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原点に帰る 「きものとわたしのエイジング」vol.5

原点に帰る 「きものとわたしのエイジング」vol.5

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今になってわかる、肩に力が入っていた「海外できもの」の実践。10年という時を経て、私のきものの着方も、着ることへの意識も、ぐんと自然体になってきたことを感じました。

2023.04.14

よみもの

”怖さ”を消すには、やってみる 「きものとわたしのエイジング」vol.4

おかげさまで10周年

4月と5月は私たち夫婦の入籍&結婚式記念の月。

すでにご存知のかたもいらっしゃるでしょうか、私は4度結婚をしています。この4度目が、今年10年目という節目の年を迎えました。

きものを日常生活に取り入れたのも、ちょうどこの時期でした。

2020.06.30

よみもの

ゆかたからはじめた海外着物生活 「WORLD KIMONO SNAPS」 – TAIWAN –

ですので、わたしときものも10周年!

自然体になってきた

2人の記念日を思い出の地でお祝いするべく、4年ぶりにバンコクへ行ってまいりました。

飛行機で出国するのも実に3年ぶり。

免疫系に持病を持つ夫との話し合いで、私たちの渡航先には、何の証明書もなくパスポートと航空券だけで往復できる場所ということを条件にしていました。

いよいよ日本の制限も解かれましたので、3年待ちわびた一時帰国も現実味を帯びてまいりました。

原点に帰る

原点にかえる

日本人、初婚の夫と、新たな生活の拠点に選んだ場所はタイ王国、バンコクでした。

言葉もわからない、知人もいない、何のツテもない異国で無計画な生活をスタートできたのは、「勢い」以外の何ものでもありませんでした。

おかげさまで、互いが支え合わずにはいられない環境下でしたので、パートナーシップは強固なものとなりました(笑)。

4年ぶりに降りたったバンコク

4年ぶりに降りたったバンコクの空港は、相変わらず冷蔵庫の中のように強い冷房で冷やされる、南国の「おもてなし」ぶり。

扉ひとつ、屋外に出ると「むわあ」と息苦しいくらいの熱気に包まれ、上着を着たり脱いだりしながら懐かしさが込み上げてきました。

気温や湿度、街並みなど、台湾とはやはり、すべてが違っていました。

南国で浴衣

3年も続いたコロナ禍後の再訪となった今回の旅は、観光メインではなく、当時住んでいた街や人、お気に入りのお店などの安否を確認する日々でした。

浴衣に身を包み、灼熱のバンコクの街に佇むと、きものを着始めたころの葛藤や、出かけた場所や、さまざまなシーンと感情が、陽炎のようにゆらゆらと思い出されました。

勝手にわたしときものも10周年!

10年前、この地で浴衣を着て歩くことに、最初は勇気が必要だったこと。

浴衣以外のきものを一時帰国するたびに、せっせと運んできたこと。

人目を気にしないように、と意識し続けたゆえに、人目が目に入らない歩き方を習得してきたこと。

今になってわかる、肩に力が入っていた「海外できもの」の実践。

10年という時を経て、私のきものの着方も、着ることへの意識も、ぐんと自然体になってきたことを感じました。

たかが10年、されど10年。

今回は浴衣を持参しましたが、思っていた以上の暑さに、着ないまま持ち帰る可能性の方が大きかったのです。

結果的に最終日の数時間だけ着ましたが、無理をせず、執着をせず、ほどよい距離感で、その他の洋服のように特に身構えることなく、普通に扱えるようになったことも良かったなぁと感じました。

きものとなると、とかく特別視してしまう感覚ってありませんか?!

無理してまで着ない。着たことを必要以上に意識しない。

長年連れそってきた夫婦のように、そこに在る安心感を感じるようになったのかもしれません。

たかが10年、されど10年。私達夫婦は365日24時間ほぼ同じ空間にいる時間が多い10年でした。

きものも、着る頻度の多い10年。

そういう意味でいえば実際の10年よりも、ずっと濃い時間をともに過ごしたのかもしれません。

自然体になってきた

それでも、私はまだまだその魅力の虜です。

夫に?
きものに?

さて、答えはご想像にお任せします。

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