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”七夕の節句” 秋の七草をとりいれて – 嵯峨御流「はじめましょう 花であそぶ節句」vol.3

”七夕の節句” 秋の七草をとりいれて – 嵯峨御流「はじめましょう 花であそぶ節句」vol.3

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旧暦の七月七日は今でいうと8月の中頃になります、昔はもっと涼しく秋のはじまりを感じさせる頃だったのでしょう。萩(はぎ)・ススキ・クズ・ナデシコ・女郎花(おみなえし)・フジバカマ・桔梗(ききょう)…昔の人たちは、秋の七草を愛でながら歌を詠んで季節を楽しんでいたのでしょうね。

七夕の節句について

今回は七夕の節句に飾るいけばなについてお話しいたします。

中国から伝えられた『乞巧奠(きっこうでん)』と日本の『棚機津女(たなばたつめ)信仰』が混じり合い七夕という行事となりました。
その後江戸時代に五節句のひとつとして制定され「七夕(しちせき)の節句」といわれています。

七夕に関する歌は万葉集にも多く残されていて、宮中儀礼としても上流の方々の知識としても、広く普及していたようです。

江戸初期には、「芋の葉に溜まる露で墨をすり、梶の葉に歌を書いて織姫彦星に手向けた」と『後水尾院当時年中行事』に記されています。
やがて梶の葉が短冊になり、五穀豊穣・書道・文学・裁縫の上達を願う祭りが七夕祭りとなりました。

秋の七草

旧暦の七月七日は今でいうと8月中頃

旧暦の七月七日は今でいうと8月の中頃になります、昔はもっと涼しく秋のはじまりを感じさせる頃だったのでしょう。

秋に咲く代表的な花として「萩(はぎ)・ススキ・クズ・ナデシコ・女郎花(おみなえし)・フジバカマ・桔梗(ききょう)」が「秋の七草」と呼ばれます。
秋の七草は春の七草と違って食べることはできませんが、昔の人たちは、秋の七草を愛でながら歌を詠んで季節を楽しんでいたのでしょうね。

七夕にいける花も、秋草を取り合わせた花材を使います。

七夕のいけばな

七夕のいけばな

そんな秋の七草を取り入れた、七夕のいけばな。

嵯峨御流では、七夕の花として、舟形の花器ふたつを向かい合わせに釣って(七夕対船)ナツハゼ・桔梗を用いて五色の糸を結ぶいけ方や、桔梗・ススキ・女郎花を飾るいけ方が記されています。

伝書には桔梗・刈萱(かるかや)・女郎花それぞれで「お生花・株分け」の花態(かたい)が記されていますが、今回は籠花器にタカノハススキ・桔梗・ソリダコを使ってお生花にしてみました。

ご自宅では

一般的に桔梗やススキなどは秋を想像させる草花ですが、この時期お花屋さんには、ひまわりと並んで桔梗・ナデシコ・ススキなどの草花も売られています。
笹の葉に短冊飾りだけでなく、秋の七草を使って七夕に花をそえてみるのはいかがでしょうか。

ご自宅では

たくさんの種類の草花を飾るとまとまりにくくなりますので、秋の七草から1、2種類の草花を選び、みずみずしい青葉のついた枝と一緒に飾ると、夏の時期にも合う爽やかな七夕の花がいけられると思います。

今回は、タカノハススキ・桔梗・ドウダンツツジ・竹島百合を使いました。

夏のお手入れ

これからの季節、どんどん暑くなり花のもちも悪くなる時期です。
水も花茎もいたみやすくなりますので、毎日の水換えや切り戻しをして、綺麗な水を吸い上げられるようにすることが大切です。

水換えの時に花瓶や花茎がヌルヌルとしていたら雑菌が繁殖して水が汚れる原因になりますので、しっかりと洗ってぬめりを取ってください。

しっかりと手入れをすれば長く楽しめると思いますよ。

しっかりとお手入れして長く楽しんで

撮影/スタジオヒサフジ

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