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アップは「ゆるめの下め」がトレンドです! 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.50

アップは「ゆるめの下め」がトレンドです! 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.50

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実際に「ゆるめの下め」に結ってもらったら、年配に見えるというイメージは完全に間違っていたことがわかりました。「ゆるめの下め」は美、です。

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アップは「ゆるめの下め」がトレンドです!2

きちんときものを着たなら、ヘアもメイクもそれなりにしないとバランスが悪い、とは、よくいわれることです。

以前お祝いの席で、せっかく見事な訪問着を着ているのにノーメイクで、髪はゴムで無造作にまとめただけ、という方とご一緒したことがあるのですが、せめて口紅だけでも……せめて髪をちょっと櫛で撫でてから……なんてお節介が心の中で黒焦げになっておりました。

先日、用があって付下げを着る機会があったので、せっかくなら今のトレンドを知ろうと、プロのヘアメイクさんのところに伺いました。

アップにするときは、結い上げる位置にベストポジションがあって、上にすると若く、下にまとめると落ち着いた雰囲気になるという程度の予備知識のみで伺ったのですが、席に着くなり、「今は、ゆるめの下めがトレンドなんですよ」と言われて、思わず「えっ!老けて見えないんですか?」と不安が声に出てしまいました。

当方アラフィフの自覚はあるものの、一歳でも老けて見えたくない微妙なお年頃。どうせならばぜひ若見えスタイルでお願いしたいところです。

ところが、実際に「ゆるめの下め」に結ってもらったら、年配に見えるというイメージは完全に間違っていたことがわかりました。「ゆるめの下め」は美、です。

セルフで作る「ゆるめ」の難しいところは、引き出す毛束のバランスだそうです。
わたしも何度かゆるめヘアを目指して結い上げた髪型から毛束を引き出したことがありますが、「なんだか疲れているみたい」と心配されてしまう有様で……おしゃれを目指したのに疲れて見えてしまう無情に打ちひしがれて以来、わたくし、どこもゆるめぬきっちり編み込み派でございます。ぐぬぬ、もしやゆるめと疲れは紙一重なんでしょうか。

答えは「束感」にありました。

ムースやワックスなどをつけて、毛束に艶があれば疲れて見えにくくなります。
完成された髪型から毛束を引き出すときは、毛先まで全部引き出さずに「少しずつ」ゆるめていくのが鉄則です。あっ、失敗したなと思ったら櫛の先やかんざしの先などで押し込んで元に戻せばいいとのことでした。

トレンドはそれとして、プロがきりっと結い上げるクラシックなスタイルも、高めにして毛の流れを美しく見せる夜会巻きもそれぞれ美しく、いろんなスタイルに挑戦したくなります。おでかけの予定、フォーマルやセミフォーマルを着る機会をたくさん作りたくなってきました。

ところで今回学んだセルフヘアのコツ、「毛束を少しずつゆるめる」ですが、目下練習中です。先日は出す場所が悪かったらしく、娘から「お母さん、それ虫!触覚!!」と笑われました。……道は険しいです。

イラストに登場したお品はこちら!

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