし、立ち振る舞いのみで自身の魅力をアピールします。

同時にこれは、太夫がお客様の品格やその場を見極めるための大切な所作でもあります。衣装をふわりと広げて何度か円を描くように回りながら、じっと場を見定めます。

葵太夫の舞

ひらりと優雅に回る動き、揺れる簪、動く目線。目が吸い込まれるような美しさです。

葵太夫の舞

琵琶のしらべが会場にひびく

琵琶演奏へと続きます。

会場や道具は禿のおふたりがせっせと準備。姉さんのお手伝いは禿の大切なお仕事です。見守るお客様の頬が緩むのがわかります。

葵太夫の琵琶を準備する禿ふたり

日本の伝統文化を未来へと繋ぐ大切な存在。昔からこうした経験を通して、次の太夫が育っていったそうです。

会場には、小さなお嬢様を連れたお母様の姿も見受けられました。熱心に舞台を見つめる子どもたちの瞳にこの日の記憶が残り、いつか次の世代の文化の担い手になってくれるかもしれない。そんな温かい希望を感じる時間でもありました。

太夫は先ほどの重厚な装いから一転、柔らかな薄絹の衣装へとチェンジして再登場。

衣装を変えて再登場する葵太夫

曲目は『鴨川の露』という、新選組にゆかりのある演目。会場には琵琶の美しい調べが響き渡ります。

琵琶を奏でる葵太夫

琵琶の音色に乗せて太夫の透明感ある声が響き、より深く嶋原の世界へと誘われます。

琵琶を奏でて歌う葵太夫の横顔

たおやかで優美な雰囲気で会場を魅了しました。

こちらも撮影フリー。この音色をお土産にお持ち帰りいただけます。

葵太夫を撮影する会場のお客様

お片付けももちろん禿のお仕事です。

葵太夫の琵琶を片付ける禿

女将から締めの挨拶をいただき、再度整えた太夫にお出ましいただき、終演を迎えます。

舞台に禿と並ぶ葵太夫

その後、ご参加いただいたお客様とひとりひとり、写真撮影会。太夫と肩を並べて記念写真を撮っていただきました。

多くの来場者を魅了した島原太夫の美しき所作と佇まい。東京の真ん中で日本最古の花街文化に触れるという、得がたい体験となりました。

着物をとりまく素晴らしい文化があることをもっと多くの方々に広めたい。そんな願いとともに幕を閉じたイベントでした。

葵太夫と禿2人

イベントの様子をInstagram動画にまとめております。ぜひ美しい舞や動きをご覧ください。

2024.08.27

イベント

イベントレポート

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