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日本初の着物スタイリスト・大久保 信子先生による着物お悩み相談会 vol.1

日本初の着物スタイリスト・大久保 信子先生による着物お悩み相談会 vol.1

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「日本初のきものスタイリスト」大久保信子先生による、お悩み解決!相談会。気になる着付けのポイントやコツを、1対1で相談できる機会とあって、イベントは大人気。
会の雰囲気をお届けするべく、とあるお客様と先生とのご相談の場にお邪魔してまいりました。

大久保 信子先生 個別お悩み相談会を取材レポート日本初の着物スタイリスト・江戸着物研究家である大久保 信子先生。

この日は先生と1対1で着付け術やコーディネートを学べるとあって、午前も午後も予約でいっぱい!

決算セールで賑わう銀座店でしたが、よりいっそうの賑わいを見せていました。

さて、皆さまのお着物にまつわるお悩みとは?個別お悩み相談にお邪魔をさせていただきました。
大久保 信子 先生

着物スタイリスト、江戸着物研究家。
東京・日本橋に三代つづいた木綿問屋に生まれる。
お茶の水女子大学附属高等学校、学習院女子短期大学(現・学習院女子大学)英米文学科卒。
着付け講師を経て、着物スタイリストに。
雑誌をはじめ、舞台やテレビの衣装担当もこなす。
豊富な経験から一人ひとりの個性を引き出すセンスと技術に、多くの女優や歌手が支持している。
歌舞伎などの伝統文化にも精通し、江戸文化研究家としても知られる。

【著書】
・『手ほどき七緒 大久保信子さんの着付けのヒミツ』
 (プレジデント社)※監修
・『伝統を知り、今様に着る 着物の事典』(池田書店)※監修

レポーター/池田千恵里

趣味は書くこと!という着物愛好家。国内外において着物PRの経験を持つ。英国駐在時には着物でのお出掛けを常とし、自身の着姿をSNSやYouTube 等でも発信。また、ロンドンで着物ファッションショーを開催するなど、和装のPRに務めている。

さて、大久保先生にお悩みを相談するのは、着物歴1年という近藤英子さん。

この日は明るいお色の夏琉球に、帯は麻地の京友禅と、涼やかなコーディネートで。

一方、大久保先生は水玉模様がこれまた涼やかな絹紅梅に、紗献上。

大人な濃紺にお品の良い薄ピンクという組み合わせ。

「お着物を始めて一年経ちましたが、最近になってまたぽつぽつと着付けの悩みが出て来まして。
もう一度きちんと習いたくて、先生のお教室にも通い始めたんです」と近藤さん。

どうりで!先生との和気藹々な雰囲気にも納得です。

お教室以外でも更に学ぼうという姿勢、上達も早い訳ですね。

この日もご自身のイメージに合った、ふんわりとしたお着付けで、とても綺麗な着姿でした。
では早速、近藤さんのお悩みとは?まずは帯締めについて。
Q:帯留めに挑戦してみたのですが、三分紐は蝶結びで大丈夫ですか?
三分紐の結び方に自信がありません。
A:蝶結びで大丈夫ですよ。でも普通の帯締めよりも細いので、しっかりぎゅっと結んで下さいね。

蝶の部分をこうして裏へくるっと半回転させてみて!輪の部分が抑えられてバシッと留まるしすっきりします。このステップを是非加えて下さいね。

ガラスに銀箔という素敵な帯留め。三分紐への不安をクリアにして、これから帯留め使いも益々楽しくなりますね!

ここで大久保先生直伝のお着付けワンポイント!

以前先生のトークショーで習った、方眼紙を帯板にするというアイデアを早速取り入れたとのこと。

「薄いので涼しいですし、扱いやすくて気に入っています。

方眼紙は100円ショップで売っていますし、簡単に作れていいですよ!」と近藤さん。

更にもう一つ夏場のお着物の暑さ対策を。

「麻の長襦袢が涼しいと先生に聞いて、早速着ています!」とのこと。

先生いわく、肌襦袢を着ずに、直に麻の襦袢を着ても良いそうです。

なるべく涼しく着たいですものね!

続いての質問は着物の裾周りについて。
Q:着物姿のスタイルを良く見せるためのコツがあれば教えて下さい。
A:帯の下線から下は長い方がスラリと見えますので、裾は床ギリギリに着付けましょう。お草履を履くのでこのくらいで丁度いいのよ!

上前の裾の端もこのくらい上げておくと、軽快な感じがして、細く見えますよ!

Q:着物で出かけるとき、裾さばきが悪く歩きづらいのですが。
A:こうして下前身頃の衽(おくみ)の部分を三角に折っておくのよ。

そうすると凄く歩き易くなります。

さて、近藤さんにはお着付け以外にもコーディネートの相談が。
Q:長唄を習っていた叔母から譲り受けたのですが、どんな帯が合うでしょうか?
A:長唄の方達っていうのはお洒落な方が多いのよ。

とっても素敵な紬ね!藍も使っているみたい。


こんな和更紗の柄はどうかしら。

葵のなかに色々なお色が入っているから、このカラフルな横段のお着物に良く合いますよ。

モダンになるわね!

こちらは先日 “きものと” でご紹介した、東京手描友禅の染谷 洋先生の作品です。

個性の出せる染帯、素敵ですよね!

余談ですが、二葉葵の葉というのはハート型にも見えるので、女性に人気なのだそうです。

私にはずっとスペードの型に見えていたので、ハートと聞いてびっくりしました。(笑)

さてスペードはさて置き、着物コーディネートの個性と言いますと、ヘアスタイルにもよく表れますね!

着姿と同様に、ふんわりとした優しい雰囲気のアレンジ。

淡い色合いのお着物とマッチして、とても良くお似合いでした。

せっかくですのでお着物にもクローズアップ。

沖縄の壁上布という織物だそうで、ブルーの絣にオレンジのストライプが効いていますね!

上布と呼ばれているけれども、麻ではなく、絹織物なんだそうです。

近藤さんはこの日行われた大久保先生のトークショーにも参加。

細かなところも見逃すまいと立ち上がり、熱心に学ばれていましたよ!

どんどんと知識も身に付けて、益々お着物を愉しまれてゆくことと思います。
着物にまつわるお悩み事は人それぞれですが、人の悩みを通して、今まで気付かなかった事が見えてくることも。

今回私もご一緒させていただき、着付けの技術や着物コーディネート術まで、大変参考になりました。

大久保先生、近藤さん、貴重な時間をシェアして下さり、どうも有難う御座いました。

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