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『月ヶ瀬』4代目 平栗由貴さん【YouTube連動・体験編】「元芸妓 紗月が聞く!京都、つなぐ世代」vol.8

『月ヶ瀬』4代目 平栗由貴さん【YouTube連動・体験編】「元芸妓 紗月が聞く!京都、つなぐ世代」vol.8

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あんみつといえば『月ヶ瀬』。京都で90年以上愛される老舗甘味処の看板メニューを紗月さんが実食します!おいしさの秘密を4代目・平栗由貴さんに教えていただき、幸せいっぱいな紗月さんの笑顔をとらえたオフショットにもご注目!

2022.10.07

まなぶ

『月ヶ瀬』4代目 平栗由貴さん【YouTube連動・インタビュー編】「元芸妓 紗月が聞く!京都、つなぐ世代」vol.7

90年以上変わらぬ味に舌鼓【Youtubeリンク】

着物:紅花染真綿紬「紅重ね 太子間道」 帯:塩瀬染め帯「かくれんぼ」

794年から約1000年に渡り、日本の都として栄えた京都。その間に育まれた独自の文化や伝統は、今も耐えることなく街の中に息づいています。そこには、いつの時代も“伝統文化の担い手”として切磋琢磨してきた人々の姿がありました。

2015年から2021年まで祇園甲部の人気芸妓として活躍した紗月さんがMCを務め、代々家業を受け継ぎ、また次の世代に引き継ぐべく奮闘されている方々に“老舗を守りつなぐお話”を伺います。

甘味処 月ヶ瀬

“あんみつの月ヶ瀬”として、京都の人たちから長年愛される老舗甘味処『月ヶ瀬』。

4代目の平栗由貴さんは7年前に代表取締役に就任し、以来素材からこだわり抜いたお店の味を守り続けています。

『月ヶ瀬』4代目・平栗由貴さん

『月ヶ瀬』4代目・平栗由貴さん

試行錯誤した結果、「今のこの形が一番おいしい!」という結論に達したという平栗さん自慢のあんみつを紗月さんが実食。口いっぱいに広がる優しい甘さに思わずほころぶ紗月さんの表情にご注目!

MCの紗月さん

平栗さんにお話を伺いながら、そのおいしさの秘密を紐解いていきます。

こだわり抜いた素材がおいしさの秘訣

『月ヶ瀬』堺町店

撮影は夏の間に行われました

現在は、京都の烏丸御池と高島屋に店舗を構える老舗甘味処『月ヶ瀬』。今回は鳥丸御池駅から徒歩4分のところにある堺町店に伺っています。

粟のプチプチとした食感となめらかなあんが口で合わさる粟ぜんざいや、濃厚なお抹茶をふんだんに使った抹茶クリームパフェなど、魅力的なメニューが並びますが…

やはり一番人気は、あんみつ!

『月ヶ瀬』のあんみつ

こちらが、『月ヶ瀬』のあんみつです。

テーブルに運ばれてくると、パステルカラーの求肥と真っ赤なさくらんぼが色を添えるその可愛らしいビジュアルに胸が高鳴ります。

あんみつに目を輝かせる紗月さん

甘いものが大好きな紗月さんもこの表情!『月ヶ瀬』のあんみつを前にしたら、誰もが童心に返ってしまいます。

では早速、紗月さんにそのあんみつを味わっていただきましょう。

平栗さんに見守られながらあんみつを実食

平栗さんに見守られながら、あんと蜜を寒天にからめて……

あんみつを口にはこぶ紗月さん

ぱくりと一口。

美味しさを噛みしめる紗月さん

「ん〜〜おいし〜〜い!」

と幸せを噛みしめる紗月さん。この表情だけでおいしさが伝わってきます。

あんがこんもりと乗っかり、黒蜜もたっぷり絡まっているため、一見かなり甘いのでは?と思われがちですが、北海道産しゅまり小豆を使用したあんと波照間島産黒糖から作る黒蜜は濃厚でありながらさっぱりとした味わい。

紗月さんが言うように、夏でも冬でも不思議と口に合う計算し尽くされた味なのです。

あんみつの美味しさの秘密について伺う紗月さん

と、ここで紗月さんが気になったのは「あんみつの定義」。

いろいろなお店があんみつをメニューとして打ち出していますが、具体的には何が入っていたら“あんみつ”というのでしょうか?

明確な定義はないそうですが、平栗さん曰く、寒天や赤豌豆、あんなどに黒蜜がかかっているものを“あんみつ”というのだそう。あんこが入っていなければ、“みつまめ”。

『月ヶ瀬』にはどちらのメニューもありますが、ほかにも白玉や抹茶のアイスをのせたものなどバラエティ豊かです。

でも、あんみつのスタイル自体は90年以上ほぼ変わっていません。全部ひとつひとつ手作業で作られており、厳選した材料だけを使用しています。

あんみつの定義について語る平栗さん
90年以上ほぼスタイルが変わらないあんみつ

まず驚くべきは、口に入れた瞬間にふわっと溶ける寒天の柔らかさ。そこには並々ならぬこだわりがあります。

「うちのお店では糸寒天を使用しています。どんどん貴重になってきているんですが、天草が原料であるところてんを寒空の下で何日も干しながら天然で作るという製法の糸寒天だからこそ、この柔らかさが出るんです」

宮崎産のもち粟や北海道十勝産の赤豌豆など、こだわりの材料の数々

また、しっとりなめらかなあんも特徴的。京都ではつぶあんが多いそうですが、『月ヶ瀬』では赤豌豆とのバランスも考えてこしあんを使用しています。

味も食感もすべてが口の中でバランスよく重なり合う『月ヶ瀬』のあんみつ。

YouTube動画ではひとつひとつの材料を手作りしている様子もご紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください!

大人から子どもへ。守っていきたい味

タイの美味しいものについて語る平栗さんの笑顔

前回、ご自身の経歴について語ってくれた平栗さん。

トータルで6年間もタイに留学。知り合いのいない街で一人暮らしも、就職も経験した平栗さんの度胸と好奇心に驚かされました。向こうでも甘いものをたくさん食べられたのだとか。

「おいしいものがいっぱいあって、太って帰ってきました(笑)」と平栗さんは笑います。

タイ好きがこうじて、あずきと合うココナッツやマンゴーを使ったかき氷をお店で提供していたことも。

代々受け継がれてきた伝統の味を守りながらも、その新しい感性はメニュー開発などで大いに生かされています。

平栗さんのお話を真剣に聞く紗月さん

平栗さんのお話を真剣に聞く紗月さん

店にディスプレイされている可愛らしい置物

年配の女性の来店も多いという『月ヶ瀬』。

昔おばあちゃんに連れてこられていたお孫さんが大人になり、今度はご自分のお子さんを連れてお店に訪れたり…

平栗さんが書いた色紙

そうして、多くの人に愛されてきた“月ヶ瀬のあんみつ”。平栗さんにとって、それはまさに、

「守っていきたいもの」

です。

「いろいろと試行錯誤しましたが、やっぱり今の寒天とあんと蜜が完成されたバランスのハーモニー。それを守っていきたいと思います」

エンディングを撮影中の紗月さん

あんみつのあまりのおいしさに、カメラが回っていないところで全部ペロリと完食したという紗月さん。

今回の取材を終えて―

「平栗さんにお話を伺って、変わらない味を守り続けていくことの大切さを知りました」

紗月さんと平栗さんのツーショット

みなさんも京都を訪れた際にはぜひ、自慢のあんみつを味わいに行ってみてください!

実は紗月さんも、この後プライベートでも訪れられているようですよ!

紗月さんファン必見!オフショット

実はこのとき妊娠6か月だった紗月さん。この10月に無事元気な赤ちゃんを出産されました!おめでとうございます!

紗月さんファンの方におかれましては…どうぞご安心ください。ご出産前に撮影しました内容を、まだまだ引き続きお届け予定でございます。どうぞお楽しみに!!

カジュアルでいておしゃれな町娘風の装い

カジュアルでいておしゃれな町娘風の装い

帯の中で童がとっても生き生きと描かれています

帯の中で童がとっても生き生きと描かれています

全体的に優しい色味が紗月さんの雰囲気にぴったり

輪出し絞りの赤がチラリ

いつとっても素敵な笑顔を向けてくれる紗月さん

いつとっても素敵な笑顔を向けてくれる紗月さん

さっそく、月ヶ瀬の堺町店にお邪魔します

さっそく、月ヶ瀬の堺町店にお邪魔します

月ヶ瀬のあんみつをいただきます!

いただきます!

甘いものを食べたときの笑顔がとっても可愛らしい紗月さん

甘いものを食べたときの笑顔がとってもかわいらしい紗月さん

こんな風に撮影中も最後まで美味しくいただきました♪

こんな風に撮影中も最後まで美味しくいただきました♪

台本チェックは真剣に

台本チェックは真剣な表情です!

ほんわかした雰囲気がどこか似ているお二人

ほんわかした雰囲気がどこか似ているお二人

今回の取材を通して、月ヶ瀬のあんみつが長年愛され理由がわかりました

今回の取材を通して、月ヶ瀬のあんみつが長年愛され理由がわかりました

平栗さん、貴重なお話ありがとうございました!

平栗さん、貴重なお話ありがとうございました!

文章/苫とり子
撮影/弥武江利子

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