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雛祭りコーデで春を謳歌する! 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.47

雛祭りコーデで春を謳歌する! 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.47

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お雛様の帯は持っていなくても、菜の花色と、桃色の小物を組み合わせたら一気に春らしく、雛祭りの雰囲気になります。赤と青のアクセサリーを並べてお雛様に見立てるのもいいですね。

わたしだけの春色を探そう 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.23

春色は人を優しくおだやかな気持ちにさせてくれるマジックカラー! マスクで顔を覆い、表情も見えにくい昨今ではありますが、少しでも明るく穏やかな気持ちで過ごすためにも、春らしい色を身に着けてみませんか?わたしにとっての春色ベスト3は何だろう、と探すのも、心の中が春色になってきて楽しい時間になりますよ。

雛祭りコーデで春を謳歌する!2

雪に埋もれるように暮らしているわたしにとって、色鮮やかな雛祭りの話題はいかにも春の訪れという感じがして、張りつめていたものがふっと緩むような感覚になります。
出かけた先のお店などに小さな雛飾りを見つけたときも、春が近づいている気持ちになって嬉しくなるのです。

我が家の場合は、立春を過ぎた大安の日にお雛様を出します。そして3月3日が過ぎると「せっかく出したのだし、旧暦まで飾っておこう」と言って片付けからするりと逃れ、いよいよ4月3日を過ぎたころにようやく片付けの重い腰を上げるのが恒例。

手のひらサイズのお雛様だけを玄関に飾って、それでよし、ということにしたい気持ちと、頑張って出したい気持ちで揺れています。

娘に「あなたも手伝ってよ」なんて言いたくなるものの、これは親が子どもの成長を願って出すものだよな、と思い直して自分を励ましています。……はい、次の大安には必ず……。

かつて大阪に行ったとき、三人官女が描かれた帯をしている女性を見かけました。帯締めとの色のバランスもとっても素敵だったので、「素敵な帯ですね!」と声をかけました。
するとその女性は「ええやろ。後ろ(お太鼓)はもっとええんやで」とおっしゃるのです。

後ろに回って見せていただくと……

ん?お内裏様に異変が!?男子ひとりに対して女子ふたり……(正妻と側室!?)

「な?揉めそうやろ!サスペンスのにおいがするやろ!?」

まわりにいた人たちもみんな一気にうちとけて、大笑いしつつも、すごいぞ、さすが大阪、春らしい色彩センスだけでなく、笑いの要素もコーデに組み込んでくるとは!と圧倒されました。

お雛様の帯は持っていなくても、菜の花色と、桃色の小物を組み合わせたら一気に春らしく、雛祭りの雰囲気になります。赤と青のアクセサリーを並べてお雛様に見立てるのもいいですね。

我が家のメインの雛飾りは、「傘福」といって山形県の庄内地方に伝わる吊るし雛。傘の先から縮緬細工をぶら下げます。一番下は赤い三角と決まっていて、これは魔除けなんですって。
緋毛氈も赤ですし、コーデに赤を用いるのも、また鱗柄を用いるのもよさそうです。楽しくおしゃれをして、季節限定の雛膳を出すお店にランチに行きたいな。

健やかにと願う気持ちは老若男女共通のもので、女子だけのお祭りにしてしまうのはもったいない。家内安全、五穀豊穣、病魔退散、学業成就……たくさんの願いを込めて、ようやくやって来る春をともに謳歌したいところです。

イラストに登場したお品はこちら!

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