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金閣寺の見どころ完全ガイド。歴史や周辺のおすすめ観光スポットをご紹介!

金閣寺の見どころ完全ガイド。歴史や周辺のおすすめ観光スポットをご紹介!

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黄金に輝く金閣寺、正式名称を「鹿苑寺」は、京都屈指の観光スポット。この記事では、金閣寺境内にある多数の見どころや、周辺の観光地をご紹介します。国内外の観光客が多く訪れる金閣寺とその周辺エリアを、ぜひ着物で散策してみてください。

着物の似合う風情ある観光地~金閣寺~

京都の観光名所のなかでもとりわけ有名な金閣寺。

黄金の輝きに包まれる金閣寺は、国内だけでなく海外でも大変人気の高い名所であり、また金閣寺周辺にも見どころ満載のスポットが多数あるため、多くの人が訪れています。

京都観光に行くなら金閣寺は外せない。そしてできれば着物で金閣寺エリアを巡りたい!

そうお考えの方のために今回は、金閣寺周辺の観光地についてのご案内とともに、合わせて着たい着物についてもご紹介します。

旅先での着物は格別のもの。さらにはこんなにも非日常が楽しめる名所でしたらなおさらですね。ぜひ金閣寺やその周辺地域を観光する際には、着物姿でご満喫ください。

京都初心者におすすめの金閣寺の見どころをご紹介!

京都初心者におすすめの観光スポット

金閣寺の正式名称は「鹿苑寺」といい、私たちがよく目にする金色に輝く建物は「舎利殿※1(金閣)」です。この舎利殿(金閣)がとりわけ有名なため一般的に「金閣寺」と呼ばれるようになり、京都を訪れる人々に大人気の観光スポットとなっております。

※1:舎利殿…お釈迦様の骨や遺灰を祀るお堂のこと

金閣寺は、西園寺公経の別荘を足利三代将軍である足利義満がゆずり受け、山荘北山殿を造ったのがそのはじまりとされています。

足利義満が金閣寺を建てた理由については諸説ありますが、最も有力な説は、当時の足利家の権威を世に知らしめたいというもの。

また「鹿苑寺」の名称の起源は、臨済宗相国寺派の塔頭寺院のひとつである法号鹿苑院殿から2字をとったところにあります。夢窓国師を開山とする鹿苑寺は足利義満の死後、遺言によってお寺とされ、その際に命名されたのです。

しかし、歴史ある金閣寺は1950年(昭和25年)に、放火によって建物が全焼しています。

その後、金閣寺は、焼失以前に計画されていた解体修理の設計図を利用し、1955年(昭和30年)に創建当時に近い状態で再建されました。創建当時に近い状態で再建されているので、建物からは時代の風情も感じられます。

また金閣寺は、1994年(平成6年)に「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録されています。

このように長い歴史を持ち風情あふれる金閣寺は、申し上げるまでもなく、着物を着て巡るのにぴったりな観光地です。

アクセス
京都市バス「金閣寺道」バス停を下車後すぐ
費用
【金閣寺:拝観料】 
   大人:400円
小・中学生:300円
おすすめの時期
紅葉:11月上旬から12月上旬

1 陸舟の松

金閣寺の見どころ 陸舟の松

陸舟の松は、足利義満が育てた盆栽を書院の庭に植えたもので、樹齢約600年と言われている非常に古い松。戦乱の世を生き抜いた陸舟の松は、まさに歴史の生き証人と言えます。また「京都三大松のひとつ」としても有名であり、京都市の天然記念物にも認定されています。

そんな「陸舟の松」の見頃は、紅葉の時期にやってきます。紅葉の美しい秋から初冬には、赤く染まった木々に囲まれた立派な陸舟の松が楽しめるのです。

ぜひ金閣寺に行った際には、書院の庭まで足を運んで陸舟の松をご覧になってはいかがでしょうか。

2 舎利殿

舎利殿は、金閣寺の中心となる金色の建物です。木造三層建てで、二層と三層の外壁や軒裏には純金箔が張られています。

三つの層はそれぞれ、寝殿造り、武家造り、禅宗仏殿造りという様式で建てられていて、「法水院(ほっすいいん)」「潮音洞(ちょうおんどう)」「究竟頂(くっきょうちょう)」という名前がついています。

3 夕佳亭

夕佳亭(せっかてい)は数寄屋造りの茶室で、茶室の床柱に南天の木が使われていることで知られています。南天は成長がゆっくりで、柱に使えるほどの太さになったものは大変珍しいそうです。

最初に建てられたのは江戸時代前期。明治初年に焼失しましたが、1874(明治7)年に再建されました。

4 総門

総門は、金閣寺の入口の門です。総門の見どころは、筋塀(すじべい)と呼ばれる、水平方向に筋が引かれた土塀です。金閣寺の土塀には5本の筋が引かれていて、これは最高格式の寺であることを示しています。

また、総門には仏教徒が守るべき5つの戒律、「五用心(五戒)」が掲げられています。参拝前にぜひ確認してみてはいかがでしょうか。

5 鏡湖池

舎利殿のすぐ足元に広がる池が鏡湖池(きょうこち)です。約2,000坪もの広さの池で、湖面には葦原島(あしはらじま)をはじめ島々や岩、石が配置されています。

湖面に映る舎利殿は「逆さ金閣」とも呼ばれていて、金閣寺を代表する絶景のひとつです。

6 安民沢

舎利殿の背後に回り込み、坂を登っていくと表れる小さな池が「安民沢(あんみんたく)」です。晴天続きでも水が涸れないことから雨乞いの場とされ、「雨賜沢(うしたく)」「望雲沢(ぼううんたく)」とも呼ばれています。

7 銀河泉

銀河泉

銀河泉(ぎんがせん)は、舎利殿の背後にある泉です。足利義満がここの水をお茶に使ったと伝わっています。

8 龍門滝

舎利殿から安民沢に通じる道の途中にある、高さ2.3メートルの滝です。鯉が滝を登り切り龍になるという中国の故事「登竜門」にちなみ、鯉魚石(りぎょせき)と呼ばれる岩が置かれています。

9 承天閣美術館

承天閣美術館は、御所の北側に位置する相国寺の境内にあります。金閣寺に伝わる美術品などを収蔵していて、第一展示室に金閣寺の夕佳亭が復元公開されています。

金閣寺と銀閣寺の関係性は?

金閣寺と銀閣寺は、どちらも京都御所の北にある臨済宗相国寺派の本山・相国寺の塔頭寺院です。一般的には塔頭は寺院の境内にあるものですが、金閣寺と銀閣寺は相国寺の外にあるため山外塔頭と呼ばれています。

相国寺を創建したのは、室町幕府第三代将軍足利義満。金閣寺は同じく足利義満が、銀閣寺は室町幕府第八代将軍足利義政が創建しました。このような縁から、足利将軍家が創建した寺院として金閣寺と銀閣寺は相国寺の山外塔頭になったのです。

現在、金閣寺と銀閣寺の運営は、本山である相国寺の僧侶が任期制で行っています。

金閣寺周辺のおすすめの観光スポット

1 金閣寺周辺のおすすめの観光スポット 龍安寺

龍安寺

1つ目にご紹介する金閣寺周辺の観光地は、龍安寺です。

龍安寺の見どころは、なんといっても石庭として名高い枯山水庭園(史跡・特別名勝)。

白砂に15個の石を5・2・3・2・3で配置した龍安寺の石庭。故事にある「虎の子渡し」のようにかたどった配置で知られています。

1994年に龍安寺は「古都京都の文化財」のひとつとして世界遺産に登録されました。

また、龍安寺の観光シーズンは春と秋にやってきます。龍安寺には桜と紅葉がともに約400本ずつ植えられており、非常に見応えがあります。

3月上旬〜4月上旬に開花する「侘助椿(わびすけつばき)」は千利休などの茶人たちに愛された花としても有名で、秀吉にも賞賛されたと伝えられているもの。わびさびを感じる龍安寺の石庭・枯山水庭園へ、着物を着て訪れてみてはいかがでしょうか。

アクセス
【電車】
京福電車の「龍安寺駅」を下車後、徒歩約7分
【バス】
バス停「竜安寺前」を下車後、徒歩約1分
費用
【拝観料】 
大人・高校生:500円
 小・中学生:300円
おすすめの時期
侘助椿:3月上旬~4月上旬
桜:4月上旬〜4月中旬
紅葉:11月上旬から12月上旬

2 金閣寺周辺のおすすめの観光スポット 仁和寺

仁和寺

2つ目にご紹介する金閣寺周辺の観光地は、仁和寺(にんなじ)です。

この仁和寺は、888年に創建された真言宗御室派の総本山。鎌倉時代に隆盛したあとで、応仁の乱でほとんどが焼失しましたが、1634年に徳川将軍家光の支援により再興されています。

また、仁和寺の見どころは桜と紅葉。仁和寺と言えば春に境内で咲き誇る遅咲きで低木の「御室桜」が有名ですが、錦秋の紅葉風景も見事なもの。

さらに他にも数多くの見どころがある仁和寺、なかでも特に有名な2つをご紹介します。

1:五重塔

1644年に建立された仁和寺の五重塔。重要文化財に認定され、総高36.18mにも及ぶ巨大な塔です。仁和寺の五重塔は非常に高いため、仁和寺から離れた場所からも見ることができます。一方、五重塔の柱や壁面には真言八祖や仏をはじめ、桜花文様などが描かれているため、近くで見る楽しさもあります。

2:北庭・南庭

仁和寺の庭園は南庭と北庭の2つから成り立っています。南庭は美しく整備された広々とした空間であり、北庭は建物に新緑などが映える調和の美をお楽しみいただけます。仁和寺の庭園は、その美しさはもちろんのこと、江戸と明治以降の庭園技術の融合も評価され、令和3年に仁和寺御所庭園として国指定の名勝になりました。

ぜひ、着物で仁和寺の庭園を満喫してはいかがでしょうか。

アクセス
【電車】
嵐電北野線の「御室仁和寺駅」を下車後、徒歩約3分
費用
【拝観料】 
高校生以下:無料
   一般:800円
おすすめの時期
桜:4月上旬〜4月中旬
紅葉:11月上旬から12月上旬

金閣寺と周辺の観光地に着物で行くなら?

金閣寺や金閣寺周辺の観光地は、着物を着て巡るのに最適なエリアです。

今回は、金閣寺・金閣寺周辺地域を巡る際にぴったりな着物をご紹介します。ぜひ、着物を選ぶ際の参考にしてみてください。

牛首紬染め訪問着 / 灰白色

着物上級者にも見える「紬の訪問着」は、金閣寺・金閣寺周辺地域を巡る際にぴったりな着物のひとつ。

こちらは牛首紬の白生地を灰白色に染め上げ、桜花模様を絵羽柄に染めあらわした紬訪問着です。

桜が見どころの観光地も点在する金閣寺・金閣寺周辺地域。あえてお色目は落として主役は本物に譲り、そっと寄り添う気持ちでふんわりとあらわされた桜模様を楽しみましょう。

またこちらの紬訪問着は、軽いパーティやお食事会、観劇などにもぴったりな趣味性の高い着物。紬というおしゃれ感はありながらもきちんとした印象がありますので、実は現代のさまざまなシーンに着こなしていただけます。

京友禅小紋 / 黒

旅の気軽な着物と言えば、小紋。もちろん金閣寺・金閣寺周辺地域を巡る際にもおすすめです。

上では桜の時期にあわせた着物をご紹介しましたが、紅葉ももうひとつの大きな見どころである金閣寺・金閣寺周辺地域。秋に装いたい着物としてご紹介するのは、黒色地の京友禅小紋です。

紅葉が織りなす大自然の燃えるような赤・橙・黄色を主役にクラシックな黒地の着物を着ることで、一層写真映えすること間違いなし。黒地をベースにぱっと華やぐ彩りそして金彩も用いられており、お柄は春秋の花モチーフと大変バランスの良い一枚。女性らしいデザインをお楽しみいただけます。

普段着としても最適な小紋は、移動の多い京都の観光地巡りにもぴったりの着物です。

金閣寺へはぜひ着物で

京都の名所のなかでも代表的な観光地のひとつである金閣寺。そんな金閣寺と周辺には、古都・京都を感じられる歴史の深い観光地が数多くあります。

今回は、金閣寺そして金閣寺周辺の観光地についてご案内したうえで、おすすめの着物についても一例としてご紹介しました。

こちらに限らず思い思いの着物姿にてぜひ、見どころ満載の京都の観光地を巡ってみてはいかがでしょうか。

2023.03.11

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銀閣寺の見どころ・魅力とは?絶対におさえておきたいポイントをご紹介

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