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夏のパリ、観光名所を着物で 「MariMaedaの着物クリエーション ~PARIS・撮影スポット編~」vol.7

夏のパリ、観光名所を着物で 「MariMaedaの着物クリエーション ~PARIS・撮影スポット編~」vol.7

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いつもの夏でしたら海外旅行などのレジャーに行かれる方々も、パンデミックの影響で足止めされていることにストレスを感じておられることでしょう。今回は番外編といたしまして、パリの美しい景色を着物姿とともに。少しでも観光気分を感じていただけましたら幸いです。

みなさまごきげんいかがですか。
8月となり、パリも暑い日が続いております。
コロナ禍ということで、お家でオリンピック観戦を楽しまれた方も多いのではないでしょうか。

いつもの夏でしたら海外旅行などのレジャーに行かれる方々も、パンデミックの影響で足止めされていることにストレスを感じておられることでしょう。
今回は、パリの美しい景色を楽しんでいただきながら、少しでも観光気分をお届けできましたら幸いです。

歴史的建造物『パリ市立プティ・パレ美術館』を背景に

パリ市立プティ・パレ美術館を背景に着物撮影

緑の美しい自然の中に、19世紀の優美な建物がそびえたっています。

「プティ・パレ(Petit Palais)」は1900年のパリ万博のために建てられ、現在はパリ市立プティ・パレ美術館(Petit Palais, Musée des Beaux-Arts de la Ville de Paris)として開館しています。

道を挟んだ向かいにはパリ万博のシンボルである「グラン・パレ」やアレクサンドル3世橋などもあり、こちらパリ8区には、同時期に建てられた大変美しい建築物が並びます。

正面のファサード

これらの設計には、4人の建築家が携わっています。
正面(ポルタイユ)のファサードはアンリ・ドゥグラン(Henri Deglane)、反対側のファサードはアルベール・トマ(Albert-Félix-Théophile Thomas)、内装と残りの二面はアルベール・ルヴェ(Albert Louvet)、そして全体の総監督としてシャルル・ジロー(Charles Girault)。

グラン・パレでは現在、シャネルなどグラン・メゾンのファッションショーやさまざまな展示会が開催されています。

緑豊かな景色

プティ・パレは、1902年に常設展示と特別展のあるパリ市立美術館となりました。

中世とルネサンス期の絵画や美術品のドゥトゥイット・コレクション、18世紀家具のタック・コレクションや、ドミニク・アングル、ウジェーヌ・ドラクロワ、ギュスターヴ・クールベ、クロード・モネ、モーリス・ドニなど、パリ市のコレクションであるフランスの芸術家の作品、および、レンブラント・ファン・レイン等オランダ絵画も所蔵しています。

夜景に浮かぶプティ・パレ

夜景に浮かぶ姿も、幻想的かつ荘厳なムードのプティ・パレ。

憧れのレストラン『アレノ・パリ・オ・パヴィヨン・ルドワイヤン』

エントランスで歴史の背景を想像しつつ。

プティ・パレの向かい側にある歴史的建造物「パヴィヨン・ルドワイヤン(Pavillon Ledoyen)」は、フランス革命直後の1792 年に創立された宮殿です。
そしてこちらにありますのが、フランス最古のレストラン『アレノ・パリ・オ・パヴィヨン・ルドワイヤン(Alléno Paris au Pavillon Ledoyen)』。
シャン・ゼリゼ大通りの中ほどにあり、緑豊かな木立に囲まれています。

革命時にはロベスピエールが顔を出し、19世紀にはナポレオン・ボナパルトがジョゼフィーヌと出会った場所…二人はこのレストランをこよなく愛したことでも知られています。20世紀になると印象派の画家たちが集りました。
またフランスの名優、故ルイ・ド・フュネス氏主演の映画『パリ大混戦』(1966 年公開)の舞台になるなど、数多くの名作映画の撮影も行われました。

パリの歴史を数世紀にわたってみつめてきた美しきレストラン。エントランスでドラマティックな歴史の背景を想像しつつ。
入口の雰囲気も格調高く、ステキです。

入口の雰囲気も格調があります。
PAVILLON LEDOYENと穏やかな噴水

穏やかな噴水を背景に…
ホワイト・パラソルが美しいテラス席が見えています。

シャン・ゼリゼ通りのほど近くとは思えないほど緑豊かで、開放的な気分になります。
穏やかな時の流れを感じますね。

開放的な気分になります。
巨大なモニュメント【チューリップの花束】

少し歩きますと、この巨大なモニュメント『チューリップの花束』に。

プティ・パレとコンコルド広場に位置する公園に設置されており、アメリカ人現代アーティストJEFF KOONSによる作品です。

思い出の向日葵の着物

2016年、京友禅の着物デザインコンクールが開催されました折に、このコンクールの副審査委員長を務めさせていただきました。
また、受賞デザインのマティリアルからは、私自身のファッション・アイテムを制作致しました。

これらの作品はまず京都市立美術館で展示され、その後、ドイツやアムステルダムなどの各会場で展示された後、パリの日仏文化会館にてショー形式で発表されました。

京友禅の着物デザインコンクールが開催されました
京都市立美術館にて審査時の様子。

自由な発想で描かれたデザイン。京都市立美術館にて審査いたしました。

副審査委員長を務めさせていただきました。

副審査委員長を務めました。
エネルギッシュな作品に見入りました。

独創的でエネルギッシュな作品に見入りながら、審査。

受賞された図案は、プロの染匠家によってマティリアルとなり、その後、ご覧のような作品を制作しました(MariⅯaeda作)。

受賞された図案は、プロの染匠家によりマティリアルになります。
作品が京都市立美術館で展示されました。
MariMaeda作

トルソーに着せ付けて展示(京都市立美術館にて)。

当時のパンフレットがこちら。

当時のパンフレット。
日仏文化会館にてショー形式で開催された様子。

パリ日仏文化会館にて、ショー形式で開催された発表の様子。

鉄道駅舎だった『オルセー美術館』

向日葵柄のマティリアルを着物に仕立て直しました。

オルセー美術館の建物は、1900年のパリ万博開催時オルレアン鉄道によって建設された「オルセー駅」の鉄道駅舎兼ホテルでした。

設計者はヴィクトール・ラルー(1850-1937)。
オルレアンやフランス南西部へ向かう長距離列車のターミナルで、かまぼこ状の大屋根(トレイン・シェッド)の下に、10線以上のホームを備えていました。

狭くて不便だったことから1939年に近距離列車専用駅となり、駅施設を大幅に縮小。その後さまざまな用途に用いられ、一時は取り壊しの話もありましたが、1970年代からフランス政府によって保存活用策が検討されはじめます。
最終的に、イタリアの建築家ガエ・アウレンティの改修によって、19世紀美術を展示する美術館として生まれ変わりました。

印象派やポスト印象派など、19世紀末パリの前衛芸術のコレクションが世界的に有名です。

今回、思い出の向日葵柄のマティリアル(小千谷縮)を着物に仕立て直したもので撮影いたしました。

オルセー美術館

駅舎の時代の名残りとして、時計台が保存されています。

オルセー美術館の向かい側には、道路をはさみセーヌ川が流れています。

オルセー美術館の向かい側にはセーヌ川。
芸術の都パリは、街全体が撮影スポットになります。

橋を渡った対岸にはルーブル美術館。芸術の都パリは、街全体が撮影スポットになりますね。

セーヌ川対岸から。

セーヌ川対岸からオルセー美術館を臨んで。

エントランスの広場には、巨大な象のオブジェがあります。

巨大な象のオブジェ
勢いのある馬のオブジェ

勢いのある馬のオブジェとも。

レジオン・ドヌール勲章博物館

オルセー美術館の目の前には、意外と知られていない博物館『レジオン・ドヌール勲章博物館(Musée de la Légion d`honneur)』があります。

世界中の勲章と、それにまつわる歴史を垣間見ることができる博物館です。

マルシェでは、ご覧のような清々しい向日葵に目が止まります。着物の柄とのリンクで思わずハッと。

マルシェでは清々しい向日葵が。

季節のうつろいを感じるパリ

お洒落は、人の生活を心豊かにしてくれますね。

四季折々の美しさと着物の装いを思案することは、実に楽しいものです。
色合いや素材感、柄行きなど、お洒落は生活を心豊かなものにしてくれますね。

深みのある紅い葉っぱが美しい

深みのある紅色の葉をみつけて。

この日着用した着物は、扇子柄の単衣小紋。こちらの扇子と組み合わせてみました。

扇子柄の小紋の単衣の着物
マロニエの落ち葉が舞い始めています。

立秋を過ぎたとはいえ日本ではまだまだ暑い日が続きそうですが、パリの街並みには、マロニエの落ち葉が散りはじめています。

残暑厳しい折、どうぞお身体を大切に健やかにお過ごし下さいますよう。

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