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愛らしい装いで平安神宮へ七五三参り 「月と詩、着物すくすく成長記」vol.3

愛らしい装いで平安神宮へ七五三参り 「月と詩、着物すくすく成長記」vol.3

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今回、元祇園甲部芸妓の紗月さんが愛娘・うたちゃんとやってきたのは、巨大な鳥居で知られる平安神宮。七五三のお参りです。主役である詩ちゃんの愛らしい衣装と、その装いありきでコーディネートを決めた紗月さんの着姿をとくとご覧ください。

2025.08.04

エッセイ

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健やかなる成長を祈る「七五三」

11月15日に行われる、子どもの健康と成長を祝い、幸せを願う「七五三詣」。

古くからの風習である3歳の「髪置かみおき」、5歳の「袴着はかまぎ」、7歳の「帯解おびとき」という儀式に由来すると伝わります。

現在のように盛大にお祝いするようになったのは江戸時代から。5代将軍徳川綱吉が息子・徳松の健康を祈願し、それが庶民に広まったといわれています。「七つまでは神の内」という言葉があるように、医療技術が発達していない時代における乳幼児の死亡率は高く、幼い子どもの成長は神様にお任せするしかなかったのです。

月さんと詩ちゃん

詩ちゃんの足元は、かかとのないタイプの足袋風ソックス。赤い縁取りが着物との相性バッチリ!
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「きものと」ではすっかりお馴染みのるなさん(元祇園甲部芸妓・紗月さん)の愛娘、うたちゃんも3歳。
愛らしさ120%の真っ赤な衣装で元気に登場です。

3歳の七五三の定番と言えば、被布(袖のないベストのような上着)スタイル。

月さんと詩ちゃん

総絞りの被布を着てご機嫌な詩ちゃん

2025.07.08

着物の基本

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帯を締めずに着用するため、動きやすくて着崩れしにくいというメリットがあるのはもちろん、“ザ・七五三”のイメージ通りのクラシカルな装いが、平安神宮の朱色ともリンクします。

平安神宮イメージ

10月1日~12月15日は「七五三特別祈願」期間。内、11月15・16日は特別神楽奉奏日となっている

「お宮参りは松尾大社さんだったのですが、岡崎に引っ越してきたご縁から七五三は平安神宮さんにお願いすることにしました。舞妓一年目に、小野小町の侍女として歩かせていただいた時代祭のゴールでもあるので、思い入れもありましたし。動物園も近くて、このあたりは娘との散歩コース。澄んだ空気感がとても好きです」

と、月さん。

※時代祭……毎年10月22日(桓武天皇が平安京に奠都したとされる日)に開催される京都三大祭のひとつ。京都御苑から平安神宮までの約2キロの道のりを、明治維新時代から延暦時代までの衣裳に身を包んだ約2000人が練り歩く。五花街では、交代で婦人列などに参加し、小野小町、清少納言や紫式部、巴御前などに扮して祭りを盛り上げる。

2025.07.07

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被布スタイルで舞う詩ちゃん
被布スタイルで舞う詩ちゃん
被布スタイルで舞う詩ちゃん
被布スタイルで舞う詩ちゃん
被布スタイルで舞う詩ちゃん

これぞ!七五三、な伝統的コーデ

被布なしバージョンは、何よりその豪華な帯が魅力です。詩ちゃんが動く度に鞠がゆらゆらと揺れるのもキュート。

詩ちゃん後ろ姿

たっぷりとした帯揚げに、ふっくらとした丸くげの帯締め。扇子に筥迫と、統一感のある装いです。

この日、同行されていた月さんのお母さま曰く、

「この三つ身は、心臓が弱く幼くして亡くなってしまった私(月さんのお母さま)の従姉妹のために用意されていたものを譲り受けました。月は四姉妹の長女なので、月から順に皆に着させてもらった思い出深いものです。だから、よく見ると筥迫の房が色褪せていて……。でも詩も気に入ってくれたようで、前日から何度も着て喜んでいました。娘もそうだったので、母娘だなと思いました」

「年代物ですが、やっぱり生地が良いので纏いやすいお着物です。絞りも可愛いですよね!」

と、月さん。

詩ちゃん後ろ姿

何より、詩ちゃんの愛らしさを引き立てているのが、その髪型。

咲き誇る縮緬の花々に、舞妓さんのような簪に、うさぎの髪飾りまで。トータルコーディネートに抜かりなし!

おてんば詩ちゃん

いいおべべを着せてもらっていてもいつも通りの奔放さで、取材クルーを笑わせてくれる詩ちゃん

愛娘を引き立たせる母の着こなし

対して、月さんの装いは――。

「今日は娘が主役なので、詩が映えるような控えめの色を選びました」

と、にっこり。手鞠っぽい柄が印象的な訪問着で、

「一目惚れしました!」

とのこと。随所に施された金糸も美しく、着物にある黄緑を拾っての帯締め&帯揚げとのバランスも上品に。

足元

ラメ感のある白いバッグに合わせて、鼻緒もキラキラ仕様。柄行と小物のトーンを揃えることで統一感のあるコーディネートになりました。

鼻緒のねじれを直す月さん

足元をアップで撮る段になって、「鼻緒がねじれてましたね」と直す姿も美しい

この日は季節が逆戻りしたかのような暑い一日でしたが、合わせた帯に描かれる菊・桔梗・萩といった花々が、秋風を運んできてくれるようでした。

帯回り

水色・黄色・黄緑のグラデーションになっている帯揚げが、帯と着物を繋ぐ

ちなみに、到着直前にお昼寝タイムになった詩ちゃんをお母さまに預けて、一足先に着姿の撮影をしていた月さんでしたが……。

オランダやフランスなど、外国人観光客の団体に次から次へと囲まれ、質問攻めに合い、記念写真を頼まれるという、ちょっとした囲み取材状態になっていたのは、ご愛嬌です。

外国人に囲まれる月さん

行く先の平安を祈る大切な通過儀礼

月さんと詩ちゃん

受付場所は、大極殿(正面の建物)左側で、受付時間は9~16時。所要時間は約30分

さて、いよいよ、御祈祷へ。

受付を済ませると、控室へと案内されます。

月さんと詩ちゃん

待ち時間に、詩ちゃんが取り出したのは3歳のバースデープレゼントとしてもらったトイカメラ。トイと言っても、ちゃんと写せて、プリントアウトもできるという優れもの!

「これ、すごいんですよ。詩目線の世界が見られて、面白いです!」

という月さんの言葉に、クルー全員で感心しきり。カメラで遊ぶ詩ちゃんを取材班が撮影していると……そこでハッと、壁に“撮影禁止”のピクトグラムを見つけた詩ちゃん。今回の撮影は特別に許可を頂いて行っていたのですが、フォトグラファーが注意を受ける一幕も(笑)。

トイカメラに夢中な詩ちゃん

いよいよ、御祈祷。

スタッフさんの誘導に従って本殿へと歩いていく詩ちゃんは、いつもより少し緊張した面持ちで、ママの後ろに隠れがち。

椅子に座ってからも、周囲をキョロキョロ眺めながら、「何が始まるの?」といった様子でしたが、宮司さんが現れて祝詞を奏上する頃には、背筋をピンと伸ばして、神聖な空気感を全身で受け止めているようでした。

授与品

福笹(お守り)・千歳飴・お土産の玩具(イマドキはこんななの?!と驚く程度には豪華でバラエティーに富んだラインナップの中から、好きなものをひとつ選べる)を授与され、本日のミッションは終了です。

親子3代

詩ちゃんの帯を直す月さんのお母さま。改めて写真で見ると、3人、横顔がそっくりです!

撮影/松尾カニタ
撮影協力/平安神宮

2025.07.06

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