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お宮参りの着物の選び方をパパ・ママ・赤ちゃんの男女別に紹介!費用や着付けも解説

お宮参りの着物の選び方をパパ・ママ・赤ちゃんの男女別に紹介!費用や着付けも解説

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赤ちゃんにとって一生に一度のお宮参り、ご両親も一緒に着物を着てみませんか。普段着物を着る機会が少ないという人もご安心を。お宮参りの赤ちゃんとご両親の着物の選び方についてご紹介します。産着の簡単な着付け方法解説も。晴れの日にふさわしい装いで、赤ちゃんの健やかな成長を祈りましょう!

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赤ちゃんが生まれてから初めての行事になることも多いお宮参りは、晴れやかな装いで臨みたい考える方も多いと思います。

今回は、お宮参りで着用する着物について、赤ちゃんと両親のそれぞれの装いをご紹介いたします。普段着物を着る機会が少ない方もどうぞご安心を。ご家族一緒に華やかな姿で、赤ちゃんの健やかな成長をお祈りいたしましょう!

お宮参りで赤ちゃんはどんな服装が良いの?

まずはお宮参りでの赤ちゃんの服装について解説いたします。

赤ちゃんの正装は着物

赤ちゃんの正装は着物

お宮参りでの赤ちゃんの正装とされているのは着物です。

真っ白な絹の生地でつくられた白羽二重の内着に「産着」や「掛け着」と呼ばれる赤ちゃん用の着物を羽織るスタイルが一般的です。

季節によっては防寒対策のために内着ではなく肌着やロンパースを重ねたり、日差しを避けるために帽子を被せてあげるのもOKです。また吐き戻しやよだれで着物が汚れることを防ぐために、よだれかけやスタイなどをつけてあげると良いでしょう。

ただしお宮参りの際には必ずしも着物を着用しないといけないという決まりがあるわけではありません。赤ちゃんの体調面なども考えながら、子どもに一番合った服装を選んであげることが大切です。

細かいアイテムを準備することが難しい場合には、一枚着物を羽織らせてあげるだけでも、お宮参りに華やかさとお祝いムードをプラスすることができます。

お宮参りの男の子の着物

お宮参りでの男の子の着物

お宮参りの際の男の子の着物は、「男の子らしさ」「たくましさ」「勇ましさ」などの想いを込めて選んでみましょう。

着物の色

男の子のお宮参りの着物は、黒や紺といった濃い色味が主流です。
男女平等や多種多様という考えが重んじられてきたことも影響してか、最近では白色の着物を「自分の色に染めていってほしい」という想いを込めて選ぶご両親も増えてきました。
色の濃いものが主流ではありますが厳格な決まりはありませんので、赤ちゃんに似合う色や両親が好きな色を選んであげると良いでしょう。

着物の柄

男の子のお宮参りの着物の柄は男の子らしさを表す「兜」「龍」「鷹」や、出世や輝かしい成長を意味する「熨斗目模様(のしめもよう)」が人気です。
他にも、勇ましさを象徴する「虎」、縁起物である「宝尽くし」などをモチーフとした柄がよく選ばれています。
金色や銀色が使用された着物は晴れの日にもぴったりですよ。

お宮参りの女の子の着物

お宮参りでの女の子の着物

お宮参りの際の女の子の着物は、「華やかさ」「美しさ」「かわいらしさ」などの想いを込めて選んでみましょう。

着物の色

一般的に多く選ばれる色は、赤やピンク、水色といった「華やかさ」「かわいらしさ」を感じさせる色です。
また男の子同様に「純粋で無垢な状態から自分色を見つけるように」という想いを込め、白やベージュの着物を選ぶ方も増えてきています。
女の子用の着物は色の種類が豊富で、鮮やかなものが多いので、赤ちゃんに似合う色や両親が好きな色を選んであげると良いでしょう

着物の柄(女の子)

着物の柄で多く選ばれるのは、高貴さを表す「鞠」や、美しく成長し羽ばたくという意味のある「蝶」、また美しい日本の国花「牡丹」や「桜」といった柄です。
定番の古典柄からトレンドのモダン柄までたくさんあるので、デザイン重視で選んであげるのも楽しいですよ。

お宮参りで両親はどんな服装が良いの?

お宮参りでの両親の服装は、赤ちゃんと同様厳格な決まりはありません。正装として和装の場合は着物、洋装の場合はスーツが一般的です。

せっかくの機会なので両親も和装で臨みたいという人や、家族写真を残したいという人は、家族揃って着物がおすすめです。

お宮参りでの父親の着物

お宮参りで父親が着物を着用する場合、主役の赤ちゃんを引き立てるような着物が好ましいでしょう。

お宮参りの父親の装いとして、スーツですとブラックフォーマルの方もいればダークスーツの方もいるように、第一礼装の黒紋付羽織袴の方もいれば、羽織と着物だけで袴は着用しないスタイルの方もいます。セレモニーであること、また赤ちゃんのお祝い着や母親の装いとのバランスを考え、スーツにおけるブラックフォーマルまでの格を出すのか、ダークスーツくらいの格で臨むのかを決めると良いでしょう。

男性が着物を着るメリットと正しい選び方

男性の着物は、格式高さや高額なイメージからハードルの高さを感じる方も多いですが、実は大いにカジュアルな着こなしを楽しむことができます。今回は、男性が着物を着るメリットと、着こなしのコツをご紹介いたします。日常と非日常をうまく使い分けることで、格好良く着こなすことができますよ。

お宮参りでの母親の着物

お宮参りで母親が着物を着用する場合、派手すぎない訪問着・色無地・付け下げが一般的です。派手な柄や大きな柄が入ったものは避けて、赤ちゃんの着物の色柄に合わせて選んでみましょう。

着物だけでなく、バッグや草履などの小物類においても派手な色使いは極力避けて、主役である赤ちゃんがより引き立つように組み合わせます。

今持つべき付下げ

自分の着物が一着ほしいけど、何を選べば良いかわからないという人にこそおすすめしたいのが「付け下げ」です。付け下げは幅広いシーンで着用でき、帯や小物とのコーディネートも楽しむことができるオールマイティな着物。今回は、着物を一枚持つなら付け下げを選ぶべき5つの理由をご紹介します。

お宮参りの着物は誰が準備するべき?

お宮参りの着物の準備は誰がするべき?

お宮参りの着物は、母方の祖父母(実家)が用意し、その代わり初穂料を父方の祖父母が用意することが昔からの風習でした。しかし、現在は父方の祖父母や両親が用意することも増えてきました。厳密な決まりはないので、家族で話し合って決めているところも多いようです。

着物を新調する場合、費用感は2〜3万円前後から、高価なものでは10万円を超えるものもあります。一度きりだと考えると高価ですが、お宮参りの着物は七五三用に仕立て直しすることもできるので、コスパを考えて購入するかどうかを決めてもいいでしょう。

レンタルの場合

最近はお宮参りの着物を購入せず、レンタルするケースも増えています。購入に比べてコストを抑えられ、色柄も豊富で、小物まで全てセットでレンタルできます。お宮参りの後のお手入れも必要なく、レンタル後はそのまま送り返すだけという便利なシステムのお店も多いので手軽に用意できるところがメリットですね。

レンタルする際の費用感は5,000円前後と非常にリーズナブル。着物のデザインや質、レンタルする日数によって費用が変わる場合もあります。

昔の産着を使う場合

父親、母親が使った産着がある場合、それを赤ちゃんに着せても良いでしょう。ただし、長い間保管されていた産着はシミや変色が発生している可能性があります。状態によってはクリーニングが必要ですが、着物のクリーニングは時間がかかるため、早めに状態を確認して、1ヶ月以上の余裕を持ってクリーニングに出しましょう。

着物の状態によりクリーニング費用は異なります。また、シミ・変色が激しい場合はクリーニングが難しい場合も。無理して赤ちゃんに着せず、購入やレンタルで清潔なものを選んであげましょう。

お宮参りの産着の着せ方

ここからは、赤ちゃんの産着の着せ方について解説いたします。

産着は、赤ちゃんを抱っこしている大人(赤ちゃんにとって父方の祖母が一般的)に掛けるように着付けるもので、それほど難しいものではありません。

お宮参りに行く前に、ご自宅で簡単にリハーサルをされるのもおすすめです。

産着を着せる前の準備

産着を着せる前の準備01

長襦袢を着用する場合は、産着と長襦袢を重ねて、左右それぞれの衿についている紐を内側から袖の中へ通します。

産着を着せる前の準備02

その紐を袖山に沿うように引き、形を整えてきれいに広げると準備は完了です。

紐を内側から通すことで、両袖がたるみにくくなり美しい見た目を維持しやすくなります。

産着の着付け

産着を着せる前の準備03

赤ちゃんには帽子やよだれかけなどを着せてあげた状態で、大人が抱っこして着付けを行います。

赤ちゃんの顔が正面を向くように抱っこして、着物と長襦袢の紐を、赤ちゃんの頭と反対型の肩にかけるようにします。

産着を着せる前の準備04

赤ちゃんの顔が見えるよう首下の位置で産着を羽織るようにして、赤ちゃんが苦しくないよう少し調整してあげましょう。
最後に肩の後ろで紐を蝶々結びにして、赤ちゃんのよだれかけを着物の外に出してあげれば完成です。

産着を着せる前の準備05

蝶々結びをする際には、長襦袢の紐を少し強めに引いておいてあげると、産着の下から襦袢が出ることも防げるので意識してみてください。
お守りなどがある場合は、紐を結ぶ前に通しておきましょう。

車や電車で移動する場合の着付け

車や電車で移動するときは、ひとまず産着を着せる前の準備までを行っておきます。移動中に産着を羽織っているとシワができるなどの恐れもありますし、車で移動をする場合に赤ちゃんが産着を着ているとチャイルドシートに乗せることができません。

神社に着いてから、改めて産着を着付けましょう。

着物でお宮参りに行く時に注意したいこと

家族でのお祝いの日ですが、ご両親にとってはまだ慣れない「赤ちゃんとのおでかけ」になることも考えられます。

また、赤ちゃんにとってもお外は初めての環境。慣れない着物姿でお宮参りに行く時には、次のことに注意しましょう。

授乳は事前に済ませておく

授乳は事前に済ませておく

お母さんはお宮参りに出かける前に授乳を済ませておくのがおすすめです。

着物でも授乳は可能ですが、着物に慣れていない人にはかなり難易度が高いものです。また、赤ちゃんの吐き戻しで着物や産着が汚れてしまう可能性もあるため、お宮参りの前に授乳を済ませるのがベストでしょう。

また次の授乳時間まで時間が空いてしまう場合は、母乳パッドを多めに使うなど、着物にまでしみてしまうのを防ぎましょう。

体調には十分に注意

生後1ヶ月の時期は、生まれたばかりの赤ちゃんはもちろん、お母様も体調を崩しやすい時期です。体調の変化には十分に気をつけるようにしましょう。

夏場は暑さ対策を

生後1ヶ月の赤ちゃんは体温調整をうまく行うことができません。
真夏日になる日には産着を着用せず薄着でお宮参りに行くこと、また涼しい時期になってからお宮参りを行うことなど、赤ちゃんの体調を第一に考えるようにしましょう。
また暑さ対策は必須ではありますが、室内などに入ると空調が効きすぎてむしろ寒いということもよく起こりますので、羽織物を準備して寒さにも対応できるようにしておくと安心です。

冬場は寒さ対策を

冬場も同様に、赤ちゃんにとって過酷な環境です。
雨や雪の日のお宮参りは避ける、抱っこする人の手が冷たくならないようカイロを準備するなどの対策がおすすめです。
夏場とは反対に基本的には防寒対策をしつつも、暖房の効いている場所では脱衣できるようカーディガンのようなものを羽織らせると良いでしょう。

食事をする場所も考えておくと良い

食事する場所も考えておくと良い

お宮参りと合わせて外食をするご家族も多いですが、食事場所は事前に考えておくと安心です。

赤ちゃんをずっと抱いたままというわけにもいかないので、和室やソファなど、赤ちゃんを寝かせられるようなレストランを事前に予約しておけると、気兼ねなく食事をすることができます。

また授乳やオムツ替えをする必要が出てくる場合もありますので、個室のあるレストランや専用のスペースがあるレストランを予約できているとなお良いでしょう。

お宮参りにおすすめの着物

ここまで紹介してきた選び方のポイントをもとに、いくつかおすすめの着物をピックアップしました。お宮参りの準備を進めている方はぜひ参考にしてみてください。

<メンズ> 男物 洗える無地着尺

お父様におすすめのシンプルな着物です。茶色を限りなく黒に近づけたような墨黒茶色で、暗い印象になりすぎずフォーマル感もあります。

お仕立てが必要となるため日数はかかりますが、カジュアル着物としても着られる紬素材で洗えるタイプのものですので、今後の着用の機会も考えてマイサイズの着物を一枚仕立てておくのはいかがでしょうか。

<ウィメンズ> 加賀友禅の訪問着

染め色のみの表現による加賀友禅は、上品さを演出したいお母様の装いにぴったり。

加賀友禅の着物は写実的な表現が多いのでお宮参りの季節にあわせて選ぶのもよいですし、今後の着用を見据えて、それほど季節を問わないものにされておくのもおすすめです。

しっとりとした染め色が女性らしく、お祝いのシーンを優しく彩ってくれます。

様々な訪問着

幅広い場面で着用することができる訪問着ですが、マナーやルールを守って美しく着こなすことが大切です。今回は訪問着を着るときにみなさまが悩まれる疑問点を解決いたします。そもそも訪問着ってどんな着物?色留袖や付け下げとの違いは?帯の合わせ方やコーディネートは?など、はじめて訪問着を着る方から上級者にも役立つ情報をお届けします。

おめでたい柄の帽子とよだれかけのセット

帽子・よだれ掛け・縁起物セット 男の子用
帽子・よだれ掛け・縁起物セット 男の子用

おめでたい模様が施された帽子とよだれかけに、縁起の良いお守袋と扇子のセットです。

記念写真の撮影をされるご家族にもおすすめ。赤ちゃんにとっては一生に一度しかないお宮参りの日ですので、健やかな成長を祈って贈り物をしてあげましょう。

扇子の動きが物事を表情豊かに伝える

きくちいまさんが「プロに聞く」シリーズ、扇子編。vol.1~3で基本をおさえたところで、いよいよ応用編へとまいります!扇子はもともとメモ?動きで思いを伝える?お宮参り用の扇子の正しい作法、そして江戸時代のアイドル”地紙売り”とは!?元気いっぱい大西常商店の四代若女将・大西里枝さんが、今回も楽しくお話しくださいます!

まとめ

お宮参りの赤ちゃんの着物の選びは、健康に育ってほしいという思いと愛情を込めて選んであげることが大切です。
赤ちゃんにとって初めてのお宮参りが、ご家族にとっても素敵な思い出になるように、晴れの日にふさわしい装いでお祝いしましょう。

訪問着と子どもの行事

「訪問着って、作った方がいいの?」ママ友からのこんな質問に思わず前のめりになった とめっこさん。着物ビギナーさんが一度は抱く疑問に、ママ目線でのアンサーを綴っていただきました。コミックエッセイ第三弾、どうぞお楽しみください!

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